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2024年4月30日火曜日

知財本部 2024ラウンド開始

■知財本部 2024ラウンド開始

知財本部の新ラウンドが始まりました。コンテンツWGの座長を務めます。

Create JapanWGとの合同会議が開かれ、コンテンツとクールジャパンの両政策について審議が行われました。

初回につき全委員から発言を求めたところ、一周してもう時間切れ。

自分のコメントが十分にできなかったので、ここにメモしておきます。

 


これまでのコンテンツ政策の評価として、十数年来の課題である海外展開とデジタル展開の2本柱はかなり進みました。

その方向に進めという「アナウンス効果」が大きかった。海賊版対策が進んだのもその流れの上での成果と考えます。

 

日本映画大学・富山委員はゴジラを例に、IP力、キャラクター力はあり、2Dアニメも行けるというチャンス論を唱えましたが、中山淳雄委員は広告やテクノロジーなど海外ビジネスを展開する人材の不足を訴えました。

海外とデジタルに体重をかけるようになり、作る力はあるものの、売る力が不足している。この人材問題は未解決です。

 

いや、デジタルに関してもやばめの指摘があります。山口哲一委員はAIとブロックチェーンの2テクノロジーがコンテンツを塗り替えることに言及しました。

同意。デジタルは後れ、敗戦となりました。いま巻き返し中です。そこでもう一度失敗したら後がありません。次のテクノロジーにどう向き合うかが重要テーマです。

 



 

カフェ・カンパニー楠本委員はクールジャパンの食に関して類似のご意見。食のIP化をテックで進めよう。食と他産業との連携を進めよう。

ですね。食とコンテンツという2トップをテクノロジーで横串さして高付加価値化する。こういう「戦略」を具体化すべきです。そしてこれは農水、経産、観光はじめ複数省庁の連動が必須。政治的なリーダーシップを求めたい。

 

音事協・中井委員がライブエンタメに関連して、経団連・堀内委員が経済政策に関連して、テレパック沼田委員が実写ドラマに関連して、韓国政府のコンテンツ振興院KOCCAについて言及しました。クールジャパンのファンドはあるが、中核エンジンとなる組織が欠落しているという意見。

かつてクールジャパン政策でも何度も中核組織の必要性が唱えられましたが十分な進展はありません。これは政府にとって、役所の機能再編にもつながる厄介な案件ですけれど、向き合わねば吹き抜けません。

 

