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2019年4月29日月曜日

CiP、ロボット婚活パーティーを開催

■CiP、ロボット婚活パーティーを開催

CiP協議会は「ロボットが会話を代行する婚活パーティーin竹芝」を開催しました。
サイバーエージェントのAI Labとの共同イベントで、東京都が後援しています。

マッチングサービスが活性化して出会いの機会は増えていいますが、初対面で何を話したらいいのか不安を感じている方が多いそうです。出会いの場をどう生かすか。会話を人型ロボットが代行すれば、緊張する、うまく話出せない、といったコミュニケーションの課題をサポートできるのではないか。心理的負担が軽くなるのではないか。

「多くの日本人がコミュニケーションに苦手意識を持つ。コミュニケーションの起点にロボットを活用する本企画の開催を決めた」by 高橋竜之介CiP協議会事務局長。

パーティーには28人が参加。ロボホンが会話を代行します。
「今、ご年収はどれぐらいですか?」
「僕は同世代からすると、平均的な金額をもらっています」

ロボットの発言は事前のアンケートをもとに共通点を発見し、ロボホン同士はそのシナリオを紹介し合います。自慢ぽい発言でもロボットだと嫌味に聞こえない。直接効きにくい質問もロボットならやりやすい。そんな長所が見出されます。

今回、28人中4組のマッチングが成立しました。参加者からは「自分のプロフィール通りに話してくれているからロボットを信頼できた」「自分が思った通りの相づちをしてくれた瞬間に信頼度が大きくなった」といった声が寄せられました。マッチング相手を選ぶ際には、外見の印象よりロボット同士の会話内容のほうが影響を与えたそうです。

パーティーが開かれた東京港区・竹芝にポップ&テック特区を整備中のCiP協議会は、AIやロボットなど先端技術がふんだんに実装される街を設計しています。来年のオリンピック・パラリンピックに合わせ街開きの予定で、今回のような取組も企業連携により随時進めてまいります。




参考記事

AI Lab、ロボットを含む対話エージェントと人間の間で信頼感の醸成へ
~人間の会話ゼロでもカップル成立!人間同士の会話有りとマッチングが同数に。「ロボット婚活」をCiP協議会とともに開催~

初対面の不安解消「ロボット婚活」とは サイバーエージェントが最新技術 - FNNプライムオンライン

婚活 ロボットが仲立ち : 地域 : 読売新聞オンライン

ロボットが会話を代行する婚活パーティを実施 サイバーエージェント「人はロボットを信頼し、意思決定に影響を与える」|ロボスタ

ロボットが会話代行 日本初ロボット婚活で2組成立

婚活パーティーの会話は「ロボホン」にお任せ!

婚活の会話、ロボットが“代行” 実際にカップル成立も

2019年4月25日木曜日

情報銀行って、もうかるんですか?

■情報銀行って、もうかるんですか?
「情報銀行サミット」を開催しました。ぼくが理事長を務めるニューメディアリスク協会NRAが主催です。
個人の活動によって発生したデータは個人もコントロールできるようにすべき、とする考え方が広まる一方、個人がコントロールできるデータ量には限度がある。
そこで、個人の代わりにデータを安全に企業とやりとりする仕組みとして「情報銀行」が検討されてきました。
その課題と展望を議論しました。



冒頭、平井卓也IT・科学技術担当大臣が登壇。
「日本は情報共有が苦手だが、若手はマインドセットが完全に変わった。オープンイノベーションで社会問題を解決していく。世の中はデジタルで確実によくなっている。」
同意します。
IT専門家が大臣のうちに、あれこれ進めたいものです。


総務省情報通信政策課の飯倉主税調査官は、官民データ活用推進基本法や政府・IT本部、総務省などでの検討を経て情報銀行の仕組を整えていることを説明。
官による法規制ではなく、民間主体のソフトローによる共同規制で行くことを明言しました。
適切な方向だと考えます。


その受け皿として、日本IT団体連盟が認定スキームを用意。
宍戸常寿さんや森亮二さんらが関わってガバナンス体制を整備しつつ、銀行の認定を受付スタートしたそうです。
ベンダー、金融、電力、旅行など多様な業界が情報銀行ビジネスに動きを見せているとか。

これら状況を説明いただいてから、中部電力で情報銀行を構築している黒木信彦本部長、位置情報を情報銀行に提供するレイ・フロンティアの田村建士社長、関連ビジネスに詳しい河合健弁護士の3名に登壇いただき、伺いました。

