■コンテンツ@ビジネスモデル学会
ビジネスモデル学会 大会。
学会スタート時から24年理事を務めているが、今回、テーマが初の「コンテンツ」。この分野が改めて潮目を迎えていることを感じます。なので、早稲田、来ました。慶応には5年ほど行ってないけどね。
冒頭ぼくの講演は、ビジネス戦略=海外展開、デジタル展開、他産業融合の3点と、政策=「自由」の維持、「教育」の強化の2点。いつものおなはし。
登壇者はほかにセガ内海州史社長、慶応義塾大学三原龍太郎准教授、エンタメ社会学者中山淳雄先生、テレビ東京丸茂礼アニメ局長、円谷フィールズ渡辺哲也博士など。人の話を聞くのが大キライなぼくが珍しくちゃんと聞きました。
セガ内海社長のプレゼンはブラボー。
コンソール+国内市場ファーストから、マルチプラットフォームの海外同時発売に切り替えたことにより、海外売上が激増、総売上2千億円がコロナ後に3千億円に増加したという。まさに海外DXの成果。
そしてセガのIP攻勢を強めるに当たり、セガのもつ「エッジの効いたやんちゃな」イメージを際立たせるという。「ロックで尖ったイノベーション」だという。日本以上にブランドが立っているアメリカで、コンテクストを掘り下げる。素敵!
むかし内海さんとはドリームキャスト開発の場でご一緒しました。そのスピリットで再興されていることに、刺激をもらった次第。
三原龍太郎さんがアニメのアジア展開について語った後のやりとりも刺激的。
中国やサウジが資金を投下し、日本風のゲームやアニメを作っているという。
だが中国もサウジも日本のクリエイティブをレスペクトしているのが厄介だと。
スキって言われると目くじら立てにくいw なるほど、問題かもね。
韓流でおばさまがたがギャーっ、上がった生理が戻ったわーと騒いでいるのに、日本に対抗心を燃やす韓国業界オッサン連中が困り顔をしていたのを思い出しました。
で、ぼくが(勝手に)師事する中山淳雄さんの「クリエイターエコノミー:サブカル創り手たちが生み出すファンダム経済圏」。ぼくの解説力を超える神書「クリエイターワンダーランド」をもとに、Pixiv、なろう、ニコ動、YouTubeなどを基盤にするZ世代のエンタメ行動について。プロのコンテンツから、セミクリエイターを中心にする推し、参加型のコミュニケーションに軸が移っている。
ハッとした。ポケモン社の売上がコロナ後に3000億円へと3倍になり、利益が630億円へと4倍になったのだが、それはアニメやゲームというコンテンツやポケモンGoではなく、トレーディングカードが要因だと。フィジカルでソーシャルなコミュニティ型のビジネスで成長したというのです。
テレビ・DVDというコンテンツからネットに流通が移り、広告・有料からサブスクが来て、ニコ動やYouTubeなどのSNS・プラットフォームが増殖炉となった、けれども今やリアルでフィジカルなコミュニティだというのです。そこから逆流するデジタルやテレビといったメディアとの連動がどのような円環を描くのか。気になります。
テレビ東京の丸茂局長に円谷の渡辺哲也博士(KMD出身)が加わったセッションで論じられたマンガ、アニメ、ゲーム、動画の海外展開について、それぞれプレイヤーが異なる中、できていること・できていないことが議論に。コンテンツはデジタルでジャンルが地続きになっています。横割り・横断で取り組む必要性が高まっていますよ。
そこで渡辺さんが「産官学の課題」を問われた。
自問した。うーん、ぼくは「学」だと思うのです。産は世界で戦い、官は改めてこの分野に注力している。けれどもここを担う「学」は弱い。今日もデジタルモデル学会がテーマにしてくれたけれど、論陣を張る学の人って乏しいじゃないですか。自問すれども、その答えは、自分の仕事としてひり出さないといけないな。学として、教育や研究を担ぐ体制づくりに汗をかきます。




