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2016年3月31日木曜日

シェアリングエコノミー

■シェアリングエコノミー


 

 宮崎康二さん著「シェアリングエコノミー」。
 Airbnb、Uber、カーシェア、クラウドファンディング・・・
 モノからサービスや金融取引にも広がる。
 慶應商学部の卒論をもとに書籍化したといいます。
 著者は証券会社の新人だそうです。
 にしちゃぁよくまとめてあります。

 シェアリングの背景として、ネットとスマホの普及、そして決済システムの進化に加えて、オバマケアによるフリーランス労働の広がり、世界金融危機による失職や節約というアメリカ事情を挙げています。なるほどね。

 シェアリングにより、供給力が向上し、新需要をつくり、新ビジネスを生むという観点から、現行の規制を適用するのではなく、外部不経済を防ぎつつ発展を阻害しないよう規制を整備すべき、と説きます。ほう、ウマが合いますな。

 旅館にしろタクシーにしろ、シェアリングを規制しようとする既存業界側は、この新需要を満たすサービスを提供するのでしょうか。
 シェアリングがクリームスキミングなら問題だが、ニッチか、別の新市場ではないでしょうか。
 であれば、規制スキームも別に考えてよいでしょう。

 本書はルールづくりをプラットフォーム運営企業に任せる、制度の試行錯誤を行う、ことを勧めます。
 これもウマが合います。新領域のルール作りにつき、官民の共同規制により、市場開拓と安全確保のバランスを図るのがよろしかろう。

 食品、雑貨、ヘルスケア、洗濯などのオンデマンド型サービスの発達もレポートしています。
 10年前、「未来の郵便局」というワークショップで、子どもたちが、ぼくらが郵便局に行くんじゃなくて郵便局がいろんなサービスを届けに来い、と言っていたのを思い出しました。彼らはこの時代を見通していたのか。

 慶應・深尾光洋教授の解説。
 シェアリング拡大の理由として、スマホ+ネットが地理情報と決済機能を持つことに加え、提供側の評価の確認と利用側の信用確認ができることを挙げます。なるほど、ポイントですね。

 深尾教授は、ネット取引の新規参入業者は既存の業界秩序を乱す厄介者とみなされてきたが、新モデルでは規制の根本原因に立ち戻った再検討が必要とします。

 利便性、業者間の競争確保、事故防止、課税の公平など。賛成です。
 大陸法系の日本では難しい面もあろうが、柔軟な制度が求められます。

2016年3月28日月曜日

放送の姿を一変させるIT化の可能性

放送の姿を一変させるIT化の可能性
 

 民放連のレポート「民放のメディア価値向上に向けた検討」に、「放送の姿を一変させるIT化の可能性」と題し、一文を寄せました。
 このブログをお読みのみなさんではなく、民放経営幹部向けに記したものなので、いつものトーンを抑え、自制的に語っていますが、ご参考まで。

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 放送・通信融合という言葉は20年以上前に生まれた。10年前、IT企業が放送局を欲しがり、騒ぎとなった。しかし、大きく動きはしなかった。放送局は豊かな番組と盤石な電波という2つの強みを持つ。強みがゆえに、慌ててビジネスを変える必要がないというのが民放界の基本的な考えだった。

 その後、世界のIT化は進み、情勢は一変した。日本にもYouTubeが到来し、Apple TVなどのスマートテレビが押し寄せた。黒船来襲とばかり関係者は身構えた。だが、VODなど映像配信市場は拡大し、スマホの普及も進む。これはチャンスでもある。

 そこで民放もIT対応を本格化させる。今度は強みを活かすという戦略だ。私が座長を務める「民放のネット・デジタル関連ビジネス研究プロジェクト」でこの4年間を通じて民放関係者と共有しているのは、日本型のスマートテレビがアメリカ型に対抗し得る、いやむしろリードし得るのではないかという感触だ。

 しかし、2020年を展望すると、これまでの文法が通じるとは限らない。放送番組を通信利用するという単純な構図を超えた、新しいステージを迎えるからだ。3つポイントがある。 

 第一に、スマート化による環境変化。大画面のテレビが主で、スマホが従という分担がくつがえり、2020年にはスマホが第一スクリーンとなっているかもしれない。あるいは8Kないしそれ以上のものが街中に張り巡らされ、五輪はパブリックビューイングで盛り上がるライブ感が重視されているかもしれない。テレビは茶の間のものではなく、脱リビングが主流となっているかもしれない。

 第二に、国際化。五輪にやってくる世界中のかたがたをおもてなしするため、どの国のスマホでも中継が見られるようにせよという圧力がかかる。wifiでの視聴を前提とすると、放送がIPベースとなる可能性もある。これはコンテンツが国際流通することを意味する。いよいよテレビの海外展開にドライブがかかる。

 第三に、脱スマート化。IoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)の本格ブームが到来している。放送も無縁ではなかろう。ウォッチやグラスなどのウェアラブル機器、自動車、ロボットにどんな情報やデータを発信するのか。街中に埋め込まれたセンサーや無数に飛び交うドローンから寄せられる情報をどう活かすのか。これは従来の放送の姿を一変させる可能性がある。

 さらに、AIは視聴者にも放送局にも作用する。スマホに埋め込まれた私のAIエージェントが、自分の観るべき番組を選定する。自動作曲するAIが登場しているが、映像を自動制作するAIも現れよう。ニュースの編集もAIが行えるようになるのでは。今はまだ空想の段階だが、2020年には技術の可能性が見えているだろう。

