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2018年11月29日木曜日

ほらやっぱりAPUはスゴいよ。

■ほらやっぱりAPUはスゴいよ。
立命館アジア太平洋大学APUに吉本興業チームとお邪魔しました。
吉本はダイノジ大谷さんが授業を持つなど提携関係にあり、APUの学生諸君には沖縄国際映画祭などでもお世話になっています。
i大も吉本をハブにして、このエッジの効いた大学とねんごろになりたく、出口治明学長にお願いに来たのです。


6000人の学生のうち留学生が半分超。
88か国から来ています。
今日からインドネシア・ウィークだそうで、キャンパスがインドネシアです。
留学生は日本語教育も施され、2年でN1級を取る。英語only校だと思っていたが、バイリンガル教育なんですね。
英語中心にするi大の参考になります。


就職率98%で、THE大学ランキングで全国私大5位、西日本私大1位。
世界ビジネススクール5%が認証を得ているAACSBや観光学教育では日本の私大で唯一のTedQualを獲得。
「三つ星評価のおかげで海外からの人気が高い」(出口学長)。
i大もモデルにしようと思います。


開学は2000年。
故・平松守彦大分県知事の大仕事として、温泉日本一、別府の山頂を切り拓き、官民で創り上げたキャンパス。
この構想を綴った本をネットで10円で買ったところ、駐日モンゴル大使フレルバータル閣下あてサインがありました。
売ったんか、閣下。

出口学長直轄の「APU起業部」を始める、という話も伺いました。
社会問題を起業で解決する吉本のユヌス・ソーシャルアクションや、「全員起業」をカリキュラムに組み込むi大と連携できませんでしょうか。
よろしくお願いします。

「学長直轄の「起業部」、立命館アジア太平洋大学で16日発足」


和洋中エスニック何でもあるめくるめく学食。
88か国6000人の胃袋を預かります。
外に出ても何もないからねぇ。
ハラル対応もバッチリです。
でもツバを飲むことも禁じられるラマダンの最中は、ヒジャブ女子は明らかにイラついているそうです。


i大も学食にはめっちゃ力を入れたい。
レバ刺し特区にしたい。
i大でしか食べられないメニューを学生たちにプロデュースしてもらいたい。
地域のおばちゃんたち総動員で、おうちごはんのシェアリングサービスをやりたい。
てゆーか毎日、食フェスを開いてもらいたい。


1300人が暮らす国際寮。
最初は文化がぶつかり合うそうです。
ゴミの出し方ひとつ整えるのに苦労するそうです。
でも、とても楽しいそうです。
うむ、i大もこれを用意したいが、東京で揃えるのは大変。
中期目標にしたく存じます。


COOPのAPUグッズ、Tシャツやスウェットは学生がデザイン。
だよね~。
i大もマーチャンダイジングのブランド作戦を立てて、学生プロデュースで進めたい。
そうそう、校歌も作るんだけど、毎年、新作を学生に作ってもらいたいな。


出口学長「APUの強みは各国で活躍する卒業生。」
吉本チームのビレンドラさん(スリランカ)も、ぼくのゼミで修士号を取って今シンガポール国立大学の博士課程にいるカニヤさん(インドネシア)も、今i大準備室にいる中嶋さんも、APU卒業生。活躍してます。
(この焼鳥カー、i大にもほしい。)


出口学長「多様性とリベラルアーツが大事ですよ。」
はい、i大も心得ます。
多様な学生がリベラルアーツを学ぶにはマンガがいいですよね。
i大もライブラリーを充実させますが、特にマンガには力を入れたい。
電子でね。


出口先輩が大学生のころ小学生だったぼくは自転車で学生と機動隊の衝突を見に行ってました。
Google村上憲郎元社長も同じ頃キャンパスにおられたと思います。
出口学長「村上さんは1年上で、ワルシャワ労働歌を歌わはります。インターナショナル歌える人は多いけど、ワルシャワまではなかなか。」


村上憲郎さんにも吉本興業大崎社長にもi大の客員教授をお願いしてます。
出口学長にも改めてi大インタビューをお願いしに上がります。
ディープなメッセージを東京の若者たちにもいただきたく。

