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2012年7月30日月曜日

オスロ、サイネージ見てある記


■オスロ、サイネージ見てある記

春でも厚手のコートが手放せない。
淡い芽が吹く木々の梢を高い緯度特集の日射しが射貫く。
神々しく輝く王宮の目前を駆け抜ける金髪の子どもたちが、暗く凍った冬を打ち破る。
オスロ。
ハンブルグ空港直前にビートルズ「ノルウェイの森」が聞こえるところから村上春樹さんのベストセラーは始まります。
ラバー・ソウルを聴いた70年代や村上春樹さんの80年代はおろか、90年代に入っても、そう、パリに住んでいたころ、ノルディック複合が金、スキー団体が原田の失敗で銀に泣き笑いしたリレハンメル五輪もあったのに、ぼくはオスロに来る機会を逸し、やっといま宿題を果たしました。
同じ北欧でも、ストックホルム、ヘルシンキ、コペンハーゲン、いずれとも全く異なる顔を見せています。至極、落ち着きます。

さて、恒例、オスロのサイネージ見てある記。
まずは空港のスッキリしたお出迎えディスプレイ。


 



バスの中の案内もみなサイネージ。








モールの3連サイネージ。
スッキリしています。





商業施設の入口サイネージ。
ヨーロッパはこのタイプはどこも似ていますね。





コンビニでよくみかけるTOTOの案内サイネージ。






「Japan Photo 物」という店の写真プリント機。
SD、USB、Memory Stickなど何だって扱ってくれます。







おっ、オスロにも回転寿司サイネージが!
海外で初発見。





さて、メトロでは2種の注目サイネージ。
ご紹介します。
まずホームには2連×9機の大型画面。




線路の間にあるので、電車の中からも見られるように配備されています。






2面別々、2面同じ、2面を一画面に使うなどダイナミックなパターン。





フード、旅行、スポーツ、ファッションなど動画もありコンテンツが豊富。
ロンドンのと違って。




もう1種、ロンドンの駅にあったエスカレーター サイネージ!
20面が連動して動画を表示していきます。




アパレル、航空会社、軍隊のお知らせなど、これもコンテンツが豊富。
やりますな。

2012年7月26日木曜日

創造・表現大国への提案

■ 創造・表現大国への提案

内閣府国家戦略会議の「叡智フロンティア部会」てのに放り込まれましてね。
プレゼンをせいと言うのでヨタ話をしてきたんですが。
非公開で、ヨタも埋もれそうだから、それだけでも公開しておきます。


フロンティア領域の例:  
宇宙空間、 
ミクロ空間(ナノ・バイオ)、 
バーチャル空間。
このうち私はコミュニケーション、表現、創造の観点から、バーチャル空間=メディア、ITに着目し、私案を提示する。

クリエイティビティ、 
コミュニケーション、
コミュニティを活性化したい。



 
このため、
1)ネットワーク基盤の整備
2)若い世代の創造力の増強
3)新しい文化の形成
の3分野=
1) ネット・2)キッズ・3)ポップに
政策資源を集中投下する。

政策目標は、3つ。
1) 日本を世界一のデジタルネットワーク列島にする 
2) 日本を世界一のデジタル教育環境にする
3) 日本を世界のポップカルチャーの本場にする



1) 日本を世界一のデジタルネットワーク列島にする
ネットワークの整備、新メディアの開発、コンテンツ制作基盤の構築などハード・ソフト両面の開発整備を通じ、情報を生産・流通・消費する環境を整える。
マルチスクリーン、クラウドネットワーク、ソーシャルサービスといったデバイス、ネットワーク、サービスの3面にわたる世界的メディア構造の変化に対応した新環境を提供する。

■個別目標例1
 紙・CD・DVDなどのパッケージを
 使わずに済むようにする。
  コンテンツの通信・放送流通比40%を
  75%程度まで高める。
  買い物は全てケータイでできるようにする
 (電子商取引の進展)等の指針もあり得る。

■個別目標例2
 どこにいても緊急情報が得られるようにする。
  デジタルサイネージ等の新メディア産業を 
  1兆円規模に拡大すべく基盤を整備する。
  役所や病院の事務を全オンライン化する
 (公共分野の情報化)等の指針もあり得る。