 地デジが整備され、ネットとの連携が見定められた後、放送が果たす役割が改めて問われている。そしてそれは、資産を守るというより、新しい分野を開拓していく、そんな覚悟を求める問いなのではないか。

2016年3月24日木曜日

G7 ICT学生サミット@高松

■G7 ICT学生サミット@高松

 G7 ICT学生サミット。2015年春にG7 ICTサミットが開かれる高松かがわ国際会議場。浜田香川県知事、大西高松市長同席のもと、8カ国代表10名の高校生・大学生がICTの未来について討論しました。
 参加者は日本から3名、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、イギリス、アメリカ、EU(スウェーデン)。高校生と大学生。女性4名、男性6名。

 司会を務めました。これからの社会を築くのは学生たち。ぼくら大人はそれに耳を傾ける。ぼくの役割は、彼らの声を受け止め、来春、高松で開催されるG7 ICTサミットの各国閣僚に対し、その声を伝えることです。刺激的でしたが、青く熱いエネルギーを浴び、疲れる仕事でした。

 20年前の1995年、ベルギーで情報通信G7が開かれた際、大川功さんが「これからの情報社会は若者が築く。彼らの声を聞くべきだ」と発言。それがその後のジュニアサミットやMIT大川センター設立につながりました。その20年を検証する機会でもあります。

 20年でPC/スマホ、ネット、SNSが普及し、情報社会が到来しました。でもまだ課題は山積しています。さらに、IoTやAIでまた新しい社会が到来します。これにどう対応し、どういう社会像を描くのか。彼らに問いかけました。

 問いは3つ。1)現在のICTの課題。2)未来のICTの課題。3)世界への提言。

1)    現在の課題

 もちろん参加した諸君はスマホやネットのヘビーユーザー。ただ、海外からの参加者がfacebookやskypeを多用するのに対し、日本のユーザはLINEが中心。海外はテキスト中心で日本は絵文字。国や地域によってメディアの使い方が違います。何か望ましいモデルはあるのか?バラバラなのがいいのか?と聞くと、「多元性を保つのがよい」という回答。大人です。

 みなICTにはポジティブ。情報を得る機会が増え、経済が発展し、社会が効率的になる。一方、依存症や犯罪の誘発などのリスクも挙げます。これに対しては、管理・規制よりも自己管理の重要性を強調していました。

 特に彼らが重視するのは教育でのICT利用。学習の機会を拡充し、反転授業など新しい時代の学びをもたらすと指摘します。他方、不正確な情報が流入することや、コピペ文化が広がることへの懸念も示しました。集中力が散漫になるという声も。ただ、これに対しても、ICTの利用を大人が管理することよりも、学ぶ側の対応を問う姿勢が目立ちました。

2)    未来の課題

 ICTによって世界の政治は安定するのか。混乱するのか。その両面が議論されました。ICTが民主化を進め、政治の透明性を高める一方、依然として為政者によるプロパガンダ利用や虚偽情報の流通、さらにはサイバー戦争など、不安定化要因もぬぐえません。

 ロボットやAIが人の能力を超えるという指摘をどう考えるか。IoTに対しては、社会経済の効率性を高め、エネルギー管理や運輸・医療・福祉などに役立つという肯定的な反応でしたが、ロボット・AIによる人の支配に対しては、正否両面の意見がありました。人類は技術をコントロールできるのか。すべきなのか。この意見も分かれました。

 ただ、これらに関して、ぼくら大人の側も意見が定まってはいません。そこは未来の主役である君たちが、引き続き考えて、ぼくらを導いてくれたまえ、という結論にしました。

3)    世界への提言

 彼ら一人ひとりに、提言として1語を選んでもらいました。
 彼らが提出したのは、以下の10語です。事前の根回しなどナシ。
 Innovation革新, Judgment決断, Tool道具, Accessibility利用権, Progress前進, Responsibility責任, Addiction依存, Challenge挑戦, Coexistence共存, Value価値.

 見事に、多元的です。それぞれが言いたいこともわかります。
 最後に、その10語を使って、一文メッセージを作ってくれと頼みました。彼らは時間を取って相談し、一文にまとめました。

 It is up to our generation to use the tools we have to challenge the way we use ICT so we can progress in a more responsible and judgmental manner towards an innovative, accessible and non-addictive technological world where all cardinal values of the globe can coexist.

 すばらしくないですか?
 ぼくは、この実りある議論をしてくれたみんなに、もう未来は君たちに委ねたいと申し上げるとともに、この提言を春のG7サミットで報告することを約束し、会合を締めました。

2016年3月21日月曜日

次世代の知財システムとは?

■次世代の知財システムとは?