2018年11月26日月曜日

海賊版対策会議を「終えて」。

■海賊版対策会議を「終えて」。

10月15日。海賊版対策会議が無期限延期になりました。
ひとまず座長タスク終了です。
・正規版対策、リーチサイト法制化など今できることを連携して行い成果を検証する。
・ブロッキング法制化は「まとまらなかった」。
というのが今の「状況」です。

漫画村などの被害が深刻化し、従来の課題であったブロッキングについて4月13日に政府が緊急避難の解釈を示したことが賛否の騒ぎとなりました。その効果もあってか海賊版はいったん収まりを見せ、政府は検討会議(タスクフォース)を設置、9回に及ぶ集中討議を行いました。

ブロッキングを巡っては出版・権利者が賛成、通信・ISPが反対という構図で見られました。とはいえ各業界内も濃淡があり、意見はまだら模様でした。表のテーブルでは語られない業界事情もあり、それぞれ一枚板ではありません。

政府・事務局は「法制化ありき」で強引だという不信感もありました。内実は、官邸、総務省、文科省など政府内ステイクホルダーも意見は分かれ、内部の調整には民間の調整を上回る熾烈なものがありました。

賛成・反対どちらにも不満が残る「状況」となりました。ただ、対立点や論点は明らかになりました。
この会議はブロッキングの法制化を決める場ではなく、論点を詰める場でしたので、その役割は果たしたと考えます。

ぼくはブロッキングを進める元凶と批判されたこともありますが、会議の当初に宣言したとおり、中立を貫きました。
知財本部での座長を務めているため、著作権側とのレッテルを貼るむきもありました。でもその前にぼくは通信政策屋を自負しており、両サイドを等分に重視しています。

今はコンテンツの仕事が多いものの、通信自由化に際して電気通信事業法の制度策定に携わったのが社会人のスタートでありまして、出自はそっちなのです。両サイドが「割れず」に問題解決に向かうこと。この一点に心をくだきました。

その上でブロッキングを除く10項目が「ほぼ」合意をみたのは重要な成果と考えます。
そのうち、3つを冒頭に特記しました。
長期対策は教育。ユーザのリテラシーが保たれないと、ネットに規制が入る。
中期対策は正規版。漫画村のように魅力的な正規版がほしい。
短期対策は官民連携での体制づくり。

この連携体制ができるかどうかが今の課題です。出版社・権利者と通信・ISPが連携して対策を打つスキームができるなら、まず実行し、検証する。それができないと、ブロッキング法制化に向かう口実を与えます。
対策会議は座礁、延期となったのはボールが民間に投げられたことでもあると考えます。

今回の件は「通信の秘密」と「財産権」(著作権)という憲法が保障する価値の対立であり、IT政策と知財政策の対立です。それを調整するテーマだととらえました。
しかし、その対立項は間違っていた。議論を通じてぼくが気づいたことです。問題の設定は、その両者が共存する場を、ITと知財が共栄できる領域をどう「つくる」か、とすべきだったと。

ちなみに、欧州はプライバシー保護に、米国は表現の自由に重きを置くが、日本はその荷を「通信の秘密」に負わせている面があるということが対策会議でも指摘されていました。総務省内にも、そのガラパゴスさが政策の手足を縛っているとの声があります。

「通信の秘密」を正面から広く議論できたことは意義がありました。この問題は知財本部で扱うには重すぎるという指摘もありました。
はい。IT時代の「通信の秘密」をまるごと整理する場があっていいでしょう。

そう、本件は、ITや知財を巡る政策を扱う体制をも問うています。
知財問題は知財本部+文化庁、IT問題はIT本部+総務省が主軸です。
その限界が露呈しています。
この問題は、ぼくが霞が関を去ることになった20年前の省庁再編からずっと提起していることです。

「文化省を作ろう」

今から12年前、録音録画補償金を巡って機器メーカと著作権者が対立した際、それまで蜜月でやってきたITと知財の折り合いが悪くなったことを実感しました。デジタル化がもたらすコピーと拡散の威力は、利点にも驚異にもなる。ぼくも文科省・文化審議会の議論に参加しましたが、問題の解決には至らず、今日まで尾を引いています。