まず法務面。データと個人情報、プライバシーなどの線引きはグレーで、だからこそビジネスとしてうま味があるのだと思うが、どう考えればいいか。
河合さんは、データに所有権はないとしつつ、個人情報の解釈は企業によって異なる、とその曖昧さを認めます。

黒木さんは、電力使用量だけで、マンションに人が済んでいるかどうか、何時ごろ活動しているか、工場が稼働しているかなど街や産業のさまざまなことが把握できるとします。
そのデータは個人のものか。家族のものか。工場のものか。その線引きは難しいが、利用者に見えるようにしているとのこと。

田村さんも同様の認識を示しつつ、ユーザに便益やメリットをどう返すかが重要と言います。ですね。
ユーザが便益を認識して使うようになるか。データを提供することでハッピーになれるか。その明確化が先に立ちます。
会場から、情報銀行の訴求力が弱いという指摘がありましたが、その点のことでしょう。


情報銀行を使うことでポイントが受けられる、ゲームができる。
健康データや乗車データで保険の利率が変わる。
ライフログを記録することで自己管理ができる。
そのようなメリットが提示されました。
田村さんは、献血のように社会に貢献するメリットもあり得ると指摘します。

課題は安全性。データを預けることの「気持ち悪さ」です。
キャッシュレスもシェアエコも進まない不安大国ニッポン。
官民の共同規制で安全を担保しようとはしていますが、それを安心に変えるのは簡単ではない。
黒木さんは、見える化、コントローラビリティ、トレーサビリティの3点を重視します。
データや使われ方を本人に見えるようにすること、個人データを自分で管理できるようにすること、それがどう使われるかを追跡できるようにすること。
銀行の仕組をどう整えるかということと同時に、ユーザがどう安心できるサービスにするかがポイントです。

そのうえで、最後に肝心な質問。情報銀行って、もうかるんですか?
これはお三方も会場も、少し静かになりました。
情報銀行はパブリックな事業ですもんね。電力会社が乗り出すのも理解できます。
シェアエコっぽく地域ごとに発達していくのかもしれません。

中部電力の実証にはDNPやスーパーが参加しているそうです。
そうした企業がユーザにポイントなど利息を返すとするなら、たくさんの企業コンテンツが参加するプラットフォーム化が将来の方向でしょうか。
すると大手銀行や通信キャリアが力を持つのでしょうか。

このあたりで時間切れ。
田村さんが「AIはコモディティ化するが、データはしない。」とぼく好みのセリフをはいて終了です。
そう、AI+5Gでエッジ処理されるようになると情報銀行の機能はどうなるのか。
ブロックチェーンと親和性が高そうに見えるが、実装されそうか。
このあたりは次回に伺いたい。

主催のNRAは2012年に発足。
当時、バイトが冷蔵庫に入るなどの炎上が多発、民間で対策を講じることが主目的でした。
なので世間からは「炎上協会」と呼ばれた!
いったん落ち着いたが、ちかごろ第二次炎上ブームです。
炎上の世代交代と、インスタやtiktokなどメディアの変化が原因。
新対応が必要です。
このように常に新テーマとビジネス機会に向き合っています。
昨年は暗号通貨とICOをテーマにしました。
来年は何がテーマになりますかね?

2019年4月22日月曜日

オープンデータ勝手表彰2019

■オープンデータ勝手表彰2019
第7回目の表彰となります。
これまで最優秀賞は、鯖江市(自治体)、地域連合、東京メトロ(公営企業)、トヨタ(民間企業)、官民データ法(国会)、総務省(政府)という顔ぶれ。広がってきました。
そろそろオープンデータの具体的成果も問われるようになってきました。

当初はデータをオープンにするだけでホメられていたものが、実際に使われ、喜ばれているという実態を見せるようになりました。
オープンデータと民間データが組み合わされてサービスを提供する事例も増えてきました。

今年から域内市町村のオープンデータが100%に達した県を表彰する「コンプリート賞」をスタートしました。
福井県、京都府、青森県が受賞しました。これもまた成果です。
岡山、松山、福井、大阪、京都、岡崎、愛知、川崎、東京、秋田、青森。
今回はローカル案件が多く、遠くから授賞式にお越しいただきました。

そして顔ぶれをみるに、企業、自治体、政府、図書館などいろいろある中で、大学・学校がいないんですよ。
産官学の「学」が弱いんですかね。
ぼくも表彰ばかりしていないで、自分ががんばらねばと恥じる次第です。
iUもオープンデータ、がんばろう。