 知財本部・次世代知財システム検討委員会。
 新しいスキームの委員会が始まりました。こちらも座長を務めます。

 しかし。KADOKAWA川上量生さん、福井健策さん、赤松健さんらとIoT/AI時代の知財問題を検討するというパンクな会議です。
 事務局が「どうなることやら」とつぶやく会議です。
 その座長を無事務め上げる自信はありません。

 この委員会の根拠は知財計画2015という政府決定。
「AIや3Dプリンティングなど新技術を踏まえ、新時代の制度を検討する」と明記されたんです。
 安倍総理も「しっかり取り組む」と宣言されたんで、本気で取り組むこととあいなりまして。

 事務局=政府が整理したのは、
 1) ビッグデータ
 2) AI
 3) IoT
という3つの技術変化を背景とし、
 1) 新ビジネス創出
 2) 新技術対応
 3) 国際的知財侵害対応
の3つ課題を解くというもの。

 この5年の「ソーシャル化=スマホ+クラウド+ソーシャル」の次の波が来ることを受け、知財問題をどうとらえるかという問いです。

 TPP合意を受け、著作権保護期間延長+非親告罪化という制度対応を目の前に迫られています。これはこれでケリをつける。
 同時に、その後に残る課題がある。フェアユース、アーカイブ構築、プラットフォームなど。
 さらに、IoT/AIで生まれてくる課題がある。
 これら全てひっくるめて、何が課題かを論じます。

 この議論は角川会長主導で進めた「IP2.0」が契機になっていて、民間でのとがった議論に政府が呼応した形です。
 国際的にみてもこういう議論を政府が進めるのは異例でしょう。
 世界の先を行く議論をたたかわせたい。

「IP2.0、始動。」
 http://ichiyanakamura.blogspot.jp/2014/03/ip20.html
 http://ichiyanakamura.blogspot.jp/2014/03/ip20_24.html

 会合では、「長期的には知財・著作権制度は崩壊する」という見通しが委員たちから示される中、5年程度を見越した経済政策を考えようという議論がなされました。

 その上で、データベース保護、フェアユース・登録制、アーカイブ構築、プラットフォーム規制、AI振興といった論点が提示されました。

 刺激的な意見の中でも、川上さんのコメントが耳に残ります。
「長期的な政策には、罪がない。
 中期的な政策は、まとまらない。
 短期的な政策は、実現しない。」

 うぇ~ん。がんばる。

2016年3月17日木曜日

知財本部2015ラウンドが始まりました。

■知財本部2015ラウンドが始まりました。

 知財本部委員会 本年度第一回。今年も共同座長を務めます。島尻大臣より「強い経済を」との発言。その方向で参りましょう。

 冒頭、「IoTやAIの波が押し寄せる中、コンテンツ分野にはクールジャパン政策との連携もミッションとなっていて、しかもTPP合意を受けて著作権の国内制度をどう整備するかという難問もある。守りより攻めを考えたい。」とあいさつしました。

 コンテンツ部門の委員は、吉本興業大崎さん、セガ岡村さん、カドカワ川上さん、松竹迫本さん、ニッポン放送重村さん、竹宮恵子さん、サンライズ宮河さん、レコ協斉藤さん、講談社野間さんら。迫力があります。

 この委員会と並び、「次世代知財システム検討委員会」を発足させます。AIや3Dプリンタと知財など新テーマを扱います。が、TPP問題も議論になることは必至。オッという会議になるでしょう。舵取りは大変ですが。よろしく。

 さて、知財計画2015に関し政府から報告がありました。
 J-LOP支援執行86%、aRma権利処理スタート、海外放送枠の確保、プロデューサ人材育成、マンガアニメゲーム人材育成、官民連携プラットフォーム設置、音楽集中管理センターの検討、デジタル教科書正規化検討、分野横断的なアーカイブ連携策の検討など。

 また、政府からTPP合意に関して報告がありました。
 オンライン著作権侵害防止、映画盗撮の刑事罰義務化、アクセスコントロールを回避する装置の製造や輸入の禁止、著作権保護期間の延長、非親告罪化、法定賠償制度等について。この評価・検証もしなければなりません。

 委員からのコメントは、海外展開の強化、コンテンツと他産業との連携強化、デジタル教育・知財教育の強化など。わが意を得たりの指摘が多いのですが、これをどうアクションにしていくか、がわれわれにも問われています。

 委員コメントをメモしておきます。

東京商工会議所荒井さん:TPPの知財分野が難航したのは、知財が国力のバロメーターになった証。知財教育が重要。STAP細胞やエンブレムでも認識の薄さが露呈した。

産学連携推進機構瀬尾さん:TPPでアジアは知財に目覚めた。日本が新システムを作り、アジアと連携すべき。先方の文化も取り込み、文化圏・経済圏を作るべき。デジタル教材が重要だが不足している。日本はこの分野の権利制限が多すぎる。

東大喜連川さん:「ITを使った知財の教育」を行うことが必要。

吉本興業大崎さん:コンテンツ集中管理と減税をセットで。公的なネット基金での補償金も。コンテンツと周辺産業のコラボも減税等のインセンティブを与えるとよい。

サンライズ宮河さん:コンテンツと他産業が連携して海外展開を進めるためにも、中小企業・個人向けの「よろず支援拠点」がほしい。

NHK森永さん:同時再送信を始めた。放送・通信著作権の扱いの差を解決すべくスピード感のある制度設計を。

講談社野間さん:インド版巨人の星でアニメと産業の連携を行ったが、継続が大事と認識する。官民プラットフォームなどでの連携、マッチングが重要。

ニッポン放送重村さん:海外向け施策は揃ってきたが、業界内で情報が共有できていない。地方の取組も厚くなったが、取りに行かないと情報が集まらない。そのための組織作りも考えたい。

 締めに、知財本部横尾事務局長からコメントがありました。
「知財「活用」でのビジネス創出を心がける。海外展開には「連携」が重要。官民プラットフォームを立ち上げる。他方、人材育成は不十分。小中学校から大学まで力を入れていく。」