そして10年前、地デジ整備に伴い導入された「ダビング10」を巡っても対立がありました。この際は、権利者(文科省)、放送局(総務省)、メーカ(経産省)の3つどもえ。舞台は総務省・情報通信審議会でした。補償金の拡大で経産大臣・文科大臣が記者会見を開いたのに、民間が納得せず破裂しました。

この際も主査・副査は村井純さんとぼくのコンビでして、今回の海賊版と構図と酷似。民間が対立する案件をバックにつく役所がさばけない歴史の繰り返しなのです。

「ダビング10にみる霞ヶ関の失墜」

ぼくは今回の件を通じ、われわれは失敗の歴史に学んでおらず、解決の困難さが増したと感じました。
以前に比べIT知財に対する関心が高まり、どちらの意見も強い批判にさらされ、抜き差しならなくなる。
ではITと知財が共存共栄する地平を目指し、われわれが起こすべきアクションは何なのか。
自問自答を続けます。

2018年11月22日木曜日

吉本興業、次の100年に向けた挑戦(後編)

■吉本興業、次の100年に向けた挑戦(後編)

吉本興業は創業100年を経て、デジタルに舵を切り、人材の能力発揮・多角化に踏み込みました。
活躍できる場を、スマホやソーシャルメディア、小説・映画・アート・マンガ・ゲームへと広げています。
それと同時に、新しいステージの開拓、新大陸の造成に向かっています。

それは「パブリック」の領域です。
1.地方創生、2.教育、3.ソーシャルビジネスなどの、本来は国や自治体が進めるべき社会インフラの構築。
グローバル化と並ぶ、挑戦です。
グローバルは10-20年、そしてパブリックは100年かけて進めるテーマです。


1.地方創生。
沖縄国際映画祭を10年、京都国際映画祭を5年続け、地域を賑やかにしています。全国47都道府県に「住みます芸人」を揃え、地域を活性化しています。赤字であっても継続し、根付かせています。

2.教育。
エンタメ人材を育成するため、沖縄ラフ&ピース専門学校を開校しました。学校法人を設立しての教育への本格参入。立命館大APUや近畿大学とも提携しています。ぼくが準備するi大とも提携します。

一世紀「人」でやってきた企業が、いよいよ「人」を育て、お笑いからより広いジャンルをカバーします。大崎社長は沖縄国際映画祭を「100年続ける」と宣言し、社内外を慌てさせましたが、本気です。
「第10回沖縄国際映画祭&あそぶガッコ」

3.ソーシャルビジネス。
ノーベル平和賞ムハマド・ユヌス氏とともに「ユヌス・よしもとソーシャルアクション」を起こしました。地域の課題をITなどで解決していく。住みます芸人とIT企業、シェアエコ事業者、大学などとをマッチングします。社会起業です。

これは国連のSDGsとも連動する施策。SDGsという地球規模の課題に向け、芸人がわろてんか行動をする。面白くもマジメなプロジェクトです。
「ユヌス・よしもとソーシャルアクションが始まります。」

これらいずれも利益を見込めないというか、ハナから利益を追っておらず、とても上場企業では踏み込めない、未踏の領域です。
ただぼくはこれこそ日本が進む方向の線上にあるステージだと見ています。
それは脱・資本主義、脱GDPで、みんなのハッピーを共有する世界観です。

軍事の50年はとうに去り、経済の50年も去ります。
少子高齢化やグローバル化は避けられません。
経済第一で自らの成長を目指す時期を超えて、成熟し、世界の中で生きる。
その背景にはITとAIがあります。

ITは情報の民主化と経済の効率化を極限まで進めました。
タダで便利にあれこれできるようになりました。
モノの生産・消費はシェア経済、コト消費に移り、そしてみんなハッピーです。
そのメリットや効用はGDPには反映されず、経済としてカウントできません。

これからはAIが仕事をこなしてくれます。
超ヒマ社会が到来します。超エンタメの時代です。
遊ぶように働きます。時間やスキルをシェアして何足ものわらじをはきます。
働き方革命より遊び方革命が起こります。

みんなで生んで、共有して、楽しむ。
明確な像はまだ描けていないけど、資本主義や経済成長の先に、「人」を中心にした次の豊かさが広がる。
それは経済から文化の時代へ、という切り口よりうんと広い、文明の転換、とでもいうような。
そんな世界を吉本興業は見据えているように感じます。


