Twitter

2017年2月27日月曜日

出版ビジネスの海外戦略

■出版ビジネスの海外戦略
「クールジャパン・出版ビジネス・パートナーズフォーラム~作者・版元・書店それぞれのクールジャパン戦略」。東京国際ブックフェアが開催されたビッグサイトにて。講談社吉羽治さん、手塚プロダクション清水義裕さん、KADOKAWA塚本進さん、アニメイト外川明宏さん。ぼくが司会。

東京のデジタル特区CiPはビジネスマッチングを活動の柱にしています。既に動画協会に協力して、アニメ・ビジネスパートナーズフォーラムというアニメ業界と他業種との連携策を進めていまして、それをマンガ・出版業界でもやってみよう、というのが今回の取組です。

冒頭、政府・知財本部の増田次長にお話をいただきました。「海外でクールと思われている日本文化を海外に発信・展開してインバウンドに日本の経済成長に繫げる活動をしていく。キーワードは「連携」。民が主体となり、官が支援していく。」政府は本気。

吉羽さんは、北米進出50年を迎える講談社が、米欧アジアの展開に注力していること、電子出版を重視していることを話されました。書籍のライセンスは中韓台が90%である一方、マンガは米仏独韓台で80%だそうです。

講談社はアニメのサイマル配信を重視。アトラクションにも力を入れている。マンガ、アニメ、映画、という積み重ねがここに来て力を発揮している、という分析です。

手塚プロ清水さんは、700タイトル400冊という手塚治虫の知財をさまざまな形で展開しているといいます。鉄腕アトムをアニメ、実写でフランスやハリウッドで展開したり、パロディを許して収益を得たりするという戦略。

清水さんはキーワードとして「コラボ」を挙げます。海外でさまざまな作家、クリエイターたちと連携して、手塚のIPを活用していくという方向です。

アニメイトの外川さんは、2016年2月に開いたバンコク店を紹介してくれました。講談社やKADOKAWAとも連携して展開しているとのこと。コスプレ・アイドルイベント、遊戯王公式大会、ガンプラ、セーラームーンパーティーなども開いているとか。

ぼくもバンコクでクールジャパンのイベントを開いたり、書店を見に行ったりします。コンテンツ、ライブやグッズを合わせたビジネスが広がっています。タイだけでなく、中韓、シンガポール、マレーシア、インドネシア。広がりを見せていますよね。

KADOKAWA塚本さんは、現地のネットワーク化とサイマル、という戦略を強調されました。マレーシア、北米、中国、タイ、台湾という拠点で、出版、ネット配信、人材育成、さらにそこからのインバウンドという幅広い狙いです。

特に、クールジャパン機構の資金も使って人材育成に取り組む、そしてインバウンドを狙うという、いずれも長期をにらむ戦略にぼくは強く惹かれました。


さて、3点うかがいました。

・海外展開を行うために必要なことは?
答え:地域に合わせる。現地のマーケットを見る。現地の人が喜ぶものを作る。時間をかける。
なるほど。売りたいものより、買いたいもの、ということですね。

・課題は?
答え:同時性=日本のファンと同じ時間に同じものを見られるようにする。完成保証の保険(訴訟のカバーが出来る保険企業が日本では少ない)。海賊版対策。人材=語学力、コミュニケーション力。

・政府への要望は?
答え:海賊版対策。保証・保険。人材育成支援。
なるほど。みなさん補助金行政というより、インフラ整備をお望みだと。


政府がコンテンツの海外展開を柱にするようになって5年。ようやくコンテンツ業界全体にリズムが出てきました。これをヨコ連携で広げていく。実はこのシンポ、予想以上の申込みで多くのかたがたに来場お断りをせねばなりませんでした。この機運を早く成果に結びつけたい。よろしく!

