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2026年10月19日月曜日

コミケはインフラ?

■コミケはインフラ?

コミケ投稿の炎上は理解に苦しみました。

ぼくの下記投稿が1100万表示され、批判されたものです。

 

「コミケはインフラ。マンガ制作・販売の苗床としてアマからプロへのエコシステムを形成する。それがアニメやゲームの原作を生み出す。だから政策としても支援すべきだけど、そこと一線を画すスピリットだから発展してきた。それでも何らかサポートできることはありませんかね。」

 

これが東大教授の遺伝子x炎上より300万表示多い!のです。

ぼくも「解説」が必要なのでしょうか。

 

コミケはインフラである。宝物である。維持・発展してもらいたい。それだけです。

ぼくはコミケの出展者を大勢知っている。出展する友人や学生を支援するし、ファンとして購買もする。単なる応援者だ。

コミケの主催者と意見交換することもあり、お手伝いできることがあればする。邪魔になることはしない。国や政策と一線を画すスピリットを尊敬している。

それでもこのインフラを維持・発展させるために、何らかサポートできることはないものか。それは国でなくてよい、自治体や企業でもよい、自分の大学でもよい。取り巻く学校への支援とか、技術サポートとか、税制とか。もちろん、ないほうが数十年、百年と発展するなら、そのほうがよい。

 

自民党はじめ政治の場に呼ばれ、ポップカルチャーに対し意見を求められると、ぼくは「自由と教育」の2点をお願いする。

コミケが代表する「表現の自由」を死守してもらいたい。マンガ家へのレスペクトと、二次創作に対する大人の姿勢、そして表現への不介入を政治として守ってほしい。これは政府というより政治の役割だ。

そして初等中等からの「創作・表現教育」を発展させてほしい。子どもからプロに至る、作り手とユーザによる芳醇な文化エコシステムがクールジャパンの礎である。デジタル技術の恩恵はまず創作・表現で享受できるようにしてほしい。

 

ぼくはマンガの発展、マンガ家のサポート、マンガ制作者の裾野拡大に向けた活動もしてきた。

海外マンガフェスタをちばてつやさん、松本大洋さんらと開催して、マンガの世界展開を後押しした。

デジタルマンガキャンパスマッチを里中満智子さんらと開催して、マンガ家をめざす学生をサポートした。

くにうみ漫画ワールドカップで、今もマンガ家への道を開いている。

マンガバルセロナなど海外のオタクイベントに参加して日本マンガの文化PRに努めている。

そして海賊版対策のためにネット業界から批判されつつマンガの維持・発展に向けて汗をかいた。

 

持ち出しはたくさんあるけど、利益は得ていない。

 

こういう立場や活動がコミケやクリエイターの利益を損なうものであれば、もうやめておきます。

 


さて。

今回、自分の炎上を観察していて思ったのは、

・推進すると、される側から叩かれる

(コンテンツ)

・支援すると、される側から叩かれる

(コミケ)

・中立だと、声が強い側から叩かれる

(海賊版)

・関係なくても、あるとして叩かれる

(機構)


つまり政策に関わるのはリスクが高いってことでして、

今後優れた人材をここに引き入れるに当たって悩ましい状況であります。

2026年10月12日月曜日

多極・複合型大型炎上って?

■多極・複合型大型炎上って?


8月末からしばしxで炎上しました。キョトンとしました。

炎上の理由が理解できない。謝罪する内容がない。ので。

ぼくへの悪口や罵詈雑言に留まらず、x上の批判や怖い予告や週刊誌の取材が知人や関係者に向かったりして、セキュリティの強化やイベントの中止を余儀なくされるなどの迷惑をかけたため、せめて情報の整理と説明はしておきたい。



今回の炎上をAIに分析してもらったところ、3千万表示規模の「多極・複合型大型炎上」とのこと。

1クールジャパン機構、2クールジャパン政策、3コミケ、4吉本興業、5バンド活動、6生成AI・著作権、7海賊版対策、8コンテンツ政策といった隣接クラスタが接続して、ぼくという一人の人物像に統合された。そして「クールジャパン失敗おじさん」なる人物ラベルが貼られたものだという。

 

機構からコンテンツ政策にまたがる、やってきたこととそうでもない周辺のこととの全部がダンゴになって燃えている。なぜか大学や学長といった本業じゃなくて。人生の半分くらいが一喝評価され燃料になっている。

一まとまりで燃えた勢いで、機構の責任者扱いをされたり、コミケ乗っ取り犯にされたり、強大な権力を握る黒幕とみなされ、光栄なことであります。が、へ?なんのこと?