 知財計画2016の策定に向け、議論を重ねてまいります。よろしくどうぞ。


2016年3月14日月曜日

TPP知財方針を決定する場にて

■TPP知財方針を決定する場にて

 知的財産戦略本部会合@官邸。
 TPPの知財分野への対応について政府方針を決定する場。総理以下閣僚と民間委員とが意見交換しました。報告致します。

 冒頭、安倍首相が「著作権については二次創作が萎縮しないよう対応する」と発言。のっけからのトップ発言で、政府の本気度を感じました。

 続いて、島尻知財担当大臣、馳文科大臣も揃って冒頭に「著作権については二次創作が萎縮しないよう対応する」と発言されました。本件がTPP知財の最重要課題であることを共有しました。

 首相はじめ3大臣の発言に、著作権の非親告罪化を巡って、TPP交渉でいかに政府が苦心し、苦渋の決断をしたかが伺えます。国内制度の整備も十分に配意することを希望します。

 島尻知財大臣は著作権法の措置に加え、コンテンツ海外展開策の強化、知財教育の推進、デジタル・ネットワーク時代の知財システムの検討について言及。これは知財本部の場で議論を進めます。

 馳文科大臣は、海賊版対策や著作物利用円滑化についても言及。TPP合意を契機に、コンテンツ流通の促進策を進めてもらえることを期待します。

 ぼくは以下のとおり発言しました。
「農業社会と工業社会では、土地や資源を持たざる国だった日本が、情報社会では知財を持てる国となるチャンスです。
 TPP合意をきっかけに、日本の強みを活かす知財制度の整備と、クールジャパンを推進する政策とを合わせて講ずることが重要と考えます。

 一方、TPPが想定する世界、人と人がコミュニケーションするという知財の世界は、次のステージに移ろうとしています。IoTやAIで人と機械、モノとモノがコミュニケーションする時代になると、知財の考え方が根本から問い直されます。産業構造も大きく変わる可能性があります。

 日本の創造力と競争力を高めるための制度と産業基盤の整備に向けて、世界に先駆けて手を打つことが重要と考えます。
 以上よろしくお願い致します。」


 松竹・迫本さんが「民間の山っ気を重視して市場メカニズムを働かせるよう、官民の役割分担をすべき」と指摘。迫本さんのこの意見は、何度繰り返してもらってもよい。特にコンテンツ政策では気をつけておくべき視点です。

 KADOKAWA川上さんが「将来、著作権制度が崩壊する可能性について言及し、人工知能の発達で知財制度の必要性も問われる」との発言。官邸での会議にふさわしいコメントだと考えます。

 TPP知財分野の対応は、著作権法の改正を文化庁が進めつつ、政府としては知財本部が全体を担当。さらに、TPP後の次世代の知財システムを知財本部で併せて検討することとしています。知財問題は新たな場面を迎えます。

 国内でずっと議論してきたことが、TPPという国際政治でひっくり返る。国内制度は世界の枠組みの中で決まることが明白となりました。そして同時に、IoTやAIという従来の知財観ではとらえられない事態が進行しています。仕組みそのものを見直す時期です。

2016年3月13日日曜日

デジタル10アナウンス その3

■デジタル10アナウンス その3
 10件の新規プロジェクト、その3です。

8. 超人スポーツ協会と地域が連携し「ご当地超人スポーツ」の開発へ


 2016年の超人スポーツは、「地域×超人スポーツ」をテーマに活動を展開します。

 超人スポーツ協会と岩手県は、『2016希望郷いわて国体・希望郷いわて大会』を機に岩手全体で展開するスポーツの枠を越えた取組の一環として、岩手県民と共に地域に根ざした「ご当地超人スポーツ」創りを推進します。


 2016年4月24日に盛岡市で開催されるキックオフイベント、5月に開催する「岩手超人スポーツハッカソン(仮)」を経て県民と共に岩手ならではの新たなスポーツを創造し、9月24-25日の『いわて若者文化祭2016』にて成果をお披露目する予定です。

 また、東京・渋谷においては、FabCafe Tokyoと共同で「超人スポーツハッカソン in Shibuya」を2016年3月19日に開催します。
 11月には、渋谷にて開催予定の超福祉機器展とも連携し、渋谷ならではの超人スポーツを開発します。

 このような「地域×超人スポーツ」の取り組みは地域文化の創成にどのような可能性を提供できるのか。2016年3月9日に慶應義塾大学三田キャンパスにおいて開催される「第3回超人スポーツシンポジウム」にてこれまでの事例を交えて議論します。
 

 

9. 五輪向けウェアラブルサイネージ開発プロジェクト、スタート

 シミズオクト、KMD、融合研究所は、オリンピックなど大規模イベント用のウェアラブル・デジタルサイネージを開発する「デジピク プロジェクト」を開始します。
 

 氣志團万博、SUMMER SONICはじめイベントやスポーツ国際大会等の舞台美術や運行・警備などを手がけるシミズオクト(代表取締役社長 清水太郎)は、慶應義塾大学メディアデザイン研究科、融合研究所と共同研究「デジピク プロジェクト」を開始します。

 オリンピックなどの大規模な国際イベントの来場者を案内・誘導するための「ピクトグラム」と、それを表示する「ウェアラブル・デジタルサイネージ」とを開発し、実証研究を進めます。
 2020年の東京オリンピック・パラリンピックで実利用され、さらに海外展開できるよう、コンテンツ、技術、ビジネスモデルを開発する計画です。
 

