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2025年6月23日月曜日

クールジャパン:80年代レトロ

クールジャパン:80年代レトロ



NHKクールジャパン「80年代レトロ」の巻。

 

80年代は昭和最後の10年。高度成長の勢いからジャパン・アズ・ナンバーワンと呼ばれて、東京ドームや青函トンネルができて、日本の企業がロックフェラーセンターを買収した。

24時間戦えますか」というぐらい元気があり余ってバブルに至る時代。

それから平成の30年を経て、成熟した日本は改めてあの時代を懐かしんで、注目している。

 

「アイドル/ファッション/ゲーム」

アイドルブーム、きらびやかなディスコ、肩パットの入った派手なファッション。

80年代は毒々しさやギラついた力強さがあった。

経済成長を経て余裕も生まれて、若者が文化を生む主役になった。弾けた。

それを担った人たちの子供であるZ世代が「エモい」と感じている。新鮮な別世界なのだろう。

外国人にとっても日本の80年代カルチャーは独特で面白くて、モノを丁寧に扱う日本は80年代のゲームやファッションアイテムもたくさん残っている。

外国人観光客を呼び込む魅力の一つになるはず。

 

「日本車」

いいもの作っていたわけです。

オタク文化以前の日本はものづくり立国をしていて、80年代はその代表である自動車が欧米を抜いて世界のトップに達したと感じた時期。日本車の黄金時代。

流線型に代表される独特のデザインに、ツインカムエンジンやデジタルメータのようなテクノロジーが融合した。

コンパクトな車体に先端技術をすべて詰め込んだ贅沢なてんこ盛り。

それがアニメやハリウッド映画などで取り上げられて、改めて評価されている。

 

「クレープ」

海外発のものが日本で進化して多様化して、海外で知られるようになるという、クールジャパンの典型。

80年代はイタ飯やティラミスなど、ファッションとグルメが結びついた時代。

おしゃれな若者が、ハイカラな食べ物文化も生んだ。その象徴がジャパニーズクレープ。

そうした原宿の80年代スタイルから「Kawaii」文化が生まれて、世界に広がっていった。

それでも時代を超えて、スタイルを変えずに人気を保ち続ける原宿のクレープは大したもの。

2025年6月18日水曜日

知財本部:コンテンツは基幹産業に

知財本部:コンテンツは基幹産業に


知財本部コンテンツ+クリエイトジャパンWG@霞が関。とりまとめ。

コンテンツ座長としてコメント。

 

コンテンツを起点とした連携をクールジャパンの第一の柱に据えるのは的確な方針。

コンテンツが「基幹産業」と位置づけられている。

22年前に知財本部が発足したころはコンテンツを「成長産業」と位置づけていたが、それが基幹に成熟したということ。

そしてそれをさらにクールジャパンのエンジンに据える戦略が求められている。


経産省の研究会でも、コンテンツのジャンル間の交流、その周辺領域との融合に加えて、省庁の連携が重要事項として審議されている。

いろんな壁をまたいだ越境が重視されている。

中でも、特に数多くの省庁が縦割りで関わるこの政策分野に対して、「司令塔機能」についての議論が高まっている。

資料では「官民協議会を司令塔とする」と明確に整理されているが、政府の施策とりまとめはこの知財本部の場で行われているので、逆に縦割り構造が複雑にならないよう、その役割分担や連携方法を整理するのがよいと考える。

 

委員からのコメント抜粋


生貝さん:コンテンツにおけるデータ戦略がAIやプラットフォームの対策に比べ弱い。


中井さん:公取がプロダクション否定の指針を用意しているが、AdoもYOASOBIも新しい学校もプロダクションやJETRO、CEIPAらのエコシステムで展開している。その機能を評価すべき。


楠本さん:zerokoは食をIP化するもの。イチヤラーメンをIPとして展開できる。


中山さん:コンテンツよりもマーケティング、ディストリビューションの戦略が大事になっており、メディア政策が重要。


夏野さん:空港の外国人側は長蛇の列。日本の入管、イミグレが最悪で、まずはここから。


山口さん:韓国政府の役割はアナウンスメントが大。クールジャパン機構は補助金より有意義であり失敗扱いすべきでない。日本のサブスクは安すぎる。倍額でよい。

 