2017年2月23日木曜日

4K8K@InterBEE 2016

■4K8K@InterBEE 2016
InterBEE2016。今年ぼくは基調講演「2020 Tech & Pop」と、パネル「4K8Kパブリックビューイング」に登壇しました。


今回は過去最高の出店数だそうで。放送機器だけでなく、VRやらクラウドやら、周辺が育っっているとのこと。出展としてはVR、4K8Kが目立ちました。


今回注目したもの、ソニーCLEDIS。未発売の4K LEDディスプレイ。スゴい。ユニット組み上げのスケーラブルシステムなので、4面組み合わせて8Kにするとか、16Kとか、拡張性に優れる。2020本番で活躍してくれそう。


おなじみまるけん「マルチメディア放送研究会」。「よむテレビ/さわれるテレビ」。モアテレビ+字幕[巻き戻し]機能+SyncCastです。着々と進化しています。


「貯まる!byフジテレビ」。フジテレビの番組企画に参加したり、webサービスを使ったりして、コインをためる。クーポンやAmazonギフト券などに交換可能。テレビを見て、もうける、という仕組み。フジテレビらしいですよね。

さて、4K8Kパブリックビューイングのパネル。その将来性は?との問いから始まりました。以下ぼくのコメント。




地デジで20年かけてHD化を達成した直後、もう4K8Kという。そこにニーズはあるのか?と思ったが、ここ数年のサイネージの4K化でニーズを確認、そして8Kパブリックビューイングを「体験」して、これは「来る」と思いました。


300~520インチの8Kで、視界をスクリーンに覆われ、22.2chの音響に囲まれると、「視る」のではなく「居る」という感覚となります。これまでの鑑賞とは別物のメディア体験です。会場で観てるより面白いでしょう。これはぜひ「参加」「体験」していただきたい。


大相撲の8K生中継を体験しました。等身大の力士がまわしを叩く。力士が頭蓋骨をぶつけ、ウッと呻く。その音。行司が着ける衣装のツヤや金糸銀糸の輝き。砂かぶりに陣取るより、もっとリアルなAV環境で、興奮しました。


渋谷のNHKホールでリオオリンピックの8K大画面中継も見せてもらいました。520インチ。映画館よりデカいサイズ。4Kプロジェクタ4台で8Kを作ります。NHKはリオに20台のカメラを送って、現地から光ファイバで同時中継していたんです。


5月に設立した映像配信高度化機構は、4K8Kのパブリックビューイング会場を2020年までに100か所整備する計画です。


パブリックビューイング整備はデジタルサイネージコンソーシアムとも連携します。コンソーシアムの設立は約10年前。当時はまだ「電子看板」で、ネットワーク化とコンテンツ充実が課題でしたが、クリアしてきました。4K8Kも時間かけてがんばりましょう。


4K8K PVは、30年前のハイビジョン、20年前のウェブ、10年前のサイネージと似た状況。10年後には、どうにかなっていましょうよ。


総務省はおもてなし防災クラウドサイネージの整備を推進しています。デジタルサイネージコンソーシアムも国内標準システムを整備することで応えていきます。


B2Cのエンタメビューイングだけでなく、医療や教育のB2Bにも期待します。超高精細の遠隔医療は既に始まっています。学校の壁を4K8Kにしたデジタル教育も有望。医療30兆円市場、教育20兆円市場のデジタル化を進めましょう。

2017年2月20日月曜日

イベンターとしてのテレビ

■イベンターとしてのテレビ
「BACKSTAGE 2016」なるイベントに参加しました。虎ノ門ヒルズというゴージャスな会場。
案内には「イベンターの、イベンターによる、イベンターのための夏のフェス」とあります。

「海外から上陸してムーブメントを起こしたり、テクノロジーと融合して新たなコミュニケーション方法を獲得したり、顧客に語りかける場として有効活用されるExperience Marketingの最新事情についてイノベーター自らが語り、体感する場です。」読まずにコピペしてます。コメントは避けます。


「テレビ局が新たに仕掛ける「体験価値コンテンツ」」というセッションの司会を頼まれたので、ハラハラしながらおもむきました。
登壇者はTBSテレビ石井大貴氏、日本テレビ原浩生氏、フジテレビ橋本英明氏。テレビ局として体験価値=イベントを引っ張る若き代表です。

TBS石井さんはTBS石井大裕スポーツアナの実兄。吉田沙保里さんと3人でCD「目を覚ませ」をリリースしている。という時点でもう解説不能ですが、ドローンレース大会を企画運営したり、BMXの大会を仕掛けたりしています。KMDの博士課程の学生でもあります。

日テレ原さんは、huluの配信に関わりつつ、テクノロジー色をテレビに持ち込んだ番組SENSORSを手がけています。フジの橋下さんは、シルクドソレイユやらDMMのVR案件やらに加え、お台場でアイドルのエンタメライブに携わっています。

ざっくり言うと、TBS=スポーツ、日テレ=テクノロジー、フジ=エンタメ。横並び業界だった民放は、もう多様な戦略で独自色を強めていて、本業の外側へ若いプロデューサーたちがもんどり打っているんです。

地デジを20年かけて整備した後、テレビ局もようやくネットへのシフトを強めます。そんな中、世間はネットからライブ、バーチャルからリアルへの体重移動を進めています。これに対しテレビ局のライブ、リアル対応にも若いクリエイターが力を入れているということです。

アメリカはハリウッドが放送局も抱えていますが、日本の場合、放送が映画の面倒を見るなど、テレビの存在は大きい。良し悪しは別にして、歴史・政治的経緯からそうなりました。イベントも、お台場、汐留、赤坂、六本木、渋谷など、テレビ局の所在地を使ったものが存在感を見せます。

かつてテレビが強すぎた頃と異なり、外資のネットも強力になった以上、テレビの立場を叩くより、有効活用することが戦略だとぼくは考えます。なのでテレビ局がネット+リアルイベントにどう乗り出すか、興味があります。

テレビ局というバーチャルのサービス主体がリアルのライブを手がけることは、必然の方向とはいえ、リスキー。そこで彼らは多様な主体と手を組んでソーシャルっぽく仕事を進めています。放送局は従来、自前主義が強く、経済のバリューチェーンから独立していましたが、やっと社会の一員になるようです。

あんなに地デジにカネをかけたのに、人々は映像はスマホだってんで、インタラクティブテレビだのソーシャルテレビだの、もう次の地点にうつろう。ではライブに集まったかたがたを、スマホやソーシャルと結びつけて、テレビの本業にどう還元していくのか。あるいは、しないのか。彼らに問われるものは重い。

テレビはバーチャルの広告ビジネスでした。それがリアルのマルチビジネスに踏み出します。自己中心のモデルを他者連携に転換します。だけど、制作力・電波というソフト・ハードの資産を全面利用します。若いテレビマンは、そんな自信に満ちていました。


それぞれのプロデューサーは、2020東京の開会式を、どう企画しますかね。今度はそれを聞いてみたい。


2017年2月16日木曜日

東京ゲームショウ2016

■東京ゲームショウ2016

「東京ゲームショウ2016」@幕張メッセ。
前年の480社を上回る614社が出展し、過去最多の出展数だそうで。


今回の注目は、VRとeスポーツ。ソーシャルゲームに沸いた過去数年とはまたステージが変わりました。


もちろんPS4発売などもあり、家庭用ゲーム部門も賑やか。
ビジネスデーだったのですが、人気ブースは人があふれ、慶賀に耐えません。


VR本番です。ソニーはVR機器を50台並べ、海中遊泳やキャラクターとの会話を楽しめる展示。バンダイナムコ(サマーレッスン)、カプコン(バイオハザード)なども注力。


VRの特設コーナーも初めて設けられました。VRはまずはゲーム、エンタメから。そして医療、教育、職業訓練などへの応用が見込まれます。2025年には市場規模が8000億円に拡大するとの予測もあります。


その熱気は長蛇の列となって現れます。ビジネスデーでも、一つ体験するのに大苦労。


そんな中、GREEのブースで試してきました。「乖離性ミリオンアーサーVR」。
えいっ えいっ えいっ 
ゆる~いかんじでたのしくたたかっております。HTC製のHMDとスティックで。


ちょっと重いHMDはニンジャマスクの上に装着します。
業務連絡:ニンジャマスク、Amazonで100枚2980円で売ってるので買う。使いみちは買ってから考える。


家庭用ゲーム企業の出展は目立ちますが、ソーシャルゲーム企業の出展は控えめ。mixiもDeNAもガンホーも姿が見えません。GREEも今回はVR推しですしね。


もう一つ、今回楽しみにしていたVRが「スペースチャンネル5」。セガ・ドリームキャストの名作が15年でVRになりました。アップ、ダウン、チューチューチュー。うららの世界に没入します。