毎年同じことを申し上げていますが、これは勝手に表彰するものでありますので、受賞者のみなさんには「おめでとう」ではなく、受賞してくださって「ありがとう」と申し上げています。
ありがとう。
各受賞は以下のとおりです。
ありがとう。


最優秀賞
Sujiya Systems:ダイヤ編成支援システム「その筋屋」
バスダイヤ編成システムから、自動的に標準化されたオープンデータが出力できるというもの。
オープンデータ化作業が不要で、担当者の負担軽減や標準フォーマットの普及が期待できます。
岡山発です。

優秀賞1
3D City Experience Lab:3dcel.
渋谷周辺の地上・地下の精細な3Dデータの公開。ライゾマティクスもチーム員です。
現在進行形で変化している地域のデータは、後にアーカイブとして貴重なものになると思われます。
ぼくもWIREDでお話しました。
https://3dcel.com/scope/case01/

優秀賞2
Mokuba:省庁横断の報告書検索サービス「CLIP」
総務省など官庁のかたによる個人レベルでの自作。検索可能な報告書が拡充され、検索機能も向上すると、とても便利なサービスになるでしょう。相当ニーズはあります。

優秀賞3
アクトインディ株式会社:子どもとお出かけ情報サイト「いこーよ」
子どもをもつ親の8割が使っているサービス。ユーザ数6000万人。既に成立しているサービスにオープンデータを追加することでサービスを向上。民間と行政メリットがうまくマッチ。ユーザデータを使って自治体にさまざまな提案もしているとのことです。

優秀賞4
ダッピスタジオ合同会社:まちもん/FixMyStreet Japan
市民と行政が協力し、道路の破損、落書き、街灯の故障、不法投棄などの地域・街の課題をスマホを使って解決・共有していくための仕組み。日本のオープンガバメント推進の先駆者として、忍耐強い市場開発の成果を賞賛する声が高い。


CiP協議会賞
内閣官房IT総合戦略室:オープンデータ官民ラウンドテーブル
各社と協力し、関係省庁を巻き込んで企画運営してきた内閣官房IT室を民間団体として表彰しました!
上からなのか下からなのか!!
(副賞は辞退)

ニューメディアリスク協会賞
さくらインターネット株式会社:平成30年度政府衛星データのオープン&フリー化及びデータ利用環境整備事業
さくらさんが大容量の衛星データを使いやすい形でオープン化。宇宙データプラットフォーム事業という名称も今後の展開にさらなる期待が持てます。
副賞はオーブントースター。炎上協会から、炎上するなと。

融合研究所賞
東京都水道局:東京都水道局オープンデータ化
都単位でのオープンデータにも関わらず、総費用はたった数万円程度と伺っています。オープンデータ化の取り組みはお金ではなく、オープンな気持ちから始まることを示してくれた素晴らしい取り組み。
副賞は伊達ウィスキー+シャアマグカップ。Data、Share。

2019年4月18日木曜日

青少年ネット安全安心対策はいま


■青少年ネット安全安心対策はいま


総務省 青少年の安全・安心なインターネット利用環境整備に関するタスクフォース。
森亮二弁護士と京大曽我部教授の間に座って、主査を務めます。

1年半ぶりの開催です。
その間、青少年ネット環境整備法が改正されたことに加え、フィルタリング「高校生プラスモード」が導入、EMAが廃業するなどの環境変化がありました。

青少年ネット環境整備法は携帯電話事業者と代理店に、青少年確認、フィルタリング説明、フィルタリング有効化措置の3点を義務付けるとともに、フィルタリング提供義務の対象をタブレットにも拡大するよう改正されました。

フィルタリングの利用促進は海賊版サイト対策上も重視されています。高校生プラスはSNSの一部を利用可能にするもので、フィルタリング利用者の半数が選択しています。
SNS利用と安全性確保の両方を重視するニーズに対し一定の導入効果があったと見られています。

スマホの利用率は高校生96%、中学生58%、小学生29%(2017年)。
SNS等で被害にあった青少年は増加傾向。
スマホのフィルタリング利用率は44%で横ばい。
フィルタリングを利用しない理由で最多は「利用しなくても子どもの適切なネット利用を管理できる」(26%)。

子どもの9割がLINEを使い、Twitterが3割、インスタが2割。
9割強の保護者は子どもがSNSを利用することを認めています。
保護者の関心・懸念は「スマホ依存」「学習・成績への影響」「身体・健康への影響」。
重要だと思う家庭内ルールは「利用時間」、「課金」が多い。(安心ネット協調べ)

電気通信事業者協会TCAは、フィルタリングはネット依存対策としても有効と言います。
利用時間を制限する機能などがありますからね。
違法有害サイト対策というより、ネット依存対策と位置づけるほうがフィルタリングの普及は速いかもしれません。

安心ネット協はEMA廃止後の体制確立とサイト・アプリのモニタリングの必要性から、宍戸常寿東大教授を座長とする検討会を設け、高校生プラスに関するモニタリングと保護者やフィルタリング事業者への情報提供について議論、フィルタリング設定の簡素化やアプリごとのカスタマイズ機能などを提案しています。

会議ではEMA岸原さんが、日本のマンガやアニメが海外ではオーバーブロックされる傾向にあることに関し、グローバルなプラットフォームのフィルタリング基準に業界が汗をかくべきことを指摘。
そうですね。クールジャパン政策の観点から海外のフィルタリングを捉えることも重要です。

また、海賊版対策に関する違法マンガ等のダウンロード違法化に関連し、フィルタリングはユーザが犯罪者とならないよう保護する方策だという指摘もありました。
フィルタリング普及策は海賊版タスクフォースでも議論されましたが、著作権法改正に伴い注目が高まるかもしれません。

学校へのスマホ持込み許可に関する議論もありました。
フィルタリングの緩い子の端末をみんなが使うことで、その子の利用料が上がるといった事態も発生していて、フィルタリングの義務化やリテラシーの向上策など新たな対策が必要になるという指摘です。

さらに、今後、自分の端末で勉強するBYODが進展するなら、フィルタリングを前提とするという議論も必要かもしれない。
教育情報化が進むことにより、学校でのネット安全策は次の場面に向かいそうです。
改めて課題整理してまいります。

2019年4月15日月曜日

大阪を超人スポーツの本拠地に!

■大阪を超人スポーツの本拠地に!

超人スポーツ。
老若男女、体力・体格の優劣や障害の有無を克服して、身体差により生じる人と人のバリアを超える、人と機械が一体になる「人機一体」の新たなスポーツ。 
その体験会を関西で初めて実施しました。
万博記念公園EXPO’70パビリオンにて。

機械を身につければ誰でも超人、スーパーヒューマンになれる。
おばあちゃんでもウサインボルトさんより速く走れる。
子供でも伊調馨さんを倒せる。
そんなスポーツ。
小さいころ憧れた、かめはめ波を手のひらから出して戦いたい。
車イスのひとも超高速のレースがしたい。
そんなスポーツ。

日本が生んだ世界の競技。
21世紀の新しい運動。
これまで40種類の種目が作られています。
今回、大阪・関西で初めて、超人スポーツを体験していただくこととなり、よしもと+超人スポーツ協会が4つの競技を持ち込んで、アスリートと芸人で闘ってもらいました。

アスリートチームは石橋貴俊さん(Bリーグ・現東京八王子トレインズ監督) 、近藤岳登さん(元J1ヴィッセル神戸) 、中西悠子さん(アテネオリンピック女子200mバタフライ銅メダリスト) 、なかやまきんに君。
芸人チームはミサイルマン岩部、祇園、宇都宮まき。司会はミサイルマン西代。


種目1: 
meleap社「HADO」。
HMDとアームセンサーを装着し、AR技術とモーションセンシング技術で「かめはめ波」を繰り出す競技。
フィールドを動き回り、手足を動かしながら、バーチャルな世界で闘う。
ハウステンボスなど既に10か国25店舗で展開されています。



種目2:
パラ陸上のレースで使われる車イスレーサーを未来型にデザインしたワン・トゥー・テン社「サイバーウィール」。
VRで2100年のTOKYOを走り抜けるエンターテイメント。
左右のタイヤについているハンドリムを回す。
その速さによってVRの360度映像が疾走する。距離は400m。



種目3:
「ゴーンボール」。
体重移動で操縦する電動スクータを土台に、座って両手でアクセル、ブレーキ、回転できるようにした競技用乗り物「ゴーン」。
操縦し、衝突し合って、ゴーンの足元にある3個のボールを落とす。
初めて乗っても、前後左右、急発進・急回転、すぐさま自在に操縦できて、楽しい!



