■Net アメリカのサイネージ
デジタルサイネージ先進地アメリカを歩いてみましょう。普及度では群を抜きます。屋外広告の27%以上をデジタルが占めていて、これは去年の16%アップだそうです(Sign Builder Illustrated誌 2009年2月号)。PQ mediaによれば、2008年のアメリカのデジタルサイネージ市場は約2300億円。日本の3倍強。世界市場6000億円の4割弱を占めています。
その代表が量販店ウォルマート。IPTV技術で、全米 2,700店に散らばる 27,000枚を超えるスクリーンをモニターしつつ制御しています。このほか、ベストバイ、サーキットシティ、コストコといったチェーン6000店にサイネージを展開しているPRNのネットワークはアメリカ人の8割にリーチできているといいます。
交通広告ではTitan Worldwide 社が鉄道の144プラットフォームと100台のバスに1,500枚のディスプレイを設置。広告やニュース、スポーツ、天気情報、エンターテインメントコンテンツを表示しています。
ラスベガスはNYCと並ぶサイネージ都市。ルクソール・ホテルでは、フロントデスク後方のデジタルサイネージで、ホテル内のレストランやショーの広告、自動車のCMなどを表示。ポーカーテーブルの角にも小さなディスプレーを設置し、広告を表示しています。アメリカらしいサイネージ展開を見ることができます。
2009年2月、そのラスベガスコンベンションセンターで「DIGITAL SIGNAGE EXPO 2009」が開催されました。関心の高まりを反映して、規模は急拡大。シカゴで開催された2007年の出展社数は120社前後でしたたが、ラスベガスでの5回目の出展社数はおよそ1.5倍の170社近くに達し,2009年度はさらにその1割増の180展示。
ただ、全体としては、ハードウェア先行という印象でした。ディスプレイや配信システムのイベント。1980年代後半のケーブルテレビ業界のイベントと空気が似ていましたね。都市型ケーブルテレビが勃興して多チャンネルのニューメディアに期待がかかっていたとはいえ、ディスプレイとケーブルシステムが中心で、ケーブル向けコンテンツが成長するまで時間がかかりました。サイネージ先進国アメリカも今その前段にあるということでしょう。
日本は決してアメリカにひけをとりません。液晶やPDPなどのディスプレイ製造力では日本はアメリカを圧倒します。ポップなコンテンツ開発力も負けることはありません。そして、自販機やモバイルなどのインタラクティブな利用面では、日本は世界を大きく引き離しています。
アメリカ先行のブロードバンドをその後日本が追い越したように、サイネージも強みを発揮する可能性は大いにあります。問題は、それを国際的なビジネスまでもっていけるかどうか。世界同時立ち上げ産業であるだけに、世界的にスコープを拡げて眺めておく必要があります。






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