 

10. 江戸を再現する「Tokyo Edo Week」開催、デジタル融合も期待
 本年9月、上野公園にて、江戸を再現する祭典「Tokyo Edo Week」が開催されます。融合研究所がデジタル演出と現代文化の融合を後押しします。

 9月22-25日、上野公園全体を使い、江戸にタイムスリップするイベント第一回「Tokyo Edo Week」が開催されます。木遣、落語、古武道などのイベントや工芸ワークショップ、飲食など計72ブースが展開され、40万人の来客が見込まれます。


 2020年までに東京全体に拡大、2021年以降は海外展開を目論むこととしています。

 融合研究所はこれに協力し、プロジェクションマッピングやARなどデジタル技術によるプレイアップや、情報発信に当たる計画です。CiP協議会も竹芝地区との連携策を進めます。

2016年3月12日土曜日

デジタル10アナウンス その2

■デジタル10アナウンス その2

 10件の新規プロジェクト、その2です。

4. 高度デジタルサイネージ整備をDSCとCiPが推進


 CiP協議会はデジタルサイネージコンソーシアムと連携し、多言語・防災対応のおもてなしデジタルサイネージを重点整備します。

 総務省「2020年に向けた社会全体のICT化推進に関する懇談会」では、多言語で防災情報の発信機能をもつ「おもてなし」デジタルサイネージや超高精細・大画面によるパブリックビューイングの整備が議論されています。


 現プランには、その先行導入地域として竹芝地区も明記されており、CiPとしても、デジタルサイネージコンソーシアムと連携して、実証研究などの準備を進めることとします。
 

 

5. START ME UP AWARDSにCiPが参画し、起業支援体制拡大へ

 “エンターテインメントに特化したグローバルなIT サービス”のコンペティションSTART ME UP AWARDSの運営にCiP協議会が参画します。応募者・受賞者のビジネスチャンスを増やし、起業支援体制を拡大していきます。
 

 START ME UP AWARDS は、START ME UP AWARDS 実行委員会(実行委員長 山口哲一)が、開催している“エンターテインメントに特化したグローバルなIT サービス”のコンペティションです。2014年に初めて開催され、今年も開催が予定されています。


 CiP協議会は、起業支援活動の一環として、START ME UP AWARDSの運営に参画します。CiP協議会の会員企業が審査・発表に関わることで、応募者・受賞者のビジネスチャンスを増やしていきます。

 2020年に完成予定の竹芝拠点での優遇策も講じていく予定です。


6. 「アニメビジネス・パートナーズフォーラム(ABPF)」第6期開始! 並行して音楽など他分野のフォーラム構築へ
 

 日本動画協会主催のABPFが第6期を開催します。CiP協議会はこのABPFに特別協力を行うとともに、音楽業界をはじめさまざまな業種が、異業種とビジネスマッチングを行う場を構築します。

 一般社団法人日本動画協会が主催し、CiP協議会が特別協力を行うABPFのテーマは、「新ビジネス、海外展開、地域振興などあらゆる分野でのア ニメビジネス参入、拡大をサポートすること」。

 2012年秋に開催した第1期から昨秋開催の第5期まで、延べ300社以上の企業が参加して100回以上の セミナーを行い、アニメ関連企業と異業種企業との新しい出会いを生んできました。

 CiP協議会では現在開催準備中のABPF第6期への特別協力を行うとともに、協議会独自の活動としてこうしたコンテンツ分野のフォーラムを音楽、マンガなどの分野で構築してきます。


7. 京都府のコンテンツ地域構想をCiPが推進
 

 京都府が進める「京都クロスメディア」構想にCiP協議会が協力し、コンテンツ開発の連携拠点を形成するよう後押しします。
 コンテンツ産業の拠点整備、人材育成、クロスメディア展開による新産業創出を目的とした「京都クロスメディア・コンテンツ産業特区 (Creative KYOTO)」構想に対し、CiP協議会は、国家戦略特区である東京・竹芝地区で進めるデジタル特区構想を連携させます。


 映像、マンガ、アニメ、ゲーム等の分野での「コンテンツ連携拠点」として、人材育成(カリキュラム開発、共同研修等)、アーカイブ構築(データベース構築、共同利用等)、共同制作・編集、起業支援、ビジネスマッチング、海外発信等の点で協働できるよう、働きかけます。

 これを契機として、CiPはコンテンツやデジタルに熱心な他の主要都市との連携策も探ります。

2016年3月11日金曜日

デジタル10アナウンス その1

■デジタル10アナウンス その1

 「デジタル新年会」の場にて、ぼくが関連するプロジェクトから10件のアナウンスを発出しました。これから進める新規案件です。3回に分けて報告します。ご興味のあるからはご連絡ください。


1. IOEAとCiPが提携、「世界オタク研究所」設立へ

 

 国際オタクイベント協会(IOEA)とCiP協議会が提携し、IOEA加盟イベント100イベントへの拡大を本年の早期に達成し、併せて、オタク文化を研究する欧米アジアなどの大学や研究機関を連結した「世界オタク研究所」(仮称)の設立を目指します。

 国際オタクイベント協会(International Otaku Expo Association:IOEA、代表:佐藤一毅)は、日本発の世界で受け入れられている「オタク文化」を愛する者が集うイベントの協会で、2015年 3月に設立しました。