おもしろいです。とりまとめ、ムリかもw

2025年6月16日月曜日

学長くんガチョーン. 伊藤博之さん

■学長くんガチョーン. 伊藤博之さん


レジェンド。カリスマ。ポップ&テックの結晶、世界の初音ミクを生んだ。一緒に歩いていると、サインを求める人が寄ってきて、諸君わかってるねぇとうれしくなる。iUをボカロの大学にしたいのです。iUは伊藤さんのようなかたを生みたいのです。なので恋文を書き続けています。遊んでください。

 

◆「初音ミク」

2007年にうまれた。コンピュータは何でもできる。絵を描いたり、検索をしたり。音楽も作れる。コンピュータの中でピアノやドラムなど様々な楽器をシミュレーションしていた。歌声も楽器なので、歌声を扱いたい。そんなときにヤマハがボーカロイド技術をちょうど開発をしていた。開発をしていたものの、どうやったら製品になるのかという課題を抱えており、ではうちの会社で製品化しましょう、とボーカロイドの製品化を担当した。

 

歌声を奏でる楽器のソフトは無味乾燥なものより、キャラクターがいて、あなたのために歌を歌ってくれるもの。そのキャラクターの歳や身長など最低限の設定があると歌わせやすい。そして、バーチャルシンガーのような形で「初音ミク」をデザインし、「初音ミク」が歌っているソフト売り出し方でボーカロイドソフトを商品化した。

 

「初音ミク」をつかって曲を作る・イラストを描くというクリエイターが発売と同時に

たくさん現れた。その作品を見るのがとても好きだった。

もっとこういう作品がうまれるようにするにはどうすればいいか、を考えた。

普通キャラクターには版権者がおり、すべての権利を持つ。改変や公開の規制がかかる。

「初音ミク」を使っている人たちは様々な表情、衣装、髪の色などを改変して自己表現をしている。クリエイターそれぞれが表現をするべきだとおもう。オープンソースと同じような、キャラクターライセンスを定めてネット上に公開している。キャラクターは、その範囲で自由に創作していい、ということにした。

 

クリエイターが作り上げる多様な創作の世界は本当におもしろい。プロだけでなく、高校生や大学生といった消費者と同じ目線の方がつくる作品は説得力がある。作る側と享受する側が対称な世界はおもしろい。

 

◆「マジカルミライ」

はじめはおじさんが多かった。回を重ねるごとに、客層が若返っていく。YouTubeやニコニコ動画という動画プラットフォームは中高生のメインの接触メディア。ボカロPの作品はポピュラー。

 

◆心がけていること

この状況を絶やさないことが大事。なにか特別なことをするのではなく、発表する機会を作ったり、ファン集まる機会を定期的に用意したり、コミュニティが活性化するイベントなどをできるだけ絶やさないことを心がけている。

 

◆学校

北海道の釧路出身。大体高校を卒業すると就職する。学校に進む文化がなかった。公務員で文科省の職員となり、北海道大学へ配属された。

工学部のAIをやっている研究室だった。学生と同じように研究ごっこもやらせてもらった。前任者・後任者は公務員でドクターを取っている。でも職員であっても研究をやるでしょ?という文化があった。

 

高校を卒業した後に公務員になり、夜学に通い大学を卒業した。職場も大学、夜も大学。そんな生活を4年間続けた。研究室ではプログラミングを独学で学んだり、ゼミにも出たりした。学生と同じような形で学ばせてもらった。

僕にとっては職場が学校。運がいい。学ばせてもらいながら生活をしていた。

 

◆キミたちへのメッセージ

いまはインターネットでいろんなことが学べる。地方の格差・ギャップが埋められる状況になっている。必要な知識・素養はインターネットでいくらでも学べる。

iUは起業をさせるというおかしな目標を持って学生を受け入れているので、ユニーク。起業すると世の中がよくわかる。いろんなものにコストがかかっていて、どんなビジネスチャンスがあって、どんなことをすべきなのか。ぜひ楽しみながらいろんなチャレンジを。楽しむだけでなく実践にも繋がるようなことを考えながら学んでほしい。

2025年6月9日月曜日

学長くんガチョーン. 佐藤章さん

■学長くんガチョーン. 佐藤章さん


湖池屋の社長。老舗ポテチ屋さんをウルトラ・ポップにしました。ポリンキーのジャン・ポール・ベルモンド、ドンタコスったらドンタコス、季里デザインのピンキーちょうだい。遊びたいキャラいっぱい。iUとのプロジェクトを画策中です。

 

 

◆湖池屋

もともと独創的でチャレンジングな会社だったが、ライバル会社が参入してきて、価格競争になった。やめておけばいいのに、その価格競争にどんどん参入し、無理な競争をした。