かつてコンテンツ政策とクールジャパン政策は緊密な関係でした。が、最近は薄れています。

さらにコンテンツは波及効果の大きい「中間財」であるという整理を昨年までに行いました。これがまだ政策として落とし込めていません。

コンテンツがクールジャパン全体を広げる波及効果の面に着目して、指標化するのがよいと考えます。

ぼくはコンテンツとCreate Japanの両WGに入っているので、そのつなぎ策を考えたい。

みなさん、よろしく。


2024年4月27日土曜日

クールジャパン:酒

 ■クールジャパン:酒




NHKクールジャパン「酒」の巻。


日本は24時間365日お酒が買える。

外でべろんべろんになってても怒られない。

世界でも珍しいアルコール天国。

酒に寛容で、酔ってても安全、という国。

和食は海外でも知られる存在になったが、酒文化はどうみられていますかね。


「酒事情」

京の着倒れ、大坂の食い倒れ、江戸の呑み倒れ。

単身の男性が極端に多かった江戸は、外飲み文化が極度に発達しました。

東京の居酒屋は200年前も今も550人に一軒だそうで、江戸市民と東京都民の飲酒量を比べると、アルコール換算すると変わらないという研究もあります。

しかも昔は朝から飲んでいた。女性も大酒飲みだったらしい。

日本酒はコメから作る。

主食を酒にしている、という点は重要。

コメや酒は神事に使われる。

日本の精神文化に深く根ざしたもの。

コロナで飲み会ができなくてもリモート飲みするとか、サプリ飲みながらも酒のむとか、酔っぱらい文化の地盤はかなり頑丈です。


「ビール」

和製ウィスキーが100年がかりで世界トップ級の評価を得るようになったことをこの番組でも扱ったが、ビールも同様に進化してきています。

日本のビールは濃くておいしい。

さらに「のどごし」や「飲みやすさ」という、味とは違うところにこだわるのも日本らしい。

泡へのこだわりも日本的なこだわり。


「おかん」

おでん、鍋、熱燗。日本の冬です。

でも今は通年で飲まれるようになっている。

キリキリの冷酒も、常温でも、熱くてもおいしい。

焼酎もそうだけど、色んな温度で、味わいが変わって楽しめる酒は珍しい。

そして温度調節のプロがいるというのは日本の酒文化の奥深さを示します。

和食が海外に広がって、冷酒も飲まれるようになってきました。

燗酒はこれから。期待します。


若い世代のアルコール離れという話も聞くけど、酒は進化しているし、ノンアルコールも進化しています。

飲み物文化が発展して、多様化していると感じました。

2024年4月23日火曜日

NHKクールジャパン、お役御免。

NHKクールジャパン、お役御免。



NHKクールジャパン。日本在住の外国人が日本のクールを論じる2006年から17年続いた番組。

BS1で最高の視聴率を誇ってきたが、NHKBSチャンネル減のため、ぼくの月イチ準レギュラー枠はおしまい。どうもありがとうございました。

 

外国人が日本をどう見ているか。合計で80本ほど出演しましたが、自分を映す鏡として、ずいぶん勉強になりました。

 

2006年、最初のテーマは「音」でした。エレベーターも自販機もしゃべってうるさい。けど掃除機は静か。セミが鳴くのは「声」であるが海外では雑音だからアニメ輸出時には消す。オノマトペが英語圏の3倍ある。など、そうなのか!ばかりだったことを今も覚えています。

 

はじめのころはマンガ、アニメ、ゲームなどコンテンツ、ポップカルチャーものが多かった。けれど話題はどんどん広がり、何年たっても外国人から提案されて、尽きません。

 

「麺」や「丼」、「ラーメン」など食に広がったのは当然でした。「コーヒー」や「ギョーザ」はぼくが提案して番組化しました。

でもそれを超えて、「出会い」や「コミュニケーション」、「子育て」や「ボランティア」もクールって評価は驚きでした。

 

日本はダントツの「水族館」大国で、人が住んでるところにこれほど「雪」が積もる国もなくて、「ブカツ」は国際語になっていて、「マッサージ」はあんまや指圧とは違う、なんてことも番組で学びました。

 

めいめい好きなタイミングで好きなものを頼み、シェアして食べる「居酒屋」スタイルが欧米にとって実に新鮮な食事コミュニケーションであること。

日本の絵文字は目の形で表情を表すが海外は口の形であり、だからコロナでマスクしてても日本は表情の問題がないこと。

日本人はシャイであることを示そうと、カラオケマシンを街に持ち出したところ、意外にも外国人は誰も歌ってくれず、日本人はみんな即歌い始めた、そうか歌い好き・踊り好きだったのかと知ったこと。

そうなのか!

 

自分の国に持ち帰りたいものは?

中国人が「給食当番」と答える。アメリカもヨーロッパもアジアも、給食当番なんてものはなく、給食は大人がサーブする。日本の給食当番は、「おもてなし」を学ぶ教育システムなのだという。

そうなのか!

 

ブラジル人が「KOBAN」と答える。ブラジルにも警察はあるだろうと聞くと、ブラジルのポリスは住民に銃口をつきつけるやつらだが、日本はおばあさんも子供も気軽に道を尋ねられる安全安心システムだと言う。

そうなのか! (彼は帰国してKOBANの普及活動をした。)

 

あれこれ教えてもらいました。まだまだ掘り起こせる国です。自己肯定感の低いニッポン、これからも外国人にクールを掘っていってもらいましょう。



2024年4月20日土曜日

学長くんガチョーン. 星野伸之さん

 ■学長くんガチョーン. 星野伸之さん




レジェンド、星野伸之さん。

阪急のエース。11年連続二桁勝利。最後は阪神でした。何よりキャッチャーが素手で捕ったという遅い遅いユルいユルいカーブ。キャッチャーからの返球のほうがうんと速かっという。でも緩急差のため、大打者たちが「ストレートの速い投手」と評価しています。

https://bit.ly/3IcQiqH


◆ピッチングについて

最初からゆるい球のピッチングではなかった。はじめはストライクゾーンでバッターの打ちづらいアウトローを練習した。それから、カーブ。プロに入ってから緩急で抑えるやり方を学んだ。