一つのゴールがSDSs。
そこへの道のり・解決策がユヌス・ソーシャルアクション。
その具体策としての学校運営、町おこし、住みます芸人。
もちろん形はこれからです。ジャンルも教育だけでなく、医療、農業、金融などへの広がりも考えられます。


メセナやCSRではなく、本業としてやっている点が重要です。
でもそれは吉本興業が本来、巨大なソーシャル企業だからできることなのです。
6000人もの芸人たちがカネよりもリスペクトといいね!を求めてひとびとをハッピーにすることが生業だからです。

6000人の芸人が吉本興業の最大の資産ですが、契約関係で縛るものではなく、約束・信頼でユルくつながっているだけ。社交クラブなのです。吉本はバーチャルな存在です。信頼のみで貸し借りするユヌスさんのグラミン銀行と似ています。

彼らの多くはお笑いだけでは喰えず、三足四足のわらじをはく。
AI時代の働き方を先取りしています。
吉本興業は、そんな彼らにチャンスと居場所を与える。
それが舞台であり、TV番組であり、ネットであり、住みますであり、ソーシャルアクションです。

吉本興業のもう一つの資産は、お笑いのファン、ないしフォロワー。
特に関西では、朝も昼も晩も画面にお笑いさんが現れ、ボケてツッコみ、そのリズムが社会の基盤をなしています。
「な~んにも残らへん」新喜劇は、役に立たないぶん、日々に溶け込み、強固なレガシーとなっています。

「な~んにも残らへん巨大な新喜劇はレガシーとなるか」

芸人とフォロワーからなるコミュニティが、お笑いだけでなく、社会全体の課題に向き合い、人を育て、おもしろくする。
その目標は利益でも売上でもなく、芸人が活躍すること、みんなが笑うこと。
本気でそれを考え、実行する。吉本興業は本気でそれを目指している、とぼくは思います。

テレビからデジタルへの50年、そしてパブリックやソーシャルの100年。
吉本興業の幹部は「カンだけで100年やってきた」と言います。
過去のカンは、かなり正しかった。
現在のカンも、かなり正しい、と思います。

2018年11月19日月曜日

■吉本興業、次の100年に向けた挑戦(前編)

■吉本興業、次の100年に向けた挑戦(前編)

吉本興業は、どこから来てどこへ行くのか。
という問いを発するのは、いま一番行方が注目される企業だからです。ぼくは社外取締役として厳しいチェックをすべき立場であると同時に、純粋な吉本ファンとしてその行方に期待するからです。

1912年の創業以来106年、お笑い一筋でありながら、完全変態を遂げてきました。
大正から昭和にかけ、劇場ライブを本業とする半世紀がありました。
次いで1960年代にはテレビに本拠を構え、半世紀にわたり、1次・2次・3次のお笑いブームを巻き起こしました。

ここまでが一世紀。お笑いの認知度と芸人の地位向上を成し遂げました。
漫才師をカッコいい憧れの仕事に高めました。

一世紀を迎える頃(大崎洋・現社長が就任した頃=上場を廃止した頃)には、デジタルへの体重移動を進めました。
それ以前から衛星やDVD等への取組には熱心で、さらにネットやスマホのビジネス展開に力を入れたのです。

テレビ→ニューメディア→マルチメディア→スマートメディアと、メディアの進化に常に先駆的に取り組んできた企業です。

(ぼくは1992年、郵政省当時、政府で初めてコンテンツ政策の委員会を作る際、吉本興業の先駆的取組をみて、東京代表の木村政雄さんに委員に入っていただきました。2名事務所だった東京のもう1名、大崎さんが代理で一度お越しになったことを覚えています。

そして2009年、知財本部の座長を引き受ける際ぼくは、吉本興業のデジタル展開をみて、社長になった大崎さんに委員に入っていただきました。)

それは同時にグローバルなビジネスへ踏み出すことにつながっています。
この姿勢は、それまでの興行屋から、先進企業へとブランドイメージを変えさせています。
4月には「沖縄アジアエンタテインメントプラットフォーム(仮)設立構想」を発表しています。