種目4:
「バブルジャンパー」。
ばねでできた西洋竹馬を足につけてジャンプ力を強化し、弾力性のある透明な球体を上半身に被って、ぶつかり合う超人相撲。
ぴょんぴょんの、ビヨンビヨンで、ドカンドカン。


協会の共同代表としてごあいさつ。

「オリンピック選手は超人。パラリンピック選手も超人。でも、ぼくも超人になりたい。誰でも超人になれるスポーツ。オリンピックとパラリンピックの壁をとっぱらって、スポーツ選手も、ぼくも、おばあちゃんも、子供も、みんなが参加して戦えるスポーツ。」


「2020年の東京オリパラに合わせて、超スポの世界大会を開きたい。それがスタート。そして本番は、2025年の大阪万博。そのころには、ここ大阪を超スポのメッカにしたい。今日をそのヨーイドンにしたい!」

AIとロボットで超ヒマ社会が来る。
超ヒマになったら、めくるめくエンタメと、学問と、恋愛と、そしてスポーツの時代となる。
自分で体を動かして、汗をかくから楽しい。
ロボット同士が戦っているのを見てもあまり興奮しない。
スポーツを、作ろう。汗を、かこう。

プロスポーツ選手と芸人は、どっこいどっこいの勝負だった。
みなさん、汗をかいた。
そして、大爆笑の連続だった。
真剣に闘って、汗だくで笑う。
Tech&Popでおもしろい!ゴールデンウィークにはより大きいイベントを催す予定だ。
乞うご期待。



ところで。
大阪をしばし歩いていて、へんなひとがいなくなっていることに気づきました。
むかしは、へんなひとを見に京阪乗って大阪に行っていました。

戎橋の上には「十円めぐんで」と地面に書いていきだおれを装うおっさんがいたはった。
新世界には阪神の帽子に背広、下はジャージで左右の靴が違うおっさんが歩いたはる。
ジャンジャン横丁をギター持って歩いていると、兄ちゃんそれなんぼ。兄ちゃんそれなんぼ。とたくさん人が寄ってくる。

環状線に座っていると、前に立ち、つり革を両手で持って、「回ります」とつぶやき、つり輪競技のように目の前で回ってくれる、回りますおじさん。
梅田阪急ファイブの前で、サンダー杉山ばりのベルカント唱法で朝から歌っていた、オペラおばさん。

「くっさいな」「そら大阪やもん」川崎ゆきお「猟奇王」に登場したような連中や、青木雄二「ナニワ金融道」を彩った連中に出会わなくなった。

前の万博のときにはたくさんいたはった。
花博のころにキレイになってしもたんかな。
APECが大阪で開かれたときは、「あんたAPECもう行った?」「まだやねん早よ行かんと終わってまうな」という会話をするヒョウ柄のおばはんたちに、狂おしい愛情を感じたが、まだご健在やろか。

2025万博では、またそんなみなさんにお目にかかりたい。


2019年4月11日木曜日

日本商品化権大賞2018

■日本商品化権大賞2018

「日本商品化権大賞2018」の表彰式が都内のホテルで開催されました。
国内部門は「HUGっと! プリキュア」「銀魂」「ドラえもん」「名探偵コナン ゼロの執行人」、グローバル部門は「スーパーマリオ」、審査員特別賞に「安室奈美恵」。
特別栄誉賞が「週刊少年ジャンプ」「手塚治虫」に授与されました。

今回で7回目となる表彰。
早稲田大学亀井昭宏名誉教授が審査委員長、ぼくは審査委員を務めています。
昨年は国内部門「ドラゴンボール」「ミニオンズ」、グローバル部門「ポケモン」「Power Rangers」でした。
(ポケモンを世界に売った小学館久保さんが今度はコナンでサトシから受賞している図)


「HUGっと! プリキュア」
「プリキュア」シリーズ15周年記念作品。
「おしごと、子育て」を取り入れたプリキュア。
「歴代プリキュア55人が登場」をキーワードに、昨年公開された映画が「アニメ映画に登場する最も多いマジカル戦士の数」でギネス認定を受けたとか。


「銀魂」
「週刊少年ジャンプ」連載14年、アニメ13年。
マンガ売上は5500万部。
実写映画も公開され、2年連続実写邦画ベスト3入りと、新たなマーケットの創出に成功し、キャラクタービジネスの発展に貢献したとの評。
一平ちゃんとのコラボがよかったね。


「ドラえもん」
来年が50周年。
昨年公開の「のび太の宝島」は38作目にしてスタッフ一新の挑戦。
それが興行収入1位の記録を立てた。
村上隆&ユニクロとのコラボレーション『ドラえもんUT』の発売など、新たな大人の市場も創出。
企画展の来客の8割は大人だという。
攻めるドラえもん。