◆プロへの自信

18歳の頃は、プロでやっていく自信はなかった。一度も甲子園へ出たことがない。プロの声がかかったとき、一度断った。北海道の中でもレベルがあまり高くないところでプレーしていたので自信がなかった。当時、高校から直接プロへ入って活躍した選手もあまりいなかった。


◆チャンスを活かす

プロに入ってから、たまたま二軍戦で先発ピッチャーがおらず出ることになった。2,3イニング投げたら交代するから、頑張れと言われていたが、3イニングを0点で抑えた。そのまま9回まで抑えた。そこから二軍のローテーションに入り、勝ちだし一軍へ。


◆怪我をしない

一年目にプロの練習は負担が多く、たくさん怪我をした。そこで練習量が多すぎると持たないので、抜けるとことは抜いた。二年目以降はどれ以上すると怪我をするかがその手前でわかるようになった。自分で練習量を調整した。


◆真似事から一歩ずつ

先輩のやっていることをみて、こういうピッチングをしたら抑えられるのではないか、こう投げたら空振りするのではないかなど、真似た。

自分の足元を見て、一歩ずつ進もうという気持ちだった。進むうちに顔を上げると、一軍でいいところまで行っていた。


◆海外への挑戦

イチローと一緒にマリナーズへ行った際、海外へやってみるか?と言われた。しかし、世界でやることが頭になかった。そしてカーブを得意としているにもかかわらず、海外のボールは革がすべりやすく全く曲がらなかった。声をかけてもらったのはうれしかったが、ボールが合わなかった。今考えれば行ってみてもよかったかもしれない。


◆キミたちへのメッセージ

いまの若い人たち、なかなかやるな。自身を持って海外へ飛び出したらいい。自分の意見を言える時代。間違いというのがあまりない時代。常に前を向く。わからないときには誰かの意見聞いたほうがよい。すごくいい時代。がんばって。

2024年4月16日火曜日

「M-1 はじめました。」

 ■「M-1 はじめました。」


 

谷良一さんの昨年の著書。昨年のことですが、書評をしたためました。

ここに再掲。



今年もM-1グランプリの季節となった。クリスマスイブの決勝をフィナーレに、8540組が参加する漫才の頂上決戦。8月に1回戦が始まり、2回戦、3回戦、準々決勝、準決勝を経て、決勝には10組が登壇し、王座を競う。2001年にスタートして、4年の休みをはさんで今回が19回めの戦い。21世紀の日本が生んだ発明品である。

 

本書は谷良一 元吉本興業取締役によるM-1創設ドキュメンタリー。うらやましい。こんな仕事に携われるなんて。M-11番組じゃない。1イベントじゃない。インフラである。今や漫才は先端の表現で、M-1は憧れる若者の頂点であり、全国の挑戦者が集うプラットフォームである。

 

22年前に開始したプロジェクトが歴史に刻まれる文化にまで育った。そのころ漫才は過去のものになっていて、「前の漫才ブームはたった2、3年で」終わった。のに、「M-1は普通名詞に」なり、「今や漫才師が出ていない番組を探すのが難しい」状況を作り、「ブームではなく、完全に定着した」。全関係者による、偉業だ。

 

マンザイ。サンパチマイク1本、自分たちで作品を作り、2人で対話するだけの原始的な表現。それで数百万人を爆笑させる。世界にない表現だ。ピン芸やコントは欧米はじめ各地にあり、中国にも似たエンタメはあるが、日本は際立った洗練をみせ、高度な芸に昇華させた。

 

M-1は練り上げた4分のネタで勝負する年に一度の機会。世界トップの座を狙うのだ。結成15年以内しばりがある8540組のほとんどは漫才では食えず、バイト暮らしやプーだったりする。だが優勝者は一夜にしてスターとなる。決勝に進めば景色が変わるという。ストイックな戦場だ。

 

かつて才能あふれる若者は、小説、芝居、映画、音楽、ゲームへと身を投じてきた。創造力がほとばしり、表現力に覚えのある奴らは、ペンに魂をかけ、ギターをかき鳴らして叫び、カメラを担いで走った。

 