 コミックマーケット(日本)、ニコニコ超会議(日本)、オタコン(アメリカ)、アニメフレンズ(ブラジル)、アニコム香港(香港)な ど31の国と地域からなる60イベント(2016年1月末現在)が加盟する団体です。オタクイベントが集まることで、オタク文化の世界的な発展もたらすこ とを目標にします。
 

 CiP協議会はこの活動に協力し、100イベントへの拡大を本年の早期に達成するなどIOEAネットワークの拡大を後押しすることを通じて、世界中のファン、クリエイター、団体、企業の活動を支援します。

 また、IOEAとCiP協議会が連携し、世界の大学や研究機関の研究者・学生に呼びかけて、オタクカルチャーの調査・研究を行う「世界オタク研究所」(仮称)の設立を進めます。
 

 

2. i-dio(V-Lowマルチメディア放送)でCiPが「放送局(実験試験局)」開設

 

 エフエム東京などが推進・実施するi-dio(V-Lowマルチメディア放送)において、未利用保留中の周波数帯を活用して、CiP協議会が実験試験局を開設し、IoT放送などの実証実験を行います。

 i-dioは、V-Lowの周波数帯(99MHz~108MHz)を利用し、既存のテレビでもラジオでもない全く新しい”第3の放送制度”に基づき創設される放送サービスです。

 ハード・ソフト分離モデルをとり、「ハード事業者」である(株)VIPがインフラ整備を担当し、その放送設備を借り受け、 東京マルチメディア放送(株)など6社の「ソフト事業者」が帯域管理などの基幹放送業務を行います。2016年3月にサービス開始を予定しています。

 CiP協議会は、このi-dioでの実験試験局を開設し、IoT放送のような通信・放送融合型サービスなど、従前の放送サービスでは提供できなかった社会的ニーズの検証を行っていきます。
 

 

3.    IPDCフォーラム スマートデバイス向け放送を評価検証

 放送と通信の融合を目指すIPDCフォーラムでは、CiP協議会と連携し、WiFiやLTEなどを活用して、スマートデバイスに向けた放送の評価検証を進めていきます。

 モバイルファーストな時代の到来に備え、WiFiやLTEなどの通信技術を積極的に活用した新しい放送の具現化が喫緊の課題となっています。放送 と通信の融合を目指すIPDCフォーラムでは、スマートフォンやタブレット向けに、経路に依存しないシームレスな放送サービスを実現するための手法の確立 に向けた検討に着手していますが、今年度より多くのみなさまの協力を得て、国家戦略特区での評価検証を進めて参ります。

2016年3月10日木曜日

CiPビジョン、その10

■CiPビジョン、その10



10.海と空の窓口 

 東京湾・島しょと羽田空港、その立地を活かします。

 目の前は東京湾が広がります。伊豆諸島や小笠原諸島と行き来するふ頭、そのデッキからはレインボーブリッジの夜景を臨みます。
 

 東京は、海を持つ首都。アメリカも、イギリスも、フランスも、ドイツも、イタリアも、インドも、ロシアも、中国も、韓国も、首都に海はありません。東京は、港と、水辺と、海面とを活かしましょう。
 

 そして空。ますます機能を増強する羽田空港から、海外のお客さまが浜松町駅に降り立ちます。おもてなしします。
 

 東京タワーから反対側、海の方向に伸びる歩行者デッキは、いつも屋台で賑わっていたい。そこにCiPの再開発ビルが建ちます。
 

 1.5haの都有地に39階の業務棟を建設し、ラボや教室、ホール、スタジオといった8,000㎡の共同施設を設けます。イベントスペース「産業貿易センター」も存続します。オフィスはその上に置かれます。
 

 街区の完成は2019年度。東京オリンピック・パラリンピック開幕の頃には、内外のプレイヤーを集結し、国際的な拠点として注目を集める場としたいと思います。

2016年3月9日水曜日

CiPビジョン、その9

■CiPビジョン、その9
 
9.東西クールの交差点

 国内・海外の主要都市とのハブになります。


 東京の各地域をつなぐハブになりたい。渋谷でも品川でも、再開発が待っています。秋葉原、新宿、赤坂、六本木。音楽、ファッション、アニメ、ゲーム、広告、テレビ。集積があります。五輪に向けて開発も進みます。みなデジタルがポイントです。それらをみなつなぎたい。
 

 全国のハブになりたい。コンテンツ特区の札幌、映画・マンガ・アニメ・ゲームが集積する京都、音楽とゲームに強い福岡、国際映画祭を擁する沖縄、その他いろんな町を連結したい。
 

 世界の有力都市を結びたい。ボストンや西海岸の大学。ロンドンの研究所やパリのイベント。シンガポールのプロジェクト、ソウルのインキュベーション施設。全てを連結したい。
 

 CiPに来ればみんなとつながる。そんな街にします。

2016年3月8日火曜日

CiPビジョン、その8

■CiPビジョン、その8


8.産学官のプラットフォーム

 政府・自治体との連携を進めます。

 CiPは民間の産学連携プロジェクト。でも政官と強く結びつく点が一つの特徴です。政府・自治体と連携します。特に国家戦略特区として機能を発揮するため、政府に知恵とアイディアを寄せてプロジェクトを遂行したい。
 