海外の開拓は、海外住みます芸人などで種を巻きつつ、クールジャパン機構と連携したMCIPなどで具体化させています。
ただ、通常のコンテンツ海外展開と異なり、吉本興業が仕込んでいるのは、これまで誰も成功していない、ニッポンの笑いを国際化させること。日本をお笑いの本場にすること。
壮大な挑戦です。
 
特筆すべきは、その一世紀あまり、「人=芸人」を軸とする点に一切のゆらぎ、ブレがないということです。
人を資源とし、人を資本とし、人を大切にし尊敬して仕事を進める。
いかにメディアや技術が変わっても。
戦争が起こり、負け、流行り廃りが変わっても。

そして今、吉本の最大戦略は、その「人」の能力を、「芸人」の枠を超え、壊し、広げようとするところにあります。

わかりやすいのが又吉直樹さんの「火花」。
ピースというお笑い芸人が小説で芥川賞を獲得する。
それ自体、高度なギャグですが、それをネットフリックスの映像作品にする。
アメリカの大資本に制作費を出させて映像化。
そして190か国にネット配信する。
さらにそれをNHK地上波でオンエアする。

この時点で従来のメディア秩序を覆す大事件です。
さらにそこから板尾創路監督での映画化、武富健治さんによるマンガ化へとマルチ展開し、京都国際映画祭でのライブ展開へと至ります。
芸人の小説という「原作力」をマルチに、グローバルに広げます。

ジミー大西さんのアート、キングコング西野さんの絵本、カラテカ矢部さんのマンガ。
芸人によるジャンル越境の創作力はフラットに評価を受けており、渡辺直美さんのように海外に認められている例もあります。

2018年に入り吉本がeスポーツへの参入を表明したのも芸人の才能を異分野で活かす戦略です。
恐らくビジネスやテクノロジーの分野でも異能を発揮する例が現れるでしょう。

ここまでは、見えている「ビジネス」の話です。
ぼくが注目するのは、その次の、これから100年を描くカンバス。
そこが普通の会社とちゃう、という点に目を引かれているのです。 (つづく)

参考ブログ1
「吉本興業の正体!?」

参考ブログ2
「吉本興業社長大崎洋物語「笑う奴ほどよく眠る」。」

参考ブログ3
「吉本興業がアジアエンタメプラットフォーム構想を発表しました。」

2018年11月15日木曜日

クールジャパンパーク大阪、はじまります。

■クールジャパンパーク大阪、はじまります。
「クールジャパンパーク大阪」。
大阪のホテルで記者発表が行われました。
司会はハイヒールさん。
2019年2月、大阪城公園にさまざまなジャンルのエンターテインメントを上演する大・中・小の3劇場を建設する構想で、吉本興業など民間13社と官民ファンド「クールジャパン機構」による大事業です。


吉村洋文大阪市長は、大阪の伝統と新規性をかけ合わせるプロジェクトに強い期待を寄せました。
「「世界は国と国だけでなく、都市と都市の競争になっている。大阪にしかないものの価値を発揮したい。いま大阪に足りないものはナイト・エンタテインメント、大阪城公園に足りないものは滞在性。民間のみなさんと盛り上げていきたい。」
道頓堀五座のあった有数の劇場の町、エンタメ都市。
そして今どこよりもインバウンドで賑わう大阪、万博誘致に注力する大阪。
チャンスが来ています。


クールジャパン機構のCEOに就いた北川直樹さん「ある有名アーティストが劇場はメディアだと言っていた。ネットが進化するほど、空間や場が大事になる。機構として参加できるのは光栄だ。」
元ソニー・ミュージックエンタテインメント社長としてエンタテイメントを熟知した北川さん。
そして彼を支えるCOOとして加藤有治さんが就任しました。
加藤さんは元郵政省のぼくの同僚で、パリで一緒に仕事をしたこともあるのですが、その後投資の道に進み、トップ級の実績を持ちます。
ぼくらのCiPファンドも立ち上げてくれました。この強力コンビによる指導を期待します。


整備するのは3ホール。
大劇場が1138席、中劇場は702席、小劇場は300席。
「この上ない立地と、ホールの設計だ。」(北川さん)