「名探偵コナン ゼロの執行人」
コナンに登場するキャラクター・安室透をメインに起用した映画を公開。
安室に魅了された自らを“安室の女”と称する女性がSNS上に登場するなど新たなファンを獲得。
過去最高の動員を記録した。
攻めるコナン。


グローバル部門「スーパーマリオ」
帽子やキノコなどの形状をしているケロッグのシリアルなど。
攻めるマリオ。
任天堂はマリオのIPにふれる人口の拡大を目指しているそうです。


審査員特別賞「安室奈美恵」
デビュー25年、平成の歌姫。
展示会でのグッズや限定ガチャは品切れとなり、パブリシティー権を利用した商品化の新たなマーケットの創出に貢献した。
ありがとうアムロ。


特別栄誉賞「週刊少年ジャンプ」
創刊50周年を迎え、コミック累計は1億部。
アニメ化された作品は80作品以上。
サイマル配信もスタート。
集英社のかたは「ジャンプは場」だという。
場としての挑戦を続けるとのこと。


特別栄誉賞「手塚治虫」
生誕90周年。
「鉄腕アトム」は1959年に日本作品で初めて商品化権をライセンスした作品。
700のマンガ作品は今も商品化されている。
手塚眞さんによれば、当初、商品化には批判もあったが、手塚治虫当人はそれを通じて子どもたちが作品世界に親しむことを強く支持していたという。


日本商品化協会高木理事長「米中がきな臭い状況だが、G20、ラグビーW杯、改元、そして来年の五輪へと続き、インバウンドが山場を迎える」。
そんな中、国内676キャラ、グローバルは33キャラの中からの審査でした。
来年もよろしく。
(手塚眞さん)

2019年4月8日月曜日

クールジャパンパーク大阪、オープンしました

■クールジャパンパーク大阪、オープンしました

実にいいものを見せていただきました。
大阪城公園に完成した文化集客施設「クールジャパンパーク大阪」のこけら落とし公演「さんま・岡村の花の駐在さん~駐在さんが復活って、そんなアホなことあるか、それはないやろ…ホンマや!!~」です。



「花の駐在さん」は1976年から86年までABC朝日放送で放送されていた番組。
桂三枝(現・文枝)さんが主演を務め、81年から明石家さんまさんに交代。この日はさんまさんがナイナイ岡村さんに交代するという設定で、特別上演が行われたのです。
前日に93歳で大往生した笑福亭松之助師匠も偲び、予定45分オーバーの3時間15分の大熱演でした。



さらに出演は、西川きよし、間寛平、月亭八方、川畑泰史、中川家、次長課長、アキナ、和牛、アインシュタイン、ミキ、霜降り明星、今くるよ、浅香あき恵、山田花子、黒沢かずこ、たむらけんじ、ガンバレルーヤ、今田耕司、ジミー大西。
さんまさんが全員をコテコテにいじり倒します。すさまじいです。


恥ずかしくも、ぼくは泣いてしまいました。
間寛平さんの勇姿に。
ハゲかつらにパッチで、杖で周囲をどつき回しつつ、アヘアヘアヘアヘ、なめなめくじくじなめくじくじ、往年のギャグを連発。
むかしテレビで野沢直子さんが寛平さんの大暴れぶりに「カッコいい!カッコいい!」と絶叫したことがありました。ぼくはその時、そうだ、お笑いはカッコいいんだ、と認識しました。
寛平さん、いつまでもカッコいい。


この公演はコテコテの関西モノでしたが(チケット応募30倍!)、パーク自体はインバウンドさん向けに作られたもの。
運営は官民ファンド「クールジャパン機構」と民間13社で組織するクールジャパンパーク大阪。
144席のWWホール、706席のTTホール、300席のSSホールの三つのホールがあります。



オープニングセレモニーに登場した吉村洋文大阪市長「ここでしかないものを実現してもらいたい」。万博も決まり、大阪が活気づいています。
ホールの入口には巨大な4KのLEDが据えられています。
そこは大阪、パナソニック製。


続いてロングラン公演が始まったのが「KEREN」。
デジタルアート+歌舞伎+タップダンス+殺陣。ストーリーなし、ノンバーバルの70分。まるごとNIPPONを見せるオリジナルレビュー。
高平哲郎さんが脚本・演出。
当初ぼくもアイディア出しに参加しました。
ポスターは横尾忠則さん!