いまトップ層は漫才に来ている。天才クリエイターたちがこのジャンルになだれ込んでいる。楽器もカメラもコンピュータもいらない。目の前にマイク1台あれば、いや、なくたっていい、体2つでぼくたちを揺さぶる。かっこいい。

 

お笑い芸人。かつて社会の底辺にあった。M-1はそれを上層に引っ張り上げた。笑われる連中が、かっこいい存在となった。バカにされる連中が、あこがれの存在となった。行き場のない、やさぐれていた子が多い。そして最近は驚くほどに高学歴の子も多い。バックグラウンドや血筋やIQは関係ない。面白いかどうか、だけが問われる。M-1は最高の才能を惹きつけ育てる増殖炉である。

 

 

本書はプロジェクト・マネジメント教書でもある。それも経営学部で教わる頭やペンで繰り出す話ではなく、動かす足とかく汗が人を揺さぶりコトをなしとげていく実話だ。「M-1は、私と谷と2人で作った宝物です」と島田紳助さんが帯に書いている。2011年に引退して、一切表に出てこなかった紳助さんが「私の提案を、谷は1人で動き、1人で作り上げていきました」とも語っている。核心をなす証言だ。

 

そう、M-1は「作った」プロジェクト。熱い発意から、ごく少人数でコトが始まる。全漫才師に面談をかけて動き始める。上司、部下、同僚。すんなりとは、いかない。テレビ局、スポンサー。ステイクホルダーも多い。提案する。対立する。説得する。巻き込む。くじけない。そのリアリティがステキ!

 

優勝1000万円ゴールデン全国放送。「終わった」漫才を復興するにしては振りかぶりすぎている。無茶だ。スポンサー探しもテレビ局探しも難航する。当然だ。商店街や町内会にも営業をかける。くじけない。吉本興業DNAのクソ力がほとばしる!

 

20年たって、堂々の金字塔となった。反対していたのに、今になってM-1は自分の業績だとうそぶく元テレビ局の人が登場する。成功したプロジェクトというのはそういうものだ。あれはオレがやった。という人がたくさんいるのが成功した証拠。しかも、妥協せず、ガチンコを貫けたのは、関係するみなさんの「漫才愛」によるものだ。

 

ぼくもだいぶ漫才が好きなクチだ。ライブにも足を運ぶ。M-1の準決勝も決勝も、吉本の仕事をしていたこともあって無理をいい、このところ毎年現場で見てきた。本書には予選に臨む芸人たちが舞台脇でひりつくネタ合わせをするシーンが描かれる。ぼくも決勝本番直前、テレ朝のトイレや廊下で壁に向かってネタ合わせする鬼気迫るトップアーティストたちを見て、泣いてしまったことがある。漫才師というアーティストをこのうえなく尊敬する。そして、そんな現場をつくったみなさんのことを尊敬する。

 

第一回決勝戦の模様が本書に詳しく描写されている。今や大御所となった芸人たちも、すでに大御所として審査員席にいるひとたちも、みなそこまでひりつく緊張感に押しつぶされていたのか。テレビやDVDでは伝わりきらない、トゲに差し込まれる現場の空気を感じる。

 

そして吉本主催のイベントに松竹芸能から出場して健闘したアメリカザリガニを紳助さんが「よくがんばりました」と評価するシーンは、M-1のガチ文化を形作ったポイントだと思う。それを特筆する谷さんの姿勢には、漫才そのものを大切にする意思を感じる。ハイレベルで緊迫した第一回には、M-119回にわたり成長させる養分が濃縮されている。

 

芸人も色とりどりだ。中川家は当時、事情があって、漫才しか残っていなかった。そこからの初代王者獲得には鬼気迫る物語がある。フットボールアワー、ブラックマヨネーズ、チュートリアル、笑い飯、千鳥、麒麟、ダイアン、華丸大吉、・・・。みな物語を持ちながら、当初からここを主戦場と見定めて、挑戦したプレイヤーがその後20年を一線で支えてきた。ジャンルを作り、栄えさせるのは、そうした能力と、戦う意思のある人々である。

 

 