本当はお客様に対し「湖池屋の方が僕好きだな」という競争をすればいい。日本では残念ながら人口が減っている、価格を下げどんどん売るより、一人のお客様を大事にするべきなのにそこを間違った。

 

もう一度原点に戻り(back to the basic)、そこに何があって、それを活かしながら、どう変えていけばいいのか。

会社のルールをもう一度決め直そう、そんな取り組みから始まった。

当時、フレンテという社名になっていた。もう一回湖池屋で勝負しなおそうよ、と名前を湖池屋に戻し、マークも作り直した。

湖池屋で勝負する、という決断をした。

 

その第一弾がプライドポテト。次がピュアポテト。やっぱり味で勝負会社になろう、と。

そんなに安くないけれども、食べると忘れられないもう一度食べたい味、という会社に体質を変える、そんなことからスタートした。

最初は自分が音頭を取り、先頭を走りながらリスタートをかけたが、いまは若い新入社員が自分でアイディアを出すようになった。

そんな会社に変換した。

 

湖池屋は湖に池に屋。電話帳で調べると、湖で始まる会社はなかった。

六角形、亀甲マークはおめでたいマークの代表例。おめでた印の中に湖があれば湖池屋だ!と、湖1文字で湖池屋とわかる覚えやすいマークをつくった。

 

スナックっぽくないデザインだと最初は言われた。スナックを購入するのはお母さんやOLさんなど女性が多い。あら、センスいいじゃないの!?と目に留めやすいデザイン。

美大生や女性にデザインを依頼した。今までのスナック業界になかったデザイン。湖池屋の独自性がわかるようにした。

 

◆海外展開

漢字を見ると海外の人は中国か日本とおもう。イコール品物がよいと思われる。

親日の国も多い。ヨーロッパや東南アジアは攻めやすい。

海外展開もリスタートをかけていま黒字になっている。

 

また、ポークが食べられない方向けのハラル対応をしたスナックをつくり、サウジアラビアへ出たりしている。

「世界くらべてみたら」という番組でカラムーチョを紹介してもらったりしながら、海外に少しずつでている。

 

雲をつかむような話だが、いけるところからあまり無理しない、そんな攻め方。

 

◆学校とは

校門のない高校へ行った。いつでも自由に校舎へ入れた。

自分が勉強したかったらしたらいいし、したくなかったらしなくてもいいという高校・大学生活だった。

なので、自分の意志でなにかをするところというのが学校のイメージ。

自分のやる気があれば、いろんな人達が教えてくれる。待って、なにか教えてくださいと行っても何も教えてくれないところ。

 

◆キミたちへのメッセージ

0→1人材を目指して。0から1を生み出す。

昔と違って大企業に行く・安定を望むより、物事を生み出して誰かに喜んでもらうことがより重要な時代。

自分で何かを生み出すことで、それが起業のきっかけになったり、病気の人が治ったり、病んでいる人が元気になったりする。

生み出すことがとても大事。今まで話したことのないようなタイプのいろんな人と進んでコラボしたり、なるべく遠く同士の知識や知見を出し合って掛け算してケミストリーを起こしたりする。こんなことが新しいものづくりにすごく役立つ。

ぜひそんな人間を目指して。

2025年6月4日水曜日

経産省エンタメ・クリエイティブ「100のアクション」

■経産省エンタメ・クリエイティブ100のアクション」


経産省エンタメ・クリエイティブ産業政策研究会。

このたび中間とりまとめがなされました。

https://00m.in/OWhut

 

ぼくが座長を務めます。委員は河島伸子同志社大学教授、齋藤精一アブストラクトエンジン代表取締役、栗田宏俊講談社取締役、中山淳雄Re entertainment社長、村松俊亮ソニー・ミュージックエンタテインメント社長、桃井信彦バンダイナムコホールディングス取締役。

そして、ゲーム、アニメ、マンガ、音楽、映画・映像、デザイン、アート、ファッション、スポーツといった10ジャンルの専門委員計80名ばかりが世界市場開拓に必要な「アクション」を出し合ったのが特徴です。議論の時期は過ぎた。アクションが必要です。

 

ゲームでは宇田川南欧バンダイナムコエンターテインメント社長、岡村信悟DeNA社長、杉野行雄セガ代表取締役、辻󠄀本春弘カプコン社長、早川英樹コナミデジタルエンターテインメント社長。アニメは落越友則 アニプレックス専務、竹崎忠トムス・エンタテインメント社長、石川和子日本動画協会理事長。