1機構は関わっていない、2クールジャパン政策は責任者じゃない、3コミケは応援してるだけ(後述)、4吉本は社外取締役だったがそれが何か、5バンドは昔がんばって断念したがそれが何か。

 

説明を要するものもある。

6生成AIについて確かにぼくは利用推進派だ。そしてぼくは常にクリエイター1stであり、権利側に重心を置いている。そのうえで、爆発的に発生する「侵害」行為に対応すべく対策と環境整備を求め、自分もPPPを通じ活動している。だからどうした。

7海賊版対策はかつてブロッキングが問題となった。その扱いを含め政府は総合対策を策定した。ぼくはその座長を務めた。政府は今も施策を講じているが、これもクリエイターが守られるよう対策の強化を求めている。それがどうした。

8コンテンツ政策は、特にポップカルチャーに軸を置き、海外+ネット展開を強化すべく15年以上、座長を続けてきた。成果はあったが施策はまだ不足している。それが何だ。

これがぼくの認識です。

2026年10月5日月曜日

クールジャパンをめぐる疑問にコメントします。

■クールジャパンをめぐる疑問にコメントします。

クールジャパン機構と、クールジャパン政策と、コンテンツ政策はそれぞれ別物です。

コンテンツは成功、クールジャパンは途上、機構は検証が必要、がぼくのスタンスです。

 

Q1. 機構の失敗を検証しろ

ぼくは機構の設立に関わっていないし(2013年の政府決定後に知財会議で聞いた)、

運営にも関わってもいません(何のポジションにもついてない)。

逆に、評価・検証しろと求めていた側で、10年間唱える急先鋒でした。

24年に知財本部で検証議論が行われたが不十分となり、

なぜかその後も赤字幅が広がって、今日に至ります。

その結末は政府が検証する運びと聞くので、結果を待ちます。

機構の設立には賛成でした。原資は税金でなく産投(NTT株の配当など)で、

乏しかったコンテンツ支援にいい材料でした。アナウンス効果もあったでしょう。

正負の両面を評価すべきと考えます。

 

Q2. 吉本の関わりを総括しろ

社外取締役として吉本興業が関わる事業が

機構の出資を受けることには賛成しました。

ぼくは機構と無関係なので推すことに疑問もありませんでした。

コンテンツ・ビジネスの挑戦にとって有益な資金方策でした。

しかしビジネスの失敗はありました。

関与が指摘されるLPマザーはNTT:吉本=2:1のNTT主導事業でした。

子ども向け映像教育という新市場を開拓する事業でした。

が、成功に至らずサービスは終了しました。

ぼくはマザーの役員ではありませんでした。

サービス終了前にぼくは吉本の役員を退任していました。

コンテンツでは通常の高リスク事業であり、機構の出資で可能となった挑戦であり、意義はありました。

 

Q3. クールジャパン政策を検証しろ

クールジャパンは食、観光、化粧品、伝統工芸品なども対象とする広い政策です。

ぼくはこれを進める「クールジャパン官民連携プラットフォーム」のメンバーではありません。

ぼくは自分が関わるコンテンツ政策とクールジャパン政策が

離れてしまったことに繰り返し疑問を呈しています。

また、クールジャパンの範囲が不明確な点を正そうとしています。

その上で、過去の政策の検証・評価を求めています。

同時にコンテンツが先兵となって後に続く食、観光、伝統工芸などの産業は、

幅も厚みも大きく、今後の本丸と言ってよい。

つまりクールジャパン政策は失敗しているのではなく、

途上にあるというのがぼくの認識です。

 

Q4. コンテンツ政策は成功と言えるのか

コンテンツ、取り分けマンガ・アニメ・ゲーム・音楽・実写のポップカルチャーは

日本のメイン文化であり、その発展はぼくが役人時代から最も注力してきた政策領域です。

メディア整備、技術開発、人材育成、権利・制度整備、そして資金手当。

政策は多岐にわたります。

2000年ごろから知財本部や総務省、文化庁、経産省の委員も務め、

2010年からは座長職に就いています。

2010年当時、国内市場は縮小し、海外売上も減っていました。

政府は海外+デジタルへのシフトを鮮明にしました。

国の会議や業界を通じ、海外+デジタルのメッセージが繰り返し発せられ、施策も伴いました。

その後、海外+ネット市場は急拡大し、海外売上は自動車に次ぐ2位の地位を占めるようになりました。

全て政策の帰結とは申しませんが、効果はあったと見ます。

ただ、その評価・検証は十分とは言えません。

 

Q5. なぜまだIP360が必要なのか

コンテンツは成長産業から基幹産業へと呼び方が改まるほど成熟してきました。

しかし支援措置は伴いません。

主要国は産業支援を四半世紀以上続け、

日本のコンテンツ予算は米仏韓の1/5~1/15という規模です。

まずそれらと戦える規模に産業政策を強化せよ、が産業界の意見で、

ぼくらPPPも年1千億円予算を提言しています。

コンテンツが国の戦略領域と認知された今がラストチャンスで、

これを逃して劣勢になる危険のほうをぼくは重視しています。

なお、資金手当は政策のごく一部です。

インフラ、技術、人材、制度、さまざまな施策を数十年単位で推進してもらいたい。

そしてこれも長年求めている、政策の司令塔機能を構築してほしいです。

 