■政策=新しいIT戦略の構築
 内容例
・ NHKのコンテンツを全世界にネット配信することを義務づける(放送法改正)
・ 周波数オークションの収益を新メディアの開発やコンテンツ制作に投入する(電波法改正)

2) 日本を世界一のデジタル教育環境にする
日本の子どもたちが世界最高のデジタル環境で学べるようにする。




■個別目標例1
 全ての子どもがデジタル教科書で
 学習できるようにする。
   1000万人の子ども向けに
   教材、端末、ネットワークを総合配備する。 
 

■個別目標例2
 誰もがアニメを作れて
 作曲ができるようにする。
 一億総クリエイターが日本の強み。
   年間35万人の子どもがデジタル創作活動に
   参加できるよう機会を創出する。
 
■政策=政府方針の5年前倒し
 内容例
・ 全科目デジタル教科書の制作、一人一台情報端末の配備、全教室超高速無線LANの整備を2015年までに実現する
(教育情報化基本法策定)
・ デジタル教科書を正規教科書とするよう制度改正する
(学校教育法等改正)
・ 上記のための予算措置(地方財政措置の実施率上昇を含む)を講じる

3) 日本を世界のポップカルチャーの本場にする 
アニメ、マンガ、ゲームなどのコンテンツに加え、
ファッション、デザイン、食、サービスなどを含む
「クールジャパン」の魅力が永続的に発揮できる環境を整える。 


■個別目標例1
 日本の全てのコンテンツが世界中から
 アクセスできるようにする。
   コンテンツの国内市場に対する海外収入比を
   5%から10%に引き上げる。


■個別目標例2
 ポップクリエイター志願者が
 日本に留学するようにする。
   留学生30万人のうち5万人が
   コンテンツについて学べる高等教育機関を整備する。
 
■政策=政策プライオリティの上昇
 内容例
・文化省を創設する
 (総務省設置法等改正)



まとめ

創造・表現大国に向けた目標と制度措置
 1) 日本を世界一のデジタルネットワーク列島にする
   NHKのコンテンツを
   全世界にネット配信することを義務づける(放送法改正)
   周波数オークションの収益を
   新メディアの開発やコンテンツ制作に投入する(電波法改正)
 2) 日本を世界一のデジタル教育環境にする
   全科目デジタル教科書の制作、
   一人一台情報端末の配備、
   全教室超高速無線LANの整備を 
   2015年までに実現する(教育情報化基本法策定)
    デジタル教科書を正規教科書とするよう制度改正する(学校教育法等改正)
  3) 日本を世界のポップカルチャーの本場にする
   文化省を創設する  (総務省設置法等改正)
 

2012年7月23日月曜日

KATAGAMI STYLE


■KATAGAMI STYLE
 日射しは強いけど、柔らかい風の吹く休日。
 珍しい、ピンク色のマロニエが咲いています。
 丸ノ内。三菱一号館美術館「KATAGAMI STYLE」展に参りました。
 奈良~江戸の型紙が19世紀末の欧米のアートに与えた影響を読み解く展示。
 クールジャパン関係者必見です。感想を簡単に。

 型紙。デザインし、彫り、刷り、服などの製品に仕立てるための「道具」です。作品として位置付けられず、埋もれてきました。
 型紙は19世紀後半~20世紀初頭に何万点も海外に流出したことが調べで判っているそうです。
 芸術作品ではないため輸出入目録に記録がなく、知られてこなかったのです。
 そして型紙は西洋の美術館・博物館に大量に所蔵されていて、フロー面でもeBayでの出品はヤフオクの10倍にもなるといいます。
 海外での評価が高いんですね。

 幾枚もの型紙の超絶な細密デザインと、その製品への実装を目の当たりにすると息を飲みます。
 江戸期の職人兼アーティストの技巧は、輸入した欧米が資本を投下して模倣しても、足下にも及ばない水準であることが一目瞭然。
 表現と技術の結合です。
 Art and Technology。
 文化+ものづくり。
 ソフト+ハード。
 この総合力は日本の伝統的な強み。
 型紙の職人は、それを一人で体現してきたわけです。
 というより、近世以前、それらは一体だったんですよね。
 Artという言葉にはTechnologyの意味も含まれていたことを改めて実感します。
 ビジネスでも社会活動でもデザインの重要性が語られる今、改めてArtiste(芸術家)とArtisan(職人)の再融合が課題となるのではないでしょうか。