大劇場はWWホール、中劇場はTTホール、小劇場はSSホール。
明石家さんまさんが命名しました。
呼び方は自分たちで自由につけてください、とのこと。
 「ワク・ワク」ホールとか、「すっごい・せまい」ホールとか。


こけら落とし公演として、「KEREN」という演目が用意されています。
演出はレジェンド高平哲郎さん。
「ケレン味のケレンは邪道・ハッタリの意味も持つ。日本伝統のアナログ舞台と、最先端のマルチメディアで装飾する。世界に通用するノンバーバルのステージになる。ビジュアルは横尾忠則さんが担当し、カナダのMoment Factoryが映像を演出。ブロードウェイやラスベガスに匹敵するショーを作る。」
本件について、一年前に高平さんとお話したのですが、それよりもうんとデカい構想になっています。これを聞くだけで、このパークにかける関係者の意気込みが響き、待ち遠しくなります。


パーティーにて、乾杯の挨拶を突如振られました。

「クールジャパンという言葉が生まれて15年。政府はずっと日本文化を海外に発信するアウトバウンドに力を入れてきたが、このところキタもミナミもインバウンドさんで大賑わい。インバウンドさんへエンタメを充実させることが中心課題になっています。」

「来年のラグビー、再来年の東京オリパラ、それに続く大阪万博というこのタイミングでの開園、ドンピシャ。それを大阪の企業と行政が一丸となって形作る。一丸となる姿は、感動をありがとうのサムライブルーの力強さを感じさせます。日本とアジアを元気にしてください。」

初年度の年間来場者目標は50万人。成功を期待します。

2018年11月12日月曜日

ブロックチェーン×教育、始めましょう。

■ブロックチェーン×教育、始めましょう。
超教育協会「ブロックチェーン×教育」トークイベント@慶應義塾大学三田キャンパス。
教育テクノロジーを推進する超教育協会は、AI、プログラミングなどと並び、ブロックチェーンのWGを立ち上げました。その第一弾です。



冒頭、超教育協会として、ブロックチェーンに関し、
1.教育への適用研究
2.技術者の育成
3.技術性能の向上
に取り組むことが表明されました。
実証研究に取り組んでいく予定です。

上海に本拠を置き、ブロックチェーンの分散型プラットフォームを提供する「NEO」と連携してまいります。NEOは「日本とともに、完璧なブロックチェーンのアルゴリズムを作りたい」とのことです。

NEOの上でブロックチェーンを使った楽曲の売買や音楽クラウドファンディングなどを行う「imusify」(ベルリン)が暗号通貨とP2Pでミュージシャンが収入を得る方法などを紹介し、これを教育にも利用できるのではないかとプレゼンしました。


imusifyの提案は、
1)成績表の管理:卒業証明の安全確保や学歴詐称の防止
2)生徒間のノートの売買
3)クラウドファンディング:学校の活動の資金確保
4)教員のスマート雇用契約:総務人事コストの削減
というもの。

1)成績管理や証明発行のブロックチェーン利用は耳にするところですが、ぼくは2)ノート売買や3)学校クラウドファンディングに興味がわきました。
ノートだけでなく教員が作った教材の流通・共有・管理や、学校への寄付などにより強いニーズがあるかも。


ウォレットを作り50通貨を扱う「オースリー」(オランダ)や暗号通貨の管理主体のないP2P取引所を開くスイッチオ(シンガポール)からは、こうした仕組みがさまざまな学校間で使えることを強調しました。
いずれのアプリケーションも学校の枠を超える、壁を壊す点に意味があります。

学校の枠を超える、壁を壊す。これぞ「超教育」が目指すところですから、ワクワクしますが、それは学校という機関を飛ばす分散構造をもたらすものであり、経営や教育構造も変え得る仕組み。普及が始まると、抵抗もあるでしょうね。
デジタル技術が先生を不要にする、という批判を受けたように。

パネル参加者からは、「ブロックチェーンの教育利用は世界的にもこれから。」「ブロックチェーンは新技術で、どう使えばいいのかがまだ明らかになっていない。」「ユースケースを見つけて使っていくことが必要。」というコメントが相次ぎました。
その状況を共有することがこのイベントの意味です。

