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2022年1月31日月曜日

どうなる?日本と世界のメディア☓コンテンツ

どうなる?日本と世界のメディアコンテンツ


ヒューマンメディア「どうなる?日本と世界のメディアコンテンツ」。

登壇しました。


Q 西部講堂からの少年ナイフ?

A 40年前、授業には出ないけど毎日大学で近藤等則さんやボ・ガンボスのDrキョン、どんとのいるあたりにいた。

少年ナイフの欧米のブレイクは自然発生で、プロデュースの腕ではありません。




Q 2008年、融合研究所を作った思いは?

A 93年に役所の審議会で初めて通信・放送融合を取り上げた。2005年にホリエモンらのTV局買収工作、06年に竹中総務大臣による法制度論議があったが、動かなかった。問題提起として組織を作った。でも、TV同時配信や著作権法改正まで10年かかった。




Q コロナで音楽業界は?

A ライブが停まった。音楽はデジタルの波をどの業界より先にかぶり、ビジネスモデルを変えた。配信で音を聞かせて、ライブとグッズで稼ぐ。しかしライブと会場での物販ができなくなり、またも大打撃。乗り切りたい。ネットで世界市場を取りに行くことが最重要課題。




Q オンライン化が急だが?

A デジタルで情報がデータになることを展望して、書籍・音楽・ゲーム・テレビ・映画、ひっくるめてコンテンツと呼ぶようになったのは93年。ネット流通が主流になるのは見えていた。ようやく来た。日本は遅い。日本のテレビや紙メディアがよくできていた、ということだろう。




Q オンライン市場をどうみる?

A 広告はGDPに、GDPは人口に左右される。広告は成長しない。一方、エンタメを含め生活がネットにシフト。教育などの情報もコンテンツとなり情報通信コストの支出も増えていく。一気にコロナで加速した。日本のデジタル化は5年は時計の針が進んだ。元に戻ることはない。




Q 通信・放送融合は?

A 日本は世界に10年以上遅れて放送ネット配信が始まった。しかし世界の業界は1周先、オールIP・クラウドに進んでいる。全コンテンツがクラウドに上がり、電波やネットなどオール伝送路で、TVスマホなどオールデバイスに送られる。BBCは電波を返上するという噂が流れている。




Q TVは変わる?

A 映像分野は最早データビジネス。ネットフリックスの根本は視聴データで、ネット広告も全てデータ連動している。通信放送融合は終わっていて、データの利用力が根幹となる。でも日本の放送局はまだデータ利用はテスト段階。TVはよく持ちこたえてきたが、変化の大波がいよいよ来る。




Q GAFAの覇権は続く?

A GAFAが圧倒的な力を持ってきたが、各国が独禁法や個人情報保護などの規制やルール化を強めている。欧州で新聞・雑誌とグーグルがコンテンツ使用料支払いに合意するなどの動きもある。コンテンツとプラットフォームの関係がどう変化するのか、がこの12年の注目点。




Q プラットフォームにどう向き合う?

A 米プラットフォームは競合相手であり世界販路のパートナーでもある。同様のことが中国のとの間で生じる可能性がある。ネットフリックスがアニメに資金を提供し、KADOKAWAがテンセントから300億円の出資を受けるというニュースは非常に重要な動き。

2022年1月24日月曜日

DX時代に対応した著作権政策

■DX時代に対応した著作権政策 


文化審議会著作権基本政策小委がDX時代に対応した著作権制度・政策の中間まとめを発表しました。

コンテンツ創作の好循環を目指し、簡素で一元的な権利処理の方策を審議したものです。

放送ネット配信の制度改正という大仕事に次ぐ、大ミッションです。




今回、大きな方向を打ち出しました。

分野横断の一元的な窓口を創設し、権利情報データベースも構築する仕組み。

これを通じ、データベースに権利情報がなく、集中管理がされておらず、権利者が不明の場合に、新しい処理の仕組みを構築する、というものです。



 

場面としては、過去の放送番組や舞台公演等のデジタルアーカイブ・配信、権利者不明などで利用許諾が得られないコンテンツの利用、UGC等のデジタルコンテンツの二次利用などを想定しています。

議論を通じ、あれこれコメントしました。



 

横断窓口とデータベースがセット運用されて、そこから外れる権利者不明なコンテンツについて裁定で拾う。これを迅速に実装する。そして、拡大集中許諾とUGCについて並行して検討していく。という構成。

プライオリティの高さに対応していて、骨太で、シンプルでわかりやすい政策です。

早く成案を得てアクションに移ることを希望します。


著作権論議は数年前まで制度論に偏重していて、ムラに閉じているきらいがありました。

今回、制度論もあるが、データベースや窓口整備、普及啓発といった「施策」の比重が大きくなっています。

それは著作権が経済社会との結びつきが強まり、重要な政策分野になってきた現れではないか。歓迎します。




制度論は、この「方向性を堅持しつつ」という意味深なことが書いてあるが、後戻りしないよう具体設計に移っていただければ。

そして「データベースと窓口の整備を速やかに進める」という結語が全体の前提となるもので、最も重要。

 

コストや収入の設計が一番の難問で、それをクリアしないとこの報告全体が空洞化します。

公的資金を確保する上でも、政策のプライオリティーを上げる必要があります。

そのためにも、他の大きな政策に乗っていくなどして、外に向けてメッセージを発することが大事と考えます。

 

それは、ムラにとどまらず、データ政策、規制改革など、霞が関内の調整も大事になっているということで、この政策を実現するには汗をかく必要があります。

委員も関係者も、このまとめに賛同するかたは、協力いただくようお願いすべきものだと考えます。

私も自分の立場で協力できることを進めたい。





なお、普及啓発は制度設計やデータベース構築よりも時間とコストがかかり、成果検証がしにくい。著作権だけで取り組むのはしんどすぎます。

この点、青少年のネット安心安全対策は12年前から省庁横断で進められ、デジタル庁も普及啓発策に取り組んでいます。

著作権教育も乗っかるのがよいと考えます。


・・以上、今回のまとめは文化庁著作権課をもう一つ作るぐらいの政策を含む野心的なスイングです。

2022年はこの界隈、熱くなりそうです。

2022年1月17日月曜日

NHKの技術を社会実装したい

 ■NHKの技術を社会実装したい



NHK放送技術研究所にて、前技師長、所長、副所長らのみなさんとiU B Labや超教育との連携について議論しました。

すばらしい技術の社会実装、お役に立ちたい。




番組のデータ、外部コンテンツのデータを連携させ、パーソナルデータストアPDSを活用することで、個別最適化した学びを実現するプロジェクト。

「未来の教科書」が作れそう。

超教育協会データWGで実装できませんかね。





一緒にテレビを視聴してくれるロボット。

映像や音声から番組のキーワードを認識し、関連した発話をしてくれる。

人と人との間の対話を深めることに寄与し、新しいテレビ視聴スタイルを提供してくれる。

低価格帯でのロボットが実現すれば、1人1台ロボット@学校も設計できそう。





災害現場の様子を伝えるため、同じ場所で撮影した復興前後の360度映像を切り替えて視聴するBefore/After VR

自宅の建替え・リフォーム、その他Before/Afterを比較したい場面はたくさんありそう。

そういう映像を投稿するプラットフォームを作れませんかね。





離れた場にいる人と同じ空間で一緒にAR/VRコンテンツを体験できる空間共有コンテンツ視聴システム。

椅子に座れば遠隔にいる人が真横に座っているように感じます。

体験したのは土偶。土偶を超至近距離・超高精細で、手にとって、中に入って、臨場感溢れる体験。

新しい教育コンテンツです。





放送・通信融合サービス。ハイブリッドキャストの進化系。

テレビ画面で踊るダンサーがタブレットをかざすことで空間内に躍り出て、自由視点で楽しめるシステム。

番組の世界を⾃由に歩き回れるかのような体験ができます。





ハイビジョンや8Kを生んできた技研のスゴさ、まだまだ埋もれています。

みんなで使う場を設けたい。

B Labと連携して具体化したく存じます。

(技研の歴史を表示したサイネージ。コロナでタッチできないため、足で踏む形式に変わったそうです。これまた技術。)

