Twitter

2016年2月29日月曜日

デジタル教科書とは—文科省の会議にて

■デジタル教科書とは—文科省の会議にて

 文部科学省「デジタル教科書の位置づけに関する検討会議」に出席してプレゼンしたことは、以前お話申し上げました。

「デジタル教科書の位置づけはどうなる?」
 http://ichiyanakamura.blogspot.jp/2015/08/blog-post_0.html

 その際、あれこれ質問も受けました。ふうむ、みなさんこんな点に関心があるのか、全てを突破していくのは大変じゃわい、という思いを抱きつつその場で回答してまいりました。議事録から編集します。質問・コメント者はみな別の委員です。


Q 我が国における校内研究に対する海外からの評価は高いと聞きますし、私もそのように認識しています。そのような校内研究の方法や、それを支える教員、あるいは学校の研究風土、文化というものは、ある意味では、教科書が中核となって築かれてきたのではないか。
 紙媒体の教科書が築いてきた我が国の授業研究の風土や授業のやり方について、どのように認識されていのでしょうか。それらを全部、デジタル化によって一掃するという立場なのでしょうか。



A 私も、日本の学校現場におけるこれまでの様々な取組、そして、先生方の能力、情熱といったものは、世界トップクラスではないかと思います。すばらしい技術、文化を作ってこられているのだと思います。

 先ほど日本の教育現場のデジタル化、ICT化が後れているというデータをお示ししましたが、まさに、これまで100年以上培ってきた学校現場のすばらしい文化、体系といったものがあるからこそ、大きく変わるインセンティブが乏しかったのではないかと思っております。

 教科書をデジタル化することと、校務も含めてあらゆる学校での仕事をICT化していくことは必ずしもリンクできるものではないと思います。しかし、少なくとも、これまで培ってきたすばらしい文化が、ICTを使えばより大きく高い方向に進化をすることができる。また、全国の先生方の力をもっと発揮できるようにできる。あるいは、それぞれの先生方が研究して作り出してきている教材などを共有しやすくできます。ICTは単なる道具ですので、道具の使いようによっては、良い方向に向けることができるのではないかと思っています。

 当初、私たちが活動を始めた際、「君たちは紙の教科書をデジタルに置き換えるということをやろうとしているのか」と問われました。我々の主張としては、一切そのようなことはありません。紙には紙の良さがあり、デジタル、ICTにはICTの良さがあるから、お互いにとってより良い環境を整備し共存していけば良いと思います。

 ただ、それはいつまでなのかという問いもよく受けたのですが、それは我々DiTTがいつまでと決めることではなく、現場の先生方、子供たち、あるいは保護者の方々が使う中で、長い時間を掛けて決めていけば良いのではないかという議論をしているところです。


 

Q DiTTは、デバイス、ネットワーク、コンテンツの三つについて目標を掲げています。やはり先生方がうまく使っていただいてこそ初めて価値がある一方、日本では利活用率が低いという現状があります。上記の三つに加えて、「デジタル教科書」を使用する場合のカリキュラム化、教員研修についてのどのようにお考えなのか、お聞かせいただければと思います。


A 我々が協議会として主張している端末、ネットワーク、教材の整備というのは、あくまで道具をそろえましょうということであり、実際にこれらが先生方にどのようにお使いいただけるのか、お役に立てるのかを考えるには、現場の皆さんと一緒に検証したり、改善を加えたりといったフィードバックにかなり力を入れて進めていかなければなりません。我々は民間企業の集まりですが、民間企業と学校現場との連携で進めています。

 同時に、先生方からのフィードバックを全国の先生方に共有していただくということも大事だと思っておりまして、全国の、この分野に熱心な約100名の先生方に参加していただき、やっていることを教えていただいて、デジタル教材の改善すべき点も厳しく御指摘いただき、返すという繰り返しをしているところです。

 ただ、もっとそれを広げ、その他の先生方にきちんと使っていただけるように支援することや、ICTの整備を補助することも重要だと思っているのですが、それは我々協議会だけでできる話ではないと思っていますので、他の団体や政府、自治体の皆さんと相談しながら、コストの充実などを図ってもらえないかとお願いしている段階です。


委員コメント
 荒川区では、小中学校にタブレット端末を入れているのですが、どうやって授業を組み立てたら良いか試行錯誤しております。ただ、このことは、タブレット端末の導入やデジタル化をしないことの要因にはならないであろうと思っています。

 現在、荒川区でも、教員が自主的に校内研修会を行い、また、校内研修会というほどではなくても、就業時に自主的に集まり、タブレット端末の使い方についていろいろな検討をしています。新しいツールを活用する当初は、いろいろと試行錯誤しながらやらなければならないところがありますが、「デジタル教科書」の良さをより生かした形で、生徒がより理解しやすくするための、発展期といいますか、準備段階なのではないかと思っています。


 

Q 海外における「デジタル教科書」の形状・形態はどうか。


A 申し訳ありません。私たちはその情報を持っておりません。
   諸外国における「デジタル教科書」又はデジタル教材の整備状況を文部科学省に何度か聞いたことがありますが、それぞれの国により制度や位置付けが違うということもあり、統一的な比較は難しいという説明を受けています。
 各国調査、現状把握も非常に重要なテーマになってきていると思っておりますので、私たちも協力しながら、きちんとしたデータを共有して議論が進むようにしたいと思っています。



Q DiTTの考えている「デジタル教科書」とはどこからどこまでを言っているのか、端末まで含むのかなどについて、今一度正確に表明いただければと思います。

A 「デジタル教科書」を協議会の中で正確に整理し、定義したことがありませんので、私個人の認識なのですが、端末と、ネットワークと、教材、つまりコンテンツは別物なのだと認識しております。

 それから、当初、ネーミングについてひともんちゃくありました。最初、「デジタル教科書協議会」ということで発足をさせようとしたのですけれども、デジタル教科書の存在に疑義もあり、「教材」という文言を入れたという経緯もありました。

 その認識は、実は正式には「デジタル教科書」なるものは存在していないのであろうということです。つまり、法律上の定義で言う教科書の中に、デジタルの教材というものは、紙の教科書をデジタル化したものであっても存在していないというところです。

 これから活動を進め、広がったところでデジタルも教科書として正規化され、制度の中に組み込まれて、ようやく「デジタル教科書」というものが出来上がるであろうということで、私は、世の中にあるのはデジタル教材であり、それを学校現場でお使いになっているという認識であり、「デジタル教科書」は目標として掲げている、と考えていただいた方が正確かと存じます。


 

Q 教科書となった場合には、学ぶ内容と、その質が検定などによってきちんと保証されたものというものであり、一方、デジタル教材は、チェックのようなものは通っておらず、学習に寄与するものであれば何でもデジタル教材と言えるのではないかという気もするのですが、「デジタル教科書」とデジタル教材というような住み分けを考える場合、違いとして、質的・内容的な保証のほかにはどのようなものが考えられるでしょうか。


A これも私たちの中で随分議論がありまして、例えば紙の教科書をPDFにしたものが制度に組み込まれたら、それも「デジタル教科書」と呼ぶのかという議論がございました。それも「デジタル教科書」と呼ぶのでしょうが、それによって教科書の質、あるