■Net 電波オークション -2
実態もたくさん出現しています。
例えばユビキタス特区。現行制度の下でも電波の規制を緩和して新しいことをやらせろ。ということでスタートした仕組み。現在、全国67か所で新しい電波ビジネスのモデルが試行されています。
ぼくが関わっている案件に福岡があります。福岡では、放送の電波にIP(インターネット・プロトコル)を乗せる「IPDC」を実験しているのですが、電波をCSK、コンテンツをFM東京が持っていまして、つまりハードソフト分離。通信・放送ミックスで、ハードソフト分離で、有料・無料コンテンツを配信。いやぁ、タブー満載です。
情報通信法を作って規制緩和しないと本サービスに移行できませんね。
そういうビジネス事例が民間にはたくさんあるんです。
そういう電波の受け皿の一つがデジタルサイネージ。
サイネージのシステム自体、通信だったり放送だったりするんです。融合メディアなんですね。これを産業化しようということで2年前にコンソーシアムを設立し、会員数160。6月に幕張で開いたイベント、デジタルサイネージジャパン2009には3日間で13万人の来客をみました。2015年には1兆円作業にしようという熱気のある業界です。
同時に、放送の電波にIPを乗せようというIPDCフォーラムにも30社の参加があります。その一環で、地デジ電波に新聞や雑誌のコンテンツをそのまま乗せて配信してみようという構想を進めており、それも間もなく発表できると思います。
情報通信法をめぐるこれまでの議論では、電波の柔軟利用を認め、利用目的の変更も認め、かつ、転売可能にすることを求めています。となると、誰にどう割り振ればよいのかという議論になり、つきつめると入札制=オークションに行きつくわけです。とりあえずの対象はアナログ跡地のITS10MHzとケータイ40MHzでしょう。そのどこかでトライアルをしてみればよいのではないでしょうか。
オークションのメリットは、割り当ての透明性向上、利用効率の上昇ということでしょう。デメリットは欧米で実施した際に見られた価格高騰。携帯電話へ転嫁されたり、巨大企業しか入札できなかったりする恐れが指摘されています。しかし、結局役所が割り当てても失敗するわけです。2005年の1.7Gと2Gにしても、3社割り当てたうち2社が撤退。それならオークションを試してみれば?というのもあながち否定できません。恐らく役所にもそれほどの抵抗感はないでしょう。むしろ抵抗があるのは入札に回る民間企業。民間の不満をどう調整するのか、とう政治問題です。
以上を前提に制度設計を考えると、論点がまだいくつかあります。
・占有と解放
ホワイトスペースに解放させるところと、オークションで占有させるところの、つまりコモンズと所有の制度設計。どうする。
・転売市場
周波数を転売する市場をどう設計する。
・目的柔軟化
通信・放送をはじめ、その周波数の利用規制をどの程度ゆるめられるのか。
・電波利用料
オークション収入は一般財源か。電波利用料という特定財源で面倒をみている電波監視やR&Dのコストをどう手当てするか(総務省が最も抵抗するのはここ)
(つづく)



