2022年1月10日月曜日

NTT R&D FORUM2021

NTT R&D FORUM2021


NTT R&D FORUM2021

武蔵野通研にお邪魔しました。

今回もIOWNが軸でした。

澤田社長体制が打ち出したテクノロジー主導のビジョンです。

80年代ニューメディアのINS90年マルチメディアのVIP2000年代ブロードバンドのNGNに次ぐ大構想。

グッときました。


IOWN

IPを超える「オール光」によるネットワーク刷新と、サイバー空間に現実空間と同じモデルを作る「デジタルツイン」。

そこにAIVR/AR、量子コンピュータ、バイオメディカルなどのテクノロジーが入れ子のように絡み合う。

GAFABATを超える気概が読み取れます。

IOWN構想」

http://ichiyanakamura.blogspot.com/2020/11/iown.html






研究をいくつか紹介しましょう。

「宇宙統合コンピューティングネットワーク」

宇宙にデータセンターを置いて、HAPS:成層圏プラットフォームと地上の5G-6G網を統合する。

超巨大通信インフラ企業だけが描けるSF的な構想。

ここまでやってる会社は世界にもありませんね。





宇宙と並び人類未開拓の領域がミクロのバイオ。

サイバー空間に現実空間と同じモデルを作る「デジタルツイン」をさらに拡げ、身体と心理のバイオデジタルツインの実現を目指す、といいます。

心身データを収集し、生理機能をモデリング、リスク予測や診断に活かす。

技術主導でありながら社会実装を深く見つめている点に惹かれます。






信号と音を解析するAIテレ補聴器。

人間には判別がつかない異常もデータとして処理できる。

センサーで情報をデータとして捉え「蜂の視覚やゴリラや犬の嗅覚、コウモリの耳、そうしたものもナチュラルに捉えてていねいに拾い上げていくとしたら、人間の五感を大きく拡張していくことができる」






音声・映像と振動を同時に送る触覚コミュニケーション。

ハモを切る感触をまな板と包丁が伝えます。

なぜ ハモを切る。

90年代、MIT石井裕さんが開発した木製の素朴な触覚通信を思い出します。

当時も、何に使えるかなと話し合いましたが、その問いは今も続く。






透明ディスプレイの自動翻訳機。

こちらは日本語、あちらは英語で示す。

MIT石井さんがNTT研究所時代に仕込んでいた技術の発展型ですね。

これは東京2020会場でスタッフがトイレや座席位置などの情報を表示したそうです。


この技術の雛形は2018年に伺った際に拝見しました。

研究所で開発した技術が五輪の場で実装され利用される。

いい流れです。

NTT R&D FORUMが示す底力」

http://agora-web.jp/archives/2037770.html



昨年はドコモやコムコム(コミュニケーション、コムウェア)を含む統合が話題となる中での開催でした。

技術=IOWNと並び、協業=スマートシティがテーマでした。

テクノロジー主導新市場開拓。

NTT再々編の中で、R&D Forum。」

http://ichiyanakamura.blogspot.com/2021/04/nttr-forum.html






今年、IOWNに並ぶ柱はもちろん東京2020

東京オリパラはラジオ、テレビ、ネットの次のテクノロジーをまるごと示すショウケース。

となるはずでした。

しかし4K8Kパブリックビューイングが封じられるなど、くやしさもあります。

そんな中、NTTは大きな仕事をしました。

https://2020.ntt/jp/tokyo/tokyo/






沖合で行われるセーリング競技を、5Gと超高臨場感通信技術「Kirari!」を用いて、横解像度12Kの超ワイド映像としてリアルタイムで合成し、江の島の観客席へ伝送。

全長55mの巨大な洋上ワイドビジョンで投影しました。

新たな観戦・応援スタイルです。






撮影したのは、3台の4Kカメラを装着したドローンと4台の4Kカメラを搭載した撮影船。

海の映像を5G12Kモニターへ伝送、サーバーが即時につなぎ合わせて陸の55m超ワイド画面にリアルタイム表示。

陸海空をつなぐ技術です。






武蔵野の森で開かれたバドミントン競技。

日本科学未来館に実物大の特設コートを用意して、離れた競技会場でプレーする選手を等身大で映し出す。

ネットを挟んだ奥の選手と手前の選手の間の奥行き感や、400km/hで激しく飛び交うシャトルさえも、ホログラフィック表示で滑らかにリアルタイム再現しました。






目の前で競技しているかのような臨場感あふれるスポーツ観戦体験。

抽出・同期伝送・再現の総合技術、Kirari!です。

競技会場8Kカメラの撮影映像から、選手とシャトルを高精細な映像でリアルタイムに抽出。

それを特設会場のコート上へ鮮明なホログラフィック表示として投影する。

実装、しましたね。






札幌に設置された50mLEDディスプレイ。

東京で応援する人々が選手を追いかける顔の動きも現地にいるかのように伝え、空間を共有しました。

マラソンは秒速5mで走る。応援の映像が数秒でも遅れれば、ランナーはその場を駆け抜けてしまう。

リアルタイム伝送が課題でした。

実装、しましたね。






オリパラでこれだけやった!

という成果、凄さはもっと知られていいですよ。

NTT澤田社長・川添常務に「いちや」のどらやきを差し入れしました。