マンガは沢辺伸政小学館常務取締役、野間省伸講談社社長、瓶子吉久集英社常務取締役。音楽は猪野丈也エイベックス・ミュージック・クリエイティヴ社長、辻野学ソニー・ミュージックレーベルズ社長、中川悠介アソビシステム代表取締役、中西正樹アミューズ社長、金井文幸日本音楽制作者連盟専務理事、長井延裕コンサートプロモーターズ協会常務理事、中井秀範日本音楽事業者協会専務理事。

映画は中村英明ソニーPCL社長、本多利彦U-NEXT COO、吉村文雄東映社長、島谷能成東宝会長。アートは大林剛郎 大林組会長、福武總一郎ベネッセホールディングス名誉顧問。

などなど、オールジャパンの意見を承りました。役所も経産省だけでなく、内閣官房、内閣府、公正取引委員会、総務省、外務省、文化庁が参加。網羅した、かんじです。

 



[はじめに]

「日本のコンテンツ産業の海外売上は2023年で約5.8兆円と、半導体産業や鉄鋼産業の輸出額を超え、自動車産業に次ぐ規模であり、基幹産業として位置付けられている。」

「産業全体としての生産性・収益性を高め、新たなIPコンテンツを創出し、グローバルマーケットの獲得に向けた競争力強化を官民が連携して戦略的に取り組むことが必要不可欠である。」

 

だが「8つの不足」がある。

①海外で「魅せる」機会②国内で「魅せる」「作る」拠点③クリエイターの働く環境の改善、スキル向上と収入増の好循環④「収入ギャップ」の解消⑤新規技術・コンテンツの取込み⑥海外勢との戦略的提携⑦海賊版対策・正規版転換⑧総合的な支援体制。

 



これを踏まえて、「10分野100のアクション」をとりまとめました。

アニメ、ゲーム、マンガ、音楽、映画などジャンルごとに、主に政府がすべきアクションを明らかにしたものです。

それぞれ固有の施策が提示されているのですが、ジャンル横断のテーマもたくさんあります。

メインテーマである海外展開の共通アクションは、海賊版対策やJETROの抜本的強化。海賊版は政府の総合対策が稼働していて、さらに国際執行の強化や正規版の流通がポイントとして指摘されています。これに対し、後者JETROはこのところ政府でも産業界でも議論が盛んになっている「司令塔機能」に関するもの。韓国のコンテンツ振興院KOCCAのような強力なエンジンを持ちたいという声に対する一つの現実解です。これは議論もアクションもどう収めていけばよいか悩ましい案件なので、引き続きのテーマになります。

 

他には、「多角的IP展開、マーチャンダイジング」。ゲーム、アニメ、マンガ、音楽、デザイン、スポーツに共通しています。ジャンルをまたいで連携し、商品化や二次利用などで市場を広げる。コンテンツの売上よりマーチャンダイズのほうが規模はうんと大きいので、それを戦略的に狙う。

 

「先端・デジタル技術の活用」(マンガ、音楽、映画)も挙げられています。日本のエンタメはデジタル対応が遅れ、海外プラットフォームに頼らざるを得ないなど、デジタル敗戦の典型的な面がありました。ここ5年でその面がぐっと進み既にデジタルが主領域になっていますし、海外展開も配信がメインです。だが次々に技術は進展します。取り分けAIの対応は最重要案件。力が入ります。

 

そして何よりほぼ全ジャンルに関連するのが「人材確保・育成」です。取り分けこの分野、日本にはクリエイターは質量ともに育っているが、それを世界でビジネスにするマネジメント、プロデュースの人材が足りないことがかねてから指摘されています。人材問題は政策を論ずると必ずテーマとなり、対策が必要と書かれているものの、具体策に至ったためしが少ない。時間がかかり、成果が見えづらいせいもあります。

日本の大学にはエンタメ国際マネジメント育成コースは見当たらない。なのでぼくは自分の仕事として取り組みます。LAに本拠を置きハリウッドと直結するMBA、アリゾナ州立大学Thuderbird校を日本に誘致し、iUと連携して日本校を設置することとします。エンタメ・クリエイティブ産業や経産省とも手を組んで進めます。

 

その土台として、PPPPopPowerProjectも開始しています。エンタメ・クリエイティブ産業を包含するコミュニティを形成して、経産省はじめ関係省庁にも参加いただき、こうした取り組みをあれこれ繰り出してまいります。

https://poppowerproject.com/

本研究会の中間とりまとめを民間サイドとしても活きたものにしていきたく。

よろしくどうぞ。