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2025年11月24日月曜日

香港と深圳は、異国です

■香港と深圳は、異国です



ひと仕事終え、香港から深圳に向かう。電車で15分。隣町ではないか。

東京から横浜、京都から大阪へちょい乗りするようなものではないか。

しかし国境を超えるために、パスポートを5回も取り出すこととなった。

駅に入る、出国、入国、電車に乗る、駅を出る。

5回の行列に緊張する。厳重な荷物検査も2回ある。 

シンガポールからマレーシアのイスカンダルに入るのはほぼスルーなのに比べると、両都市は異国だ。

香港は封鎖されている。

広東語の繁体字から普通語の簡体字に変わる。文化も隔たる。

異邦人には、見えない。静かな空気に漂う壁と、それを海側へとにじり寄らせる政治の圧力は。

いずれ香港も普通語の簡体字に塗り替わるのだろうか。

 



鄧小平の改革開放政策で80年代に急成長した深圳はテクノロジー経済の都市。

テンセント、ファーウェイ、BYDZTEが本社を置く。シリコンバレーのよう。

だから面白くない。

おかねの匂いはする。

ドローンとロボットがぐいぐいと手招きする。

 


子どもたちの射的もデジタルだし、一人カラオケボックスもハイテク。

遊ぶ子どもたちは裕福に違いない。

だが中国に関する硬派の記事を書くジャーナリスト福島香織さんによれば、2024年以降、深圳の経済は減速している。 

第一期トランプ政権の関税戦争、不動産バブルによる土地高騰、そして政権が企業の管理統制はじめ香港の中国化を進めたことの波及だという。

ここから経済を奪えば何が残るのだろう。

反射として、かつて訪れた、臭くて猥雑で、クラクションがうるさくて、ランニングにステテコがタバコもうもうしながら道端で麻雀を打っていた香港に、行ってみたくなった。

2025年11月17日月曜日

香港、M+。

■香港、M+。


9年前に訪れた香港は、九龍城の面影を残していた。  

縦横おびただしい漢字英語入り交じり看板と、窓からはみ出した室外機、はためく洗濯物、電線、電線、電線で、熱いアジアを表現していた。

すっかりスマートでエレガントになり、心なしか水鳥たちも声が軽やかで、騒がれた雨傘運動や抑圧は形をつかめず静かにみえる。

本土より自由だ。と香港中文大学の呉偉明教授は語る。

北京や上海では難しい日本文化研究ができると。

 



香港は魔窟・九龍を再開発し、金融と観光から文化の都市へと塗り替える。

M+。

アジア最大のビジュアル美術館。202111に開館した。

横尾忠則、粟津潔、モリサワ、宮島達男。

日本のビジュアル作品に敬意が払われている。



黒川紀章の銀座「中銀カプセルタワービル」の1ユニット。日本ではついぞ取り壊されるまで観ることはなかった。

倉俣史朗が手掛けた新橋・寿司屋「きよ友」の店舗。銀座と新橋が香港にある。

菊竹清訓の大阪万博塔、磯崎新が行ったワークショップ。

日本の建築に敬意が払われている。

 


ダイハツ・ミゼット、ソニーのトランジスタテレビにウォークマン、

柳宗理の椅子に田中一雄のドコモケータイ。

日本のものづくりに敬意が払われている。

ビジュアルアート、建築、インダストリアルデザイン、工芸をここまで直視し、凝縮した展示は東京にも、日本にもあるまい。

なぜこれが香港なのか、くやしい。

 


イサム・ノグチも、ジョン・前田も、重視されている。

日本でこそ評価して、真ん中に展示すべきものなのにな。

デザイン・建築部門のリードキュレーターを務めた横山いくこさんとは、文化審議会文化経済部会でご一緒した。

M+は随分とニッポンを挑発してくれる。毒がある。


「文化経済というお題目にどう応える」

https://ichiyanakamura.blogspot.com/2022/05/blog-post_30.html

2025年11月10日月曜日

歓迎:ホリエモンとフジ清水社長

■歓迎:ホリエモンとフジ清水社長


堀江さんと清水さんがiUで共同授業をしてくださいました。iU江端教授がセット。


「かつてフジテレビの筆頭株主だったニッポン放送の経営権をめぐって会社側と激しく争った堀江氏との協業について、清水社長は『堀江さんの才能や能力はわれわれに必要なものだと思っているので、そういう機会があればいいと思う』と述べました。」