Q6. コンテンツに国は介入するな

コンテンツと国の距離感は重要な課題です。

支援するが内容に介入しない。

経産省が「作品の中身に口を出さない」という方針を強調しているのもその意思表示です。

著作権制度や海賊版対策など国にしかできない役割もあります。

人材育成も国は機能を強化すべきです。

国にはコンテンツに高い関心を持ち続けてもらいたい。

ぼくが最重視するのが「自由」と「教育」です。

政党など政治に呼ばれ主張するのは、表現の自由を死守することと、

初中等からの創作教育を拡充すること。

この2点が日本の表現文化を支える礎であり、産業の基盤です。

2026年9月28日月曜日

コンテンツは成功、クールジャパンはまだ

■コンテンツは成功、クールジャパンはまだ


クールジャパン機構に関する批判がXでぼくにも及んでいまして、ぼくは機構の運営に携わっていないので経緯など不明なことが多いものの、それが「コンテンツ政策」への非難につながるのを懸念しています。

コンテンツは成功、クールジャパンはまだ、がぼくの評価です。


2010年当時、国内コンテンツ市場は縮小し、海外売上も減っていました。

世界市場は伸びているのに。

海外展開も遅れ、5年で映画は1割、ゲーム2割、放送3割の減少でした。

当時すでに業界が海外にシフトしていたというわけではありません。




第2次安倍政権で政府は機構やJLOPや海賊版対策など色んな手を講じつつ、海外+デジタルへのシフトを鮮明にしました。

コンテンツ海外展開への支援が明確となった後、5年間で海外市場は3割弱拡大。

アニメは3.6倍、映画は4.3倍、放送は4.3倍を見せました。

新規に海外展開に取り組む企業も増えました。

その後 海外市場+ネット市場は伸び、海外売上は自動車に次ぐ2位の地位を占めるようになりました。

全て政策の帰結とは決して申しませんが、政策の効果もあったんじゃないですかね。




政府はコンテンツを成長産業から基幹産業へと呼び方を変え、戦略17分野に組み込み、首相はAI・半導体・コンテンツと唱えるまでになりました。

しかし。コンテンツは主要国が産業支援を四半世紀以上続け、日本のコンテンツ予算は米仏韓の1/5~1/15という規模です。

まずそれらと戦える規模に産業政策を強化せよ、が産業界の意見で、ぼくらPPPも年1千億円予算を提言しています。

コンテンツが国の戦略領域と認知された今がラストチャンスで、これを逃して劣勢になる危険のほうをぼくは重視しています。



なお、コンテンツ政策とクールジャパン政策は分かれています。クールジャパンは食、観光、化粧品なども対象とする広い政策です。ぼくはこれを進める「クールジャパン官民連携プラットフォーム」のメンバーではありません。

コンテンツ政策は特に海外展開の面で成功したと考えます。一方、クールジャパン政策の成果はまだ判然としません。両者を分けて評価したいところです。

ぼくは知財本部クールジャパン政策の議論ではコンテンツ政策との連動強化と、過去の政策の検証を主張しています。今後も求めていきます。

2026年9月21日月曜日

無職になります。

■無職になります。


9月末日をもってiU学長を退任することになりました。

iU構想から約10年。開学から6年半。多謝。


打ち立てたものはブログ「iUというバウハウス」に記しました。

https://ichiyanakamura.blogspot.com/2026/04/iu.html


学長くんメッセージとして900本近いビデオを遺しておきます。

https://www.youtube.com/channel/UCDZ5aAZ_TuGz058tdYNQizg

 

人生初の無職です。無職という名刺を作ります。

社会人になったときには島耕作さんは課長でした。

彼いま社外取締役です。

ぼくは社長、会長、そして社外取締役も経験し、無職です。

ようやく追い越します。

 

次、どうするの。

まずはハローワーク。そしてタイミーに登録。

それから考えます。

問題はあります。

役所の委員とか学会の理事とか、

職業じゃなくて引き受けてる役割があって、

その肩書の欄に何て書くか。

 

そこも「無職」でどうすか。

って相談したんだけど、役所は前例がないと渋る。

学会に相談したら、「年金生活者」でどうかと言う。

だが年金は月ン万円しかくれなくて、

生活できないんで、虚偽になります。

じゃ「年金受給者」でどうかと言う。それも職業ぽくないよな。

「ハローワーカー」とか「タイミーさん」とかかなぁ。

 

ふと気づいたんだが、学生のあいだって

成人してても無職とは呼ばないよね。

学生は学生だ。

だからも一回 学生になればいいのか。

肩書に〇〇校1年生とか。おさまりよくないですか。

そうしますか。

質問です。

どこか入学できるいい学校、ありません?