スペースチャンネル5が開発されたとき、ぼくはセガの顧問としてたいそう肩入れしたんで、うれしい。会場で開発者の岡村さんにもお目にかかり、面白かったあのころ、のお話をひとしきり。

ここに丁寧なレポートが。
「「スペースチャンネル5 VR ウキウキビューイングショー」プレイレポート。HTC ViveのVR空間に飛び込んで,うららのリポートショーを体感しよう!」

VRは井上理さんが解説してくれています。
「熱狂VR、可能性見せつけた東京ゲームショウ」


VRと並ぶ注目ポイント、eスポーツ。いよいよ日本にも波が来ます。
日本eスポーツリーグの開幕が会場で発表されました。
FPS、FIFA17、格闘ゲームの3種目を11月から年2回、半年間、戦います。


東京ヴェルディがeスポーツ部門を新設し、参入します。サンプラザ中野くん率いる「Naturals HOKKAIDO」、阪神タイガースの元投手・嶋尾康史さんの「インフィニティ大阪」など、参加チームは6つです。


ぼくが理事を務める日本eスポーツ協会が共催。
そしてこれもぼくと縁のあるtwitchが独占配信します。
(でもぼくは会場で偶然この発表に出くわすまで知りませんでした・・・)

リリースはこちらに。
「日本eスポーツリーグが11月にスタート。競技種目はFPS,FIFA17,格闘ゲームの3つ」


しかし、twitchのブース、デカいな。本気で日本市場を開拓する気ですね。
おもしろく、してください。


マンガ・アニメ人材育成事業でお世話になっている日本工学院。デジタルサイネージジャパンでお世話になっている東京工科大学。ここにも堂々と出展。エラいなぁ。こういう場に出ること、出してあげること。


しかも専門学校も大学も、学生さんたち腕利き。もうこんなに作れるんですね。企業は出たり出なかったりだけど、教育機関がたくさん軒を連ねていることに少しホッとしました。


わがKMDも南澤・チャリスチームがテレイグジスタンス参戦。研究者として、学会だけでなく、いやそれ以上に、企業やユーザなどの集結する前線に問いかけること。大事です。同僚ながら、エラい。


CGやVRの分野も長い歴史を持ちながら、まだ学者は学会に閉じこもる傾向があります。でも、ビジネスが動き、学生が作り始めると、研究者は居場所が狭くなる。みんなもっと出てきて遊ぼうよ。


VR、eスポーツという元気なジャンルと、それを支える研究教育機関。

「動き」を体感した2016でした。

2017年2月14日火曜日

ブロックチェーンは革命なのか?

■ブロックチェーンは革命なのか?
ドン+アレックス・タプスコット著「ブロックチェーン・レボリューション」を読み返しています。

ビットコインに代表されるブロックチェーンの技術は、インターネット開発以来、それに匹敵する革命と、高い期待が寄せられており、その髄をつかみたく。

P2Pネットワークが支える、あらゆる取引が記録された世界規模の帳簿。「分散型台帳」とも称される技術です。

それは情報のインターネットに対し、「価値とお金」のインターネットであり、信頼のプロトコルであると評します。分散、パブリック、高セキュリティが肝、だそうです。

スマート契約によって、オープンなネットワーク型企業がこれからの主流になります。政府もオープンになり、利益団体の影響力は衰え、より誠実で透明度の高い政治となります。クリエイターが業界の世話にならなくても作品の対価を受け取れます。だそうです。よさげです。

各システムが個別に格納していた台帳データを共有すれば「サプライチェーンやトレーサビリティーなど複数の組織が連携する領域において進化を発揮する」(WIRED Vol.25  P72)。

個人同士で全取引が完結する、仲介するコアのない「脱中心」の世界を突き詰めれば、国家も企業も不要になっていきそうです。

MITメディアラボ伊藤穰一所長がデジタル通貨イニシアティブを形成し、世界の大学や研究機関を結集するとのことですし、世界の大手銀行もコンソーシアムを組むということなので、通貨や金融に関しては動きが広がりそうです。