堀江さんと清水さんのメディア改革志向は同期するはずと思っていましたが、明確に公言できるところが清水さんの力です。

そんな機会を作ることができてうれしい限り。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250722/k10014871791000.html

 

フジテレビだけでなく、FODはじめネット、衛星、ラジオ、出版、新聞など多様なメディアを持ちつつコンテンツ・IP展開できるポジションにあるフジ・メディア・ホールディングス。


AIが話題になりましたが、テクノロジーを駆使して大胆な戦略を講ずることで、大きなチャンスが見込まれます。

コンテンツ戦略とメディア戦略を縦軸にして、テクノロジー(AI)と連携(通信、商社、米プラットフォーム)で横串を刺す。楽しいことができそう。今度ご両人に持ちかけてみようかな。

https://news.mynavi.jp/article/20250722-3386156/

 


全員起業のiU生らしく「地方起業のコツを3つ」という質問が堀江さんに飛びました。地域おこし協力隊制度、ふるさと納税、AIの活用、と具体的で実践的な3つを即答。さすがです。

地域おこし協力隊についてはiUのプロジェクトとしても活用し始めています。堀江さんに相談しようと思います。

https://news.yahoo.co.jp/articles/7d91834ae56378c8d4088a06af19b452c238eb95?fbclid=IwY2xjawLs4eFleHRuA2FlbQIxMQABHnbIMZDnZbd8-5a2Jqp4_NCBhI285gsoiKkUlJoLh5V1i98rk3zzbKcys-C6_aem_bo7c7fOX3aVN5I5x7o5Ang

 


学生諸君。

堀江さんが塀の向こうに行きそうになったとき、慶應大学の授業に招こうとしたら、慶應からストップがかかった。危険な人を呼ぶなと。そんな挑戦もできない学校はダメだな。反発したぼくは別の会場を勝手に借りて「特別講義」を開いた。

その時、堀江さんは「研究所」を作りたいと言った。おお、それこそぼくがすべき仕事だ。そこからスイッチが入り、作ったのがiUです。

こうして諸君がここで学べるのは堀江さんのおかげでもあるのです。

 




参考

ホリエモン、最後の授業-1 「5勝4敗くらいかな」

https://ichiyanakamura.blogspot.com/2011/07/1.html


ホリエモン、最後の授業-2 「研究所を作りたいな」

https://ichiyanakamura.blogspot.com/2011/07/2.html


ホリエモン、最後の授業-3 「定住はいらない、ノマドがいい」

https://ichiyanakamura.blogspot.com/2011/08/3.html

 

フジテレビとホリエモンの手打ち式@iU

大学のこういう使い方もあるよね。

日米関税交渉とか、中東停戦協議とかも、

iUを使ってくださって結構ですよ~

https://www.i-u.ac.jp/news/20250722/

 

 

フジテレビ清水さん-ホリエモン堀江さん@iU 続報1

https://www.sanspo.com/article/20250723-CAOQ6VVWCJMYXFHPX4XIYAHTH4/


フジテレビ清水さん-ホリエモン堀江さん@iU 続報2

https://www.daily.co.jp/gossip/2025/07/22/0019259861.shtml


フジテレビ清水さん-ホリエモン堀江さん@iU 続報3

https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2025/07/22/kiji/20250722s00041000363000c.html

2025年11月3日月曜日

MUSIC AWARDS JAPAN 2025。

MUSIC AWARDS JAPAN 2025



J-POP界が総力をあげて始めた国際賞、第一回。

京都にて開催されました。

「今の」日本を代表するアーティスト、音楽業界・IT業界・政府・京都などを代表するお歴々が平安神宮の隣に集結しました。

ぼくは何も代表してへんが、ちゃっかり潜り込み。

 

うらやましい。

と思われる夜でした。

 