ビデオコンテンツが秀逸です。ケレン味たっぷり。
なにせMoment Factoryが担当しているのです。



「クールジャパン機構」の北川直樹社長「ものを演じクリエイティブする人たちと、ものを伝える人たちの思いが込められたすばらしい施設。」
ソニーミュージックの社長も務めたエンタメ界の大御所で、おカネの出し手としても厳しいお方も期待しています。


パークのパートナーにはJR西日本、Panasonic、ロート製薬などが名を連ねます。
会場のテープがカットされると、たくさんの白い鳩が青空に放たれた!
それを目撃した大阪の観客達は、口々に「ロートや」「ロート製薬や」「アップダウンクイズや」「小池清や」とつぶやきました!


ところで企業CMは巨大LEDパネルよりうんと小さいサイズで表示されています。
大阪の条例で広告のサイズが規制されているからだそうです。
電通の偉いかたに伺いました。
あきまへん、そんな規制。大阪のデジタルサイネージはコテコテでよろしい。
お願いします、吉村市長。
あ、テープカットされた市長は知事になられたか。

お願いします、松井新市長。






なんばグランド花月NGKも覗いてまいりました。
当日券を買うのに30分行列。
内場勝則&辻本茂雄の座長勇退公演でした。
両ベテランの鬼気迫るアホ公演。
そして、のりおよしお、トミーズの両ベテランがすさまじいアホ漫才。
大阪のみんなも、がんばったはる。
元気をいただきました。おおきに。

2019年4月4日木曜日

規制改革会議での超教育論議(後編)

■規制改革会議での超教育論議(後編)
内閣府規制改革会議にて、「超教育に向けたインフラ整備と先端改革を」と題してお話をしてきました。その後編です。

 今後すべきことは、超スマート教育の推進です。世界は2周先に進んでいます。PCによるデジタル教育、そしてBYODやクラウドによるスマート教育を超え、IoT、ブロックチェーン、AIなどの超スマート教育、EdTechに突入しています。
 



 IoT、ブロックチェーン、AIなど超スマート技術がもたらすものを超教育と名付けてみました。
教科、試験、学校など、学びの内容・環境・評価を問い直す変化をもたらす可能性があります。

 教科面ではAIが教科を横断する超個別学習を実現するでしょう。そのためのカリキュラム再編成も求められます。それは検定や学習指導要領の内容や存在を問うことになり得ます。
 また、ブロックチェーンで学習履歴を全て蓄積することで、試験をする必要がなくなるでしょう。入試のあり方を問うことになります。

 そうした変化により、学年や学校など教育機関の枠を超える学習環境をデザインすることができるようになるでしょう。学校制度のあり方自体も問うことになり得ます。

 日本でもベンチャー企業を中心にAIを用いた教材を開発する事例などが活発になってきましたが、まだ初期段階です。教育AIを開発するために学習履歴などのデータを用いる必要がありますが、教育側の認識が低くガードも硬いため、AI研究者は教育分野を素通りしています。

 中国はAIの教育利用を国家戦略に据え、教室にカメラやセンサーを埋めて子どもの表情や学習履歴などのデータを集め、教育改革に活かそうとしています。その教育環境を世界展開する目論見です。デジタル教育で先行した韓国も政府が教材や教育環境を先行開発して世界市場を狙っていました。日本はAI開発で米中企業の後塵を拝し、教育情報化で世界の後塵を拝しています。しかし、この分野を海外に依存するようでは国の未来を展望できません。




 そこで、超教科・超試験・超学校を「実装」する産学連携プラットフォームを構築することを提案します。国内外の幼児教育、初等中等教育、大学、生涯学習を横断する教育機関と、民間企業の連合体により、世界最先端の学びの場を創出してはどうでしょうか。
○デジタル、スマート、超スマートを構成する全テクノロジーを集中投下
○産業・教育の連携強化
○学習者主体の新学習環境のデザイン
○飛び級、単位互換、講座修了認定など学校の枠を超えた柔軟な運用
○オンライン・遠隔学習と、多地点の拠点でのバーチャル+リアルな学習環境の整備
○次世代教育システム、サービス、教材等の開発と海外展開  
○学習履歴等のデータの利活用
これらを通じて次世代を担う超スマート人材を育成していくのです。




 教育インフラの整備、先端教育の開発など、教育と技術を融合した新しい教育環境を整備するため、昨年、超教育協会を設立しました。IT、ソフトウェア、コンテンツ系の業界団体や経団連、新経連など30を超える団体にご参加いただき、政府にもオブザーバ参加いただいて、産官学の連携体制を組んでいる。DiTTも春にここに合流することとしています。