ブロックチェーンはインターネットでいう1994年ごろの感じで、ここからの発展が見込まれるそうです。


と、伝聞調にしているのは、ぼくにはまだどこまでスゴいのか、ストンと落ちていないからです。とてつもなく大きな可能性を予期させつつ、手触り感に乏しい。ぼくの理解力が乏しいせいですが、技術の芯と、それの描く実像が固まっていないせいもあるでしょう。

94年ごろのネットって、スゴい感がスゴかった。それまでの通信を技術的に覆し、圧倒的なコスト低下をもたらす。1500円だった国際通信がタダになる。コミュニケーションが爆発し、表現の民主化が進む。全ての情報がデータ化し、マルチデバイスで統合コンテンツが流通する。

それにより、自律分散・民主化が進み、映像・音声表現の創造と発信が進み、アトム=現実空間がビットにも進出し、新ビジネスが生まれる、ぐらいの展望は描けていました。さらに、ビットがアトムにも進出するIoTを知ったのは98年。P2PM2Mに進むこともほどなく展望できました。

それに比べブロックチェーンの衝撃はまだつかみにくい。その技術応用の一つであるビットコインが送金や新種の貨幣として役立つことはわかりますが、ブロックチェーンが全ジャンルにどう波及・適用されるのかの本質が本書でも抽象レベルにとどまっています。

それはブロックチェーンがP2P、非対称鍵暗号、暗号学的ハッシュ関数、スマート契約などの要素技術の複合体で、ネットに比べて体系がわかりにくいせいもあるのでしょう。

本書はAirbnbuberも情報の集中による手数料ビジネスであり、ブロックチェーンを使えば各メンバーが組織を飛ばして主体的に運営できるといいます。ホテルやタクシー会社を飛ばすシェアエコ企業を、さらに飛ばす。でもそれはブロックチェーンを使わないとできないのか、が今ひとつ読めない。

本書に登場する「自律エージェント」は、人やロボットを雇いつつ、日々の意思決定をプログラムに委ね、取引条件を自動で実行して支払いを自動化するスマート契約のもとで動くといいます。期待します。ただ、そのためのブロックチェーンの必然性が何なのかを知りたい。

IoTにより、交通の自動化、インフラの管理、農業の効率化などさまざまなイノベーションがもたらされるともいいます。それも期待するところです。ただそれはIoTP2Pで概ね達成できる気がしていまして、そこにブロックチェーンがどう関わるのかを明らかにしたい。

オープンデータにも言及されます。政府のデータをブロックチェーンに乗せることで、高い利用効率と信頼性が得られるとあります。それには大いに期待するのですが、具体的に何がどうなってそうなるかをぼくが説明できないので、何とか理解したいところです。


ワクワクしつつも、今一つの納得と手触りを得ていないといいますか。
なので。やってみようと思っているんですよ。

本書に登場するエストニアの電子政府。ブロックチェーンを使って、デジタルIDを国民に付与、それにより、納税、銀行システム、交通の利用、学校の成績管理、医療のカルテ情報などを電子化したと。そういう手触り感がほしい。

エストニアではそのブロックチェーン電子政府により、20分あれば会社が設立できるようになったとのこと。その技術を日本で展開しようとしているエルテス社と連携して、ポップテック特区CiPで起業特区ができないか、という相談を始めています。手触ろうかな、と思います。

また、本書では、音楽エコシステムに関し、アーティストが透明かつリアルタイムにマイクロペイメントで報酬を受け取る姿を提示しています。これもポップテック特区CiPで経産省の支援のもと進めているアーティストのID+データベース構築「アーティストコモンズ」でやれないものかな。