ロームシアター京都。元京都会館by前川國男。

これまで大ホールに入ったのは、たった2回。

前回は1983PIL。大学4年。ライブ終わって、ボ・ガンボスどんとたちと行きつけのライブハウスで飲んでたら、ジョン・ライドンが来た!大騒ぎをした。その様子はDVDに残ってる。以来なので約40年ぶりか。

その前は1976年荒井由実。中3だった。一人で行った。岡林信康のバックだった細野晴臣のベースを見たかった。キーボードを未来のご主人が弾いたはった。約50年前のことだ。

 

Grand Ceremony。今回、幕が開けたら、細野晴臣さんがピンスポットで立ったはる。昔はっぴいえんどでここに立ったことがあると言わはった。坂本龍一・高橋幸宏を偲ぶ話をされた。ライディーン編曲で京都をバックとする映像が大スクリーンで流れ、岡村靖幸さんがちょっと現れたことに業界の本気度を感じた。

 



受賞や式典はさておき、ライブパフォーマンスのシリーズは、体験したことのないすばらしさだった。

YOASOBIのポップなセット、

Creepy NutsのストイックなDJ

ちゃんみなのダンスパフォーマンス、

藤井風のピアノ弾き語り、

mrs.green appleの弦楽器60人を従えた演奏。

いま日本が世界に誇るアーティストは、ここまでの表現力・ライブ力を持っているのか。

そしてそれらを75歳矢沢永吉さんが根こそぎ持って行く存在感。

 



音楽にしろ芝居にしろスポーツにしろ、今日び映像で観るほうが満足感高かったりするけど、これは違う。

臨場、空気、実存の面で、この晩は現場が圧倒した。

重量感を伴う大音響と舞台・映像設計の迫力、

そして各アーティストが1曲、ないし数曲に全力投入したからこその凝縮度。

リングサイドで6つの世界タイトルマッチを観たような。

現場で体感したのは、うらやましがられるけど、うらやましがられるほどのことがある。

歩いて家に帰りNHKの録画を大画面大音量で観てみたけれど、やはりライブが圧倒的だった。

ありがとう音楽。ありがとうみなさん。

 



これじゃタダの音楽ファンで、事実そうなんやけど、役得させてもろたさかい、少し分析。

今回のアワードの意味について。

 

1.特殊市場の転換

 YouTubeのかたがパーティーで強調していたが、日本の音楽市場は世界2位の規模なのに国内に閉じていた。しかもCDなどパッケージ偏重だった。特殊市場だった。今そこから世界+デジタルへのシフトが加速している。アニメ・ゲームとのタイアップやサブスクでの展開が功を奏し、海外でトップ人気を博するアーティストも出現、業界でもこれは踏み込む機会との空気が流れている。

 石破首相が「必ずしも仲良くなかった」とコメントしたとおり、大きくない業界にバラバラに存在する音制連・音事協・レコ協・ACPCMPAの5団体が結集してCEIPAという団体を作り、発足させたのが今回のアワード。時代を画別し、世界+デジタルへ音楽が舵を切る号砲です。

 



2.京都の活用

 文化庁が京都に移り、その初代長官に都倉俊一さんが就いたのも音楽業界の新機軸を促した。京都での開催は国際性を示すうえで東京以上に絵的な効果がある。大イベントを発起するに適した舞台装置だ。

 ごった返すパーティー会場にて。ザ・ぼんち師匠がTHE SECONDでネタにした、新しい学校のリーダーズを率いるアソビシステム中川社長に、松井京都市長を紹介したら、松井さんが向こうにいる西脇京都府知事を呼び寄せた。西脇さん、新しい学校のリーダーズの熱烈ファンで、ご喜悦。知事と市長が仲良しで、文化タッグを組むのが今の京都。この環境とタイミングを活かさない手はない。

 Welcome to Kyoto。でも京都での国際イベントは宿代含め高くつくんですよね。偏頭痛やわ。



 

 宴のあと、関係者一同、白い矢吹丈でした。やり遂げたみなさんに敬意を表します。

 「赤字のことはアトで考える。」重鎮がつぶやいていました。採算とか利益とかKPIとかより、祭りとか表現とかレスペクトとかを一義とするこの先輩・友人たちに交われていることに感謝する次第です。

 ありがとう音楽。ありがとうみなさん。