 学校の枠を超えた未来の学習環境のデザインと実装、AI、IoT、ブロックチェーン等先端技術の教育への導入、EdTechビジネス支援などを目的としています。理研、産総研、NICTなど政府系の研究機関や外資系企業も交え、AI、VR、ブロックチェーンなどのワーキングを走らせています。特区などでビッグデータを用いた実装を望む声も高く聞かれます。



 この分野を代表するオールスターのかたがたの評議員コミュニティも形成しています。この評議員のみなさん教育とテクノロジーの問題に強い問題意識をお持ちで、こうした民間のオープンで強力なコミュニティを活かすとよいのではないかと思います。




 まとめると、超教育に向けたインフラ整備と先端改革を進めよう、ということ。
1.デジタル教育の環境整備 
2.スマート教育の環境整備 
3.超スマート教育の開発・実装
4.超教育プロジェクトの推進 ということになります。

 
 以上は石戸奈々子さんがプレゼンした内容です。
 これにぼくが3点、補足すると発言しました。


1. 政策プライオリティを上げていただきたい。
 この分野は重要だが、政策プライオリティは高くない。
 超教育協会の評議員リストをもう一度ご覧いただきたい。これはIT/スマート/AIで日本を代表するメンバー。自然にお集まりになった。皆さんとても熱心。日本でITやAIの大事なことを論ずるのに必要なかたはだいたい集まっていて、これからも増える。みなさんご存知のかた多いだろう。
 一方、文科省・総務省・経産省には教育IT系の会議が7-8個あるが、誰一人このメンバーは入っていない。石戸さんも私も含め。ITやAIの産学を代表する中心コミュニティと、教育IT政策は離れているということ。
 なぜだろうと思う。

2. インフラ整備に関し超党派議員立法はエンジンたり得る。
 「官民データ活用推進基本法」は議員立法で成立し、IT本部など政府がフル活用
し、データ政策はプライオリティが高く動いている。だが教育IT分野は霞が関にそういう動きが見られない。
 なぜだろうと思う。

3. AIやIoTは経産省などで予算をつけた実証などが行われている。それはいいが、細切れのバラまきに見える。これをやれば世界に勝てる、というところに骨太に集中投下するのがよいのではないか。
 AIは理研AIセンターに政府が資金を重点投下して研究開発を進めている。米中に張り合おうという国家的な気概はある。私はそのコーディネイターも務めている。
 しかし200人いる研究者で教育分野を掘り下げている人は見当たらない。金融、医療、自動走行、防災、観光、エンタメなどはたくさんいるのに。経産省系の産総研も総務省系のNICTも同様だと思う。教育分野がクローズドなので、切れてしまっているのではないか。
 なぜだろうと思う。

 
 
 委員から「教員はどうなるのか」という質問。
 知識の伝達は機械でもできるが、先生はファシリテーターやコーチングになっていく。また、企業人や社会人など外部の人材をもっと活用できるようにすべき(石戸)。
 一方、校務のIT化を進めて効率化を図り、先生の負担を減らすべき(中村)。
 と指摘しました。

 「長い間いろいろな議論をしてきたのに、かなり後れている。変わらないポイントはどこか」という質問。
 この分野に携わるようになって25年になる。資金の問題や現場の先生方が対応できないという問題など個別の問題はあるが、根本は過去の日本の教育が大きく成功していたからだと思う。アナログ時代の100年以上の日本の教育は、豊かな人材を出したという点で世界からもうらやまれるような成果を出した。その成功体験がITやAIで大きく変わろうとしていることへの不安感となって現れているのではないか(中村)。

 とはいえまだ大丈夫という意識が強い。韓国は2011年の時点でいち早くデジタル教育を導入しようとした。経済危機の危機感が強く、教育で大きく前進させようと舵を切った。
 2周おくれで一歩一歩では無理だという指摘があったが、中国もそれを狙っているのではないか。中国はデジタル教育で後れをとっている。だからこそ、一気にAIで、一歩一歩のステップを踏むのをやめて最先端に躍り出るという意気込みを感じる。これまで教育の変化を大きく成し遂げてきた国にはトップの強力なリーターシップがあったと認識する(石戸)。




 規制改革会議のような全省庁にまたがるパワフルな会議で教育IT問題を取り上げてもらえるのは、ありがたいことです。ぜひ改革を進めていただきたい。