 内閣官房がとりまとめた「クールジャパン戦略官民協働イニシアティブ」でもCiP構想はコンテンツ分野を担うプロジェクトとして明記されており、これを受けて設置された「クールジャパン官民連携プラットフォーム」でも活躍したいと考えています。
 

 総務省が2020年に向けて計画するデジタルサイネージなどのICT整備に関しても竹芝・CiPが先行区域として認識されています。経産省とはコンテンツ産業の基盤整備策を練っています。国の関連研究所にも竹芝に来てもらいたい。
 

 地方自治体とも連携します。都市再開発の主体である東京都はもちろん、コンテンツに力を入れる京都府などとの協働を進めます。

2016年3月7日月曜日

CiPビジョン、その7

■CiPビジョン、その7

7.毎日がワークショップコレクション

 創作フェア、ハッカソン、マーケットの常設会場です。


 研究開発、人材育成、起業支援、ビジネスマッチングの一気通貫サイクル。とは言えCiPが目指すものは、秩序だったクリーンな場ではありません。もっとこう、血と肉と、音楽と、もうもうとしたテンションが凝縮したカルチェ。
 

 MITメディアラボのような梁山泊、ワークショップコレクションのような創作活動の集積、500 Startupsのような起業エコシステム、ニコニコ超会議やコミケのような異種格闘技リング、それらが一体となって、毎日、市が開かれている、そんなところです。
 

 ソウルのCKLみたいな研究教育拠点があって、フランクフルトのECBのようにカネを握っていて、カサブランカのマルシェのように混沌で、バルセロナの海辺のように水しぶきが上がって、ブエノスアイレス・カミニートのように音楽とダンスが常にある。そんなところです。
 

 ミラノ・モンテナポレオーネのようにシュッとした男女が闊歩して、シンガポールのように政府が本気で、パリ・ラビレットのように子どもたちが駆け回り、京都・先斗町のように絶品のメシと酒があって、そして、Big Hero 6 サンフランソーキョーのように西海岸と東京が混ざったようなクリエイティビティにあふれる区域。そんなところです。

2016年3月6日日曜日

CiPビジョン、その6

■CiPビジョン、その6



6.21世紀の出島 

 国家戦略特区として禁じられた遊びを奏でます。


 竹芝地区は「国家戦略特区」として既に内閣総理大臣の認定を受けています。CiPはその具体的な構想を描き、具現化します。この際、これまで禁じられていた仕事を先導的に組み込んでいきましょう。ここしかできないこと、をやってしまいましょう。
 

 例えば電波特区として、通信・放送融合実験ができないだろうか。著作権特区として、この場であれば蓄積・公開できるアーカイブやマーケットができないか。サイネージ特区として、屋外表示規制を解除し、区域一面を占める映像表現ができないか。ドローン特区での大規模レース、ロボット特区での自動運行、超人スポーツ特区でのサイボーグ対戦。全て実施したい。
 

 学校じゃ禁止されるデバイスを使ったウルトラ英才クラスが開かれる。給食当番や掃除当番は自律ロボットが担当する。免許がないけどエアカーに乗っていい。海面を巨大なスクリーンにした映画祭が開かれる。等身大のガンダムが水上を飛んでいる。
 

 投資を促す税制措置、優秀な人材を世界から惹きつけるビザの特例もあるでしょう。レバ刺し特区、カジノ特区はどうか。サンフランシスコのゲイ・パレードのようなハレ空間特区もアリかも。ビルの一角を某国に借り上げてもらい治外法権とする、なんてのはどうでしょう。
 

 アイディアを募り、実現させましょう。

2016年3月5日土曜日

CiPビジョン、その5

■CiPビジョン、その5



5.クリエイターと起業家の同棲

 起業支援とビジネスマッチングに注力します。

 CiPは業界横断のコミュニティです。情報交換や連携活動を通じたビジネスの生成が本来期待されるアウトプット。まずはそのコミュニティ機能を活発にします。
 

 その上で、起業支援プログラムを形成し、資金の出し手と起業家とのマッチングを行います。START ME UP AWARDS等の活動と結びつき、CiPならではのコンテンツやIT分野の投資環境を整えます。自らファンドを組成するプランも具体化します。既に官民さまざまな投資機関、VC、金融機関、エンジェル等との協議を進めています。
 

 ビジネス交流でも、サロンやイベント、分科会などでの仲介・あっせんだけでなく、共同事業の創出も手がけます。現在、日本動画協会が中心となってアニメ業界と他の業界とのマッチング策を進めており、こうした活動とも連動していきます。「クールジャパン官民連携プラットフォーム」の一翼も担いたいと考えます。

2016年3月4日金曜日

CiPビジョン、その4

■CiPビジョン、その4

4.国際的大学と未来の幼稚園

 次世代研究と創作系教育の基盤を整えます。

 街開きの前から研究プロジェクトを走らせます。メディア融合、アーティストコモンズ、超人スポーツ、映像アーカイブ、次世代デジタルサイネージ、IoT放送、IT政策。技術開発だけでなく、ビジネスモデル、教育法開発など多様なプランがあります。理系の案件に加え、法律、経済、デザインその他広範なジャンルのかたがたに協力いただきます。
 

 中核として、慶應義塾大学メディアデザイン研究科(KMD)が竹芝に拠点を置く計画です。スタンフォード大学にも参加を期待します。国内・海外の有力な大学・研究機関との共同研究を進めます。世界的なオタク系研究所を作るアイディアもあります。
 