そう、本書は一級の漫才論でもある。表現に対して、歴史を踏まえた球をスパンと投げ込む。谷さんは最後に改革者としてエンタツ・アチャコ、ダイマル・ラケット、いとし・こいし、やすし・きよし、カウス・ボタン、紳助・竜介、ダウンタウン、笑い飯の名を挙げる。同意する。一般教養として学ぶべきだとぼくは思う。むろん同意しない人もいよう。かまわない。漫才は、それぞれの好みや思いをたたかわせる存在となった。M-1は漫才を論や学にした。

 

ダウンタウン以後の漫才師、M-1以降の漫才師は、師匠を持つ徒弟制ではなく育ち、漫才作家を持たず自作で勝負する。コンビの腕でのし上がるシンガーソングライター。アーティストなのだ。だからこれも谷さんが言うとおり、マヂカルラブリー、ヨネダ2000、ロングコートダディなど邪道と言われかねないネタが決勝に勝ち残る。新しいモデルが開発され、新しい表現が生み出され、進化し、型にはまった古典にならない。同じお笑いでも、昔のネタをコピーする落語とは真逆だ。

 

とはいえ仲よしコンビじゃないと面白くないと谷さんは言う。特に仲よし兄弟の強さを挙げる。中川家、ダイマル・ラケット、いとし・こいし、お浜・小浜、はんじ・けんじ・・。漫才=コミュニケーションとしての表現の基点は、人と人の間柄だということだ。

 

ぼくも学生にコミュニケーション=漫才を学んでもらいたい。とりわけデジタル時代に求められるコミュニケーションのスキルは漫才がエキスだ。というわけで、ぼくが実行委員長を務める京都国際映画祭では「学長くん推し漫才」を開催し、学生にも課外授業として学ばせている。これまで2回、ティーアップ、Dr.ハインリッヒ、金属バット、デルマパンゲ、天才ピアニスト、ハイツ友の会、ダブルヒガシら攻めたラインアップ。毎年やりたい。学んでもらいたい。

 

ところで。お前はどうなんだ。ですよね。ぼくも学ばなければなりません。いずれM-1に挑戦したいと考えています。1回戦突破が人生の次の目標です。谷さんにご指導いただくつもりでございます。

2024年4月13日土曜日

クールジャパン:魔改造

 ■クールジャパン:魔改造




NHKクールジャパン「魔改造」の巻。


魔改造という言葉はプラモデルの世界から生まれてきたが、モノを壊して作る、元のモノと別物を作り上げる、オリジナルを超える価値をつける、という創造性の爆発で、それがいまいろんな分野に広がっていて、魔改造のSNS投稿動画は、海外でウケているらしいです。


「料理」

アニメもゲームも海外発祥のものを魔改造して日本独自の表現にして輸出した。

それがクールジャパンの典型で、食も同じ。

洋食も町中華もカレーもいわば魔改造。

それが日本で盛んなのは、和洋中含め食のバリエーションが豊富で、どんどん工夫して開発しても、商品化しても受け入れられる環境があります。

しかも肝心なのは、魔改造してもおいしい、ってこと。

今の魔改造ブームって、新しい食への追求がベースにあるように見えます。


「ミニ模型四駆」

ミニ模型四駆は、80年代に発売して以来累計1億8000万台以上も売れているという。

一人一台以上。

ぼくも息子たちとかなり魔改造しました。

改造して速さを競う、というメカの面と、カッコいいデザインという面の合せ技。

鉄道模型と同様、子どもとおじさんが好きな世界。

日本は子どもと大人の文化的な境界線がゆるいのが特徴で、大人もマンガやゲームが好きだし、大人向け玩具の市場も大きい。

子どもが大人と川の字で寝て一人前に扱われて、自由という面もあります。

みんなが一緒に楽しむメカ改造、という日本っぽい世界。


「キモカワ」

「気持悪い」というネガティブな感覚と、「カワイイ」というポジティブな感覚を併せ持つ言葉は世界的に見てもめずらしい。英語で何というんだろう。

ただ、気持悪いもカワイイも、心に引っかかるもので、その両極を合わせ持っているというのは中毒性が高いのかもしれません。

そして魔改造でヒト型を作る。

生き物を作ることに対する宗教的な縛りもないので、日本はこういう魔改造がやりやすいのだろう。


こわしてつくる文化。

伊勢神宮の式年遷宮は20年ごとに建物を壊して作る。

それを1300年繰り返している。

こわしてつくるは日本の文化のおおもと と思います。