技術を見極めつつ、実証や実利用を進め、その恩恵を学習者が得られるよう、取り組んでまいりたい。
ぼくが準備中のi大もそのテストベッドとして機能し、超教育協会の役に立ちたいと思います。
進めましょう。

2018年11月8日木曜日

デジタルサイネージジャパン2018

デジタルサイネージジャパン2018
デジタルサイネージジャパン2018@幕張。
デジタルの20年、スマートの10年を経て、IoT/AIによる超スマート時代が始まりました。
デジタルでスマートのデジタルサイネージも、超スマートへの進化を進めています。
みなさまにご覧いただきました。

昨年247コマだったのが今年は410コマの展示。
7割増!大躍進です。
2020Tokyoに向けて、おもてなしサイネージとパブリックビューイングの全国整備を推進しているところです。

産業としても成長著しい業界の人材育成・確保が課題となっており、デジタルサイネージコンソーシアムとして、DSJに合わせオンライン講座を開講しました。
業界オールスターの講師陣です。無料です。
「DSC10周年記念講座 知識ゼロから始めるデジタルサイネージ入門」

デジタルサイネージアワードが第10回を迎えました。
テクノロジー、クリエイティブ、ロケーション、広告、さまざまなジャンルで評価をしてきました。
そして今回、エンタテイメント部門が追加されました。
デジタルサイネージの多様化が進んでいることの現れです。

グランプリはカケザン「YOYOGI CANDLE 2020」。
新宿NTTドコモビルの超巨大プロジェクターマッピング。
スマホからのメッセージを投影する参加型パブリックビューイングで、5Gやkirariも組み込まれています。
エンタメ賞とテクノロジー賞も受賞。
おめでとうございます。


受賞作品はAIあり、IoTあり、5Gあり、パブリックビューイングあり、ここまで来たとうならせると同時に、このアワードの10年こそが世界に冠たる日本のサイネージの歴史と感じさせます。
そしてようやく10年で次のステージへの入口に立ちました。
100年続けましょう!
(また勝手なことを、というスタッフの声)

さて、会場を巡りましょう。


三菱電機。
高精細LED。
ピクセルピッチ1.5mm、130v型でfullHD。
美しいです。
LED寿命が10万時間、という点がウリだそうです。


旭硝子が出展。
ガラスサイネージ。


たしてん。
3Dメガネなし映像とコントローラーなし(キネクト)操作。


Phantom。
3Dホログラフィーディスプレイ。


8Kはシャープ。


シャープが8Kとタブレットによる教育モデルを提示。
30Kの画像データをタブレット操作して8Kに表示。
思い切り拡大しても8Kで表せる。
ぼくも8Kは拡大して接近して見る点に大きな可能性を感じます。
国宝の画像を教育で使う、というアプローチはいいですね。


PDC。
AIコンシェルジュ。
音声認識+音声合成(日英中)。
サイネージへのAI導入が本格化しています。
当然ですが。
イオンモール6店舗に導入されているそうです。


PDC。
おもてなしサイネージ、インバウンド観光案内タッチパネル。
京都タワー展望室での実例。
いまの京都の景色をデジタル映像の180度パノラマ表示。
名所の情報検索と表示を日英中韓で。


ニューフォリア。
音声入力、AI応答のサイネージ。
今年はコレ、と多田社長。


キッズプレート。
VTuber Interactive Live Banner。
バーチャルアイドルを実空間に召喚するものです。


お、アワードの常連だったTeamLab、初出展ですかな?


ConnectedMediaコーナーから。
radiko。
Google HomeやAmazon Ecoで「ラジコかけて」。
ラジオとのインタフェースもAI音声。


TBS。
TVのCMに自分のメッセージを乗せて表示する。
QRで入ったスポンサーのサイトにメッセージを入れると、CMオンエア時に示されるハイブリッドキャストを使ったシステム。


NTV。
Huluのスポーツ展開。
バレーボールのネットに取り付けられたカメラの迫力映像(NET EYE)、コーチがいる地点からの視線(TACTICAL EYE)、ツイート人気一位の選手だけ追うカメラ(YOUR EYE)を選べます。