 人材育成・教育面でも、大学・専門学校と連携して、プロのクリエイターやプロデューサーを育成します。例えば、文部科学省「マンガ・アニメ人材育成事業」の受け皿として機能し、さらに音楽、ゲームその他のコンテンツ領域にも広げていきます。
 

 高等教育だけではありません。子どもの表現力・創造力の高さが日本ポップカルチャーを下支えしています。NPO「CANVAS」によるプログラミング教育など子どものデジタル力を高める活動や、「デジタル教科書教材協議会」(DiTT)が手がける「未来の教室」の設計などと連動して、初等教育からコンテンツ人材を育成していきます。

2016年3月3日木曜日

CiPビジョン、その3

■CiPビジョン、その3


3.新産業創出の永久機関

 技術、デザイン、教育、ビジネスを結合します。

 Cコンテンツ、iイノベーション、Pプログラム。CiPは、デジタルとコンテンツの産業集積地を構築します。表現と技術で社会を革新する。言い換えると、Cクリエイティブ、iイノベーティブ、Pポップ。内外から資源を集め、集中投下し、産業文化を生産・発信します。
 

 機能は4つ。1) 研究開発、2) 人材育成、3) 起業支援、4) ビジネスマッチング。技術を生み出し、人を育てて、それを産業として押し出し、世界にビジネスを広げる。そこから生まれたテーマを研究する。そのサイクルを描きます。
 

 開発から育成、産業化までを一気通貫で行います。日本で成功したモデルは存じません。だから挑戦です。軍事技術の研究から発生したインターネットがネットビジネスを生みました。70年代にMITが開発したゲーム技術が日本のゲーム産業を生みました。
 

 アメリカは大学が存在感を発揮しています。Googleはスタンフォード大学が生み、facebookはハーバード大学から現れました。日本も、学に発動させたい。産官学が集う拠点を作ります。
 

 研究者、デザイナー、クリエイター、起業家、経営者、オタク。多彩なバックグラウンドを持つ内外の人たちが集う磁場となります。

2016年3月2日水曜日

CiPビジョン10か条、その2

■CiPビジョン10か条、その2


2.コスプレが集いロボットが飛び交う基地

 クールジャパンとIoTの発信拠点となります。


 マンガ、アニメ、ゲーム、J-Popに代表される日本の表現文化は、世界のポップカルチャーの一翼を担っています。そして、マルチスクリーン、クラウド、ソーシャルという「スマート化」の波がビジネスを刷新しています。
 

 コンテンツは地球規模の事業になり、アニメの海外配信、音楽のライブ展開、放送番組の輸出、食やファッションとの連携も注目されています。ソーシャルサービスに参加型コミュニティが形成されて、みんながコンテンツを生み出しています。
 

 さらにメディアは進化します。もはやスマートの次の幕が開きました。デバイスは解体されてウェアラブルに変身します。IoTが一般化して、クルマも家電もロボットも、全てのモノがメディアになって交信します。
 

 5G通信網の上でビッグデータが共有され、人工知能が組み込まれて、人を上回る仕事をネットワークがこなします。街のどこにいても情報が目の前を行き交うユビキタス環境となります。それはメディアが細密に埋め込まれたエコで安全な情報都市を設計することでもあります。
 

 たいていのモノはスマホでシェアします。教育のかなりの部分がコンテンツ化し、医療の一部分がデジタル化されます。2020年代には、eコマースは数十兆円規模となり、年20兆円にのぼる教育費の1/5程度もデジタル市場になるのではないでしょうか。
 

 CiPはそうした2020年代のデバイス、ネットワーク、サービスをプロデュースします。

2016年3月1日火曜日

CiPビジョン10か条、その1

■CiPビジョン10か条、その1



 竹芝にデジタル特区を作るCiP協議会。2016年2月、「CiPビジョン10か条」を策定・発表しました。10日に分けて、ココでも公表していきます。
 イラストは、ピョコタン画伯です。

1.シリコンバレーとハリウッドの日本版融合

 デジタル×コンテンツのクラスターを形成します。

 50年前の東京オリンピックで、日本は復興と成長の姿を見せました。次に来るオリンピック・パラリンピックで、東京は、日本は、新しい姿を示したい。
 

 産業界が培ってきた技術力、ものづくり力というハード面。みんなが培ってきたポップカルチャーなどソフト面。その総合力が日本の資源です。これを活かしたい。
 

 閉塞感を打破したい。
 

 デジタルは宇宙、バイオ、ナノと並ぶフロンティア領域。IT=情報技術とコンテンツ=表現は、日本が総合力を発揮できる分野です。
 

 東京・竹芝をその集積地にします。技術、デザイン、産業、文化のクラスターを作ります。1.5haの都有地に、研究開発、人材育成、起業支援、ビジネスマッチングの機能を構築します。国内・海外の拠点とのハブにし、情報発信基地となります。
 

 だからといって、目指すはハリウッドやシリコンバレーではありません。ハリウッドやシリコンバレーは、アーティスト、ギーク、そしてビジネスエリートの集積。これに対し、日本の強みは、高度な技術力・表現力に加え、正確で勤勉な大勢の職人の存在、さらに、コミケ、ニコ動、カラオケ、コスプレ、ゆるキャラ、B級グルメなど、みんなが参加して生産し、消費される猥雑で混沌とした産業文化力です。これを活かし、増殖炉となります。