 型紙職人は、自分のデザインに即した工具を自作します。自分が描くデザインどおりに紙を穿つ小刀をも自分で作るのです。
 かつてMITメディアラボにいたジョン前田がCGでデザインするためのアプリを自作していました。彼は、自在に表現するにはツールから作るべきだと言っていました。
 表現を道具から解放する。これは、日本のDNAなのでしょうか。

 しかし、型紙の作者=職人は無名。記録がない。
 でも、それを基にした欧米のデザインはアーティスト=著作者名つき。
 日本の型紙はテキスタイル産業の「道具」であり、欧米のデザインは「作品」なのです。
 ただし、欧米のデザインには、日本の表現への堂々たるパクリと、素直なレスペクトを見ることができます。
 日本は無名の職人の表現・技術に相応のレスペクトを払っているでしょうか?

 改めて型紙との連関を対比してみると、アールヌーヴォーに至っては、家具にしろ陶磁器にしろ照明器具にしろ、これほどまでに型紙に依存していたのかということに驚きます。
 浮世絵などのアートよりも、型紙の紋様・表象や技法のほうが西洋の文化・産業に深く浸透しているのではないでしょうか。
 それは型紙の無名性がもたらしたものかもしれません。

 江戸時代のポップカルチャーであるデザインが、絵画、服飾、家具、陶磁器などに展開されたことを示す展示。
 コンテンツをリアルビジネスに転化しようとするクールジャパン政策にヒントとなるはずです。

2012年7月19日木曜日

マドリードのサイネージ


■マドリードのサイネージ
スペイン・マドリードをうろつきました。
いつもの、デジタルサイネージ探索。メモしていきます。

公園ワキにて。実はこの町ではさほどサイネージにはお目にかからず。
同じ紙ポスター中心だったパリでサイネージがあふれ出しているのに比べると、差が開いた感じ。



もちろん、あることはあります。
不動産屋さんの店頭とか。





お約束の高級ブティックとか。






デパートの化粧品売り場。
写真撮ってたらガッツリ叱られました。
日本からサイネージの調査に来た者だ。
と
いつものように日本語で答えました。


Taxiのタッチパネル。
店や映画の案内、天気予報、地図など。





メトロのサイネージはずっと消えてるし。
出稿不足か、節電か。






 
レアルマドリードvsエスパニョールの会場サイネージ。
ここはもっと大画面にしないと。




旧市街で、ブラザー製の画面つきミシンをみかけた。
何だろうコレ。
使わないけどカッコいいので欲しい。
ファン音がうるさいオリベッティの無骨なPCも欲しかった。 



立錐の余地もないサン・ミゲル市場には、趣旨不明のサイネージ。
無視されてました。




そんなこんなですが、ソフィア王妃芸術センターは別! 
特集しますね。

まずチケット売り場がスマートにお迎え。



マンレイ、ピカソ、エルンスト、ミロ、ダリらの作品が居並ぶ中、混じり合って映像が自己主張。





おびただしい数の巨大スクリーン。
先日訪れたバルセロナの「カンプノウ」 スタジアムの衝撃サイネージといい、スペインはやることに外連味がない。 

(カンプノウのサイネージはこれを参照:「前略メッシ様、サイネージはお好 き?」)http://t.co/lAZoCgrh

ここはピカソ「ゲルニカ」が他の作品を圧倒しているのですが、8面巨大スクリーンの壁占領もなかなかに張り合っています。




リアルとバーチャルを結合させた展示も。






芸術作品と映像の組み合わせや配置は、コペンハーゲンデザインセンターやフランクフルト逓信博物館に通じるものアリ。
欧州はこういうのがお好きですね。






ダリの隣でブニュエル「アンダルシアの犬」を上映している!
冒涜か!
アウフヘーベンか!
スペインでは許されるのか! 



くつろぎコーナーでは、ゴダールとパゾリーニが流れている!
冒涜か!
アウフヘーベンか!
これでくつろげというのか!



やっぱり、ヨーロッパは、おもしろい。