んで、「Esports圧倒的生態系」と銘打ってtwitch中村鮎葉氏と親子で対談。
展示場内にイスならべて話すんだと思いきや基調講演会場、しかも満席でビックリ。
すみませんでした。

2018年11月5日月曜日

東京おもちゃショー2018

■東京おもちゃショー2018

東京おもちゃショー2018。
197社(海外51社)、3.5万点の出展。
来場者16万人。8000億円市場。
(11回を迎える日本おもちゃ大賞の特別賞、アンパンマン。)


Pop & Tech。
ものづくり&クリエイティビティ。
遊び&教育。
そこにふんだんな愛情を注ぐ、世界一のイベント。
(ボーイズ部門大賞、エポック社野球盤3Dエース)


今年はプログラミングと音声コミュニケーションが目立ちました。
エデュケーショナル部門大賞、学研ステイフル「カードでピピッと はじめてのプログラミングカー」。
カードで指示した経路を車に読み込ませて、地図上のゴールを目指します。
2020年度に小学校で必修となるプログラミング教育を先取り。


エデュケーショナル部門優秀賞、タカラトミー「カメラで遊んで学べる!マジックタブレット」。
自分をカメラで映して、画像と自分の体の動きが連動して遊べる学習おもちゃ。
日本語・英語・数学・リズム感、生活習慣等が学べます。


共遊部門優秀賞、バンダイ「たのしく学んで みらいがひらく ドラえもんステップアップパソコン」。
小学校低学年レベルのプログラミングや算数、英語などを学べるSTEM教育。
会場では和牛の二人がSPAMとボケて紹介していました。


イノベイティブ部門優秀賞、シー・シー・ピー「ラジオコントロール プログラミングテトラル」。
飛行したい航路を指でなぞる「なぞってプログラミング機能」。
スマホで入力して簡単にカメラ付き超小型ドローンを自動飛行させます。
ドローンもプログラミングの世界です。


そして音声モノ。スマートスピーカー流行りの中、おもちゃも音声発話・認識・操作が増えました。
イノベイティブ部門大賞、タカラトミーアーツ「おせっかいなスマート貯金箱 バンクワン・バンクニャン」
しゃべる貯金箱。
人感センサーが人の気配を感じると「貯金して」などと促します。


イノベイティブ部門優秀賞、イワヤ「おいて!おいで!よってくる! 部屋ともワンちゃんレトリバー」。
音の長さによって、くるくる回る、歌をうたう、ダンスをする。
声をかけると首をくるっと向けてよってくる。
犬のペットのようなセンサーおもちゃ。


共遊部門優秀賞、タカラトミー「マイルームロビ」。
部屋の明るさや室温などが気になると、話しかけてくる。
おしゃべりパターン2000種以上。


コミュニケーション部門優秀賞、メガハウス「さけべ!トントンボイス相撲」。
手ではなく声で操作するトントン相撲。
プレイヤーの声に連動し、土俵が揺れたり光ったりする仕組み。



おすもうさんが、熱く トントン!トントン!叫んでました。
これって「世界ゆるスポーツ協会」がプロデュースしてたのを商品化したのかな?いいね。


AI搭載のバンダイ「ガンシェルジュ ハロ」。
ガンダムに登場する小型球形ロボット「ハロ」。
ガンダムのコアな台詞を話します。
CEATEC2017にも出展してましたよね。


プログラミング、音声モノ以外のものを一つ。
コミュニケーション部門優秀賞、セガトイズ「クレヨンしんちゃん ドキがムネムネ~♪とべとべバルーン」。
しんちゃんのおしりにセットした風船をふくらませて最後にプ~と飛ばした人が勝ち。
これぞニッポンのおもちゃであります。


しんちゃんのコーナーに、父・ひろしの靴下が。
「ひろしの靴下を再現するべく、科学的に調合した香料を使用しております。人体へは無害ですが、強烈な匂いですので、ご注意ください」と注意書き。
かいでみた。
シャレにならんくらい臭い。
鼻を戻すのにしばらくかかりました。


さいごに「拍手ロボットビッグクラッピー」。
どーもー、と話しながら拍手します。
バイバイワールド代表、橋征資さんはKMDのOBであります。



2010年から毎年ぼくは観察を続けています。
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2010年
 
また来年。