ワクワク展望しつつ、可能性を見極めつつ、アクションを起こす。いつものそんなやりかたで、関わってみようと思います。

2017年2月13日月曜日

デジタル十大ニュース2016

■デジタル十大ニュース2016


デジタル十大ニュース2016、ネット投票結果が出ました。
 総数10930票。ありがとうございます。
 結果は以下のとおり。

1. ポケモンGO 配信開始
2. PS-VR発売 VR普及元年 
3. PPAP YouTubeから大ヒット
4. Google AI アルファ碁、人間に勝つ
5. 邦画大ヒット「シンゴジラ」「君の名は」
6. プログラミング教育必修化へ 
7. 4K出揃う。リオ五輪8K生中継も。
8. キュレーションサイトの閉鎖ドミノ。
9. ソフトバンク、ARMを買収 IoT本番へ
10. チケット転売問題勃発


 AR・VRがワンツーフィニッシュ。底抜けAIR-LINE古坂大魔王の世界進出も上位進出です。映画、ウェブ、教育。話題が分散したのも今回の特徴ですな。AR・VR、AI・IoT、4K・8K、PP・AP。
 10位のIT vs 音楽業界のチケット転売は当事者っぽくもあり、コメントを控えます。

 10位の選に漏れたものには、
・マルチメディア放送i-dioスタート
・AbemaTV ネットテレビサービス普及
・メディア予想大外れイギリスEU離脱/トランプ氏当選 
・LINE流出でセンテンススプリング 
・保育園落ちた日本死ねブログ炎上
なんてのがあります。
 トランプさんメイさんパクさんアベさん、今年はどうなりますかね!
 ではまた来年!



過去4年の十大ニュースは以下のとおりです。


◯デジタル十大ニュース2015
1位 ネットが暴いた五輪ロゴパクリ問題
2位 首相官邸にドローン落下ですぐ規制
3位  AI・IoT狂想曲
4位 Apple、Google、AWA、LINE、サブスクリプション本格化
5位 マイナンバー制度開始
6位 DSにWii、任天堂岩田社長が逝去
7位 自動運転、グーグル、アップルなどの覇者争い
8位  VW、不正ソフト利用で排ガス規制逃れ
9位  ペヤングvsゴキブリ、販売停止と復活劇
10位 オンライン学習サービス、いよいよ本格化


◯デジタル十大ニュース2014
http://ichiyanakamura.blogspot.jp/2015/02/2014.html

1位  LINEで決闘:「決闘罪」が適用される
2位  論文コピペ発覚で大問題~STAP細胞はあります~
3位 プログラミング教育 本格化
4位 ウェアラブル機器続々:GlassやらWatchやら
5位 非実在小4、どうして解散するんですか?を問う
6位 3Dプリンター事件:銃とかわいせつなものとか
7位 ベネッセ個人情報流出
8位 ロボットPepper登場。ロボットペットも復活。
9位 角川ドワンゴ統合
10位 mixi モンストで大復活!   


◯デジタル十大ニュース2013
http://ichiyanakamura.blogspot.jp/2014/02/2013.html

1位 バルス祭り 14万tweet 世界記録塗りかえる
2位 特定秘密保護法とNSA通信傍受
3位 3Dプリンター低価格化で身近に
4位 オープンデータ進展
5位 冷蔵庫に入る若者たち~炎上相次ぐ
6位 ホリエモン出所
7位 あまちゃん・半沢直樹、テレビの底力
8位 4K8K/Hybridcast次世代テレビに期待感
9位 大阪市・荒川区・武雄市が2015年度までに子どもにタブレット配布
10位 ウェアラブル・コンピュータ時代到来か


◯デジタル十大ニュース2012
http://ichiyanakamura.blogspot.jp/2013/01/2012_26.html

1位 どないしてん日本家電産業
2位 LINE8000万人、無料通話ソーシャルサービス戦国時代へ
3位 違法ダウンロード刑罰化
4位 コンプガチャ問題
5位 炎上大国ニッポン:市長も社長も教育長も
6位 ソーシャルなデモ多発:原発やら反日やら
7位 遠隔操作ウィルスで警察手玉に取られる
8位 アノニマス大暴れ!ACTAとか霞ヶ浦とか
9位 スマートテレビ始動:放送、通信、メーカーの本格対応
10位 ビッグデータは宝の山?


◯デジタル十大ニュース2011
http://ichiyanakamura.blogspot.jp/2012/01/2011_14.html

1位 スマートフォン急激に普及 上半期出荷台数は1000万台超
2位 スティーブジョブズ氏死去
3位 復旧作業や安否確認にソーシャルサービスが活躍
4位 通信・放送融合法制が施行
5位 震災後 TVのネット配信が一時実現
6位 facebookの加入者 日本で1000万人突破
7位 タブレット端末 各メーカーから出揃う
8位  地デジ、被災三県除き整備完了
9位 DeNA野球参入に楽天が反対
10位 サイバー攻撃相次ぐ

2017年2月9日木曜日

紅白のポルト酒とピンクのちょうちん

■紅白のポルト酒とピンクのちょうちん

カモメが呼ぶ。窓を開けると汐の匂いが強い。ドウロ川の脇、大西洋が近い。
ボストンに住んでいたころは、まいにち大西洋を見ていたけれど、こっちが大西洋の正門なんですよね。
ポルトに来ました。


リスボンが東京なら、ポルトは商売の街、大阪。
リスボンの人口は50万人。ポルトは24万人。日本の10分の1から100分の1。
つつましく、騒がしい。


倒れたままの物乞い、陽気なよっぱらい、痩せこけたジジイと腹の出た若い女のペア、仕事をしない工事現場の連中、鼻輪で丸刈りのウェイトレス、へったくそなギター弾き。
場末っぷり、ナニワっぽい。
こいつらの先祖が南蛮という連中。好きです。


濃いヨーロッパに、アラブやアジアが交じり合ったような、荘厳でいかめしく、でも下品な喧騒が夜ごと続く、そう、イスタンブールに似た風情があります。
油断するとおっさんが寄ってきて「コカあるよ」とささやく。
好きです。


マカオの、ポルトガルとアジアの混血模様を見た後だから殊更そう見えるのかもしれません。
→マカオを訪れたツイート。

→どこを歩いてもぼくが切り取る風景は似たようなものですが。



ブランコ、ビスケット、ボタン、かぼちゃ、パン、タバコ、天ぷら、コップ、おんぶ。
この国から伝わった言葉は今も生きています。
京都・先斗町のポントもそう。先端、ですね。
南蛮は先端を走っていました。


フェニキア、ギリシャ、ローマ、西ゴート、イスラム、キリスト。
支配者が変わり、15世紀には栄華を極める。
この水辺からブラジル、インド、マラッカへ出向く。
一転、16世紀から5世紀間の衰退を知ることになります。 


99年にマカオ、2002年に東チモールが独立して、21世紀初頭に15世紀以来の帝国が終焉しました。
どういう心境だろう。
これから衰退をたどりそうな日本の鏡か。
いや、高度成長から停滞へ転じた今の日本の心持ちか。


広場ではサンバやボサノバの大音量。
だらしなく踊る男女。
リオ五輪があったからといって、かつて支配したブラジルの音楽を楽しむのにわだかまりはないものか。
だからといってファドは哀しすぎます。


南蛮って、唐辛子とネギのこと。
鴨なんばん、大好き。
カモネギのことなんだよね。
これはポルト名物、牛の内蔵煮込み、トリパス。
トリパス、トリパス、ルルルルル。



アズレージョと呼ばれる美しいタイルは、ペルシャ人、ムーア人伝来のもので、ポルトガルの各地に根付く文化。
ポルトガルの旅は、アズレージョの確認作業でもあります。


街の有名人はロザ・モタ。
ロザ・モタといえばパンチ佐藤。
他に有名なポルトガル人って誰?
フィーゴにCロナウド。スポーツ選手ばかりだ。
歴史ではバーソロミュー・ディアスとかバスコ・ダ・ガマとか難しい名前を覚えさせられたけど。


エッフェルの弟子が作ったという橋をみな自慢します。
いや、フランス人を持ちあげなくとも、ポルトにはいいものがうんとあるよ。


世界で一番美しいと評判の本屋。
ハリーポッターのロケ地にもなったとか。
入場に3ユーロ取るのに、開店時に300人も並んでいて入れず。
いや、ポルトはそんなものに頼らなくったって、ほかにうんといいものがあるよ。



たとえば、ポルト酒は、赤より白のほうが素直でスキ、という発見。


たとえば、これが後の ひょうきん族の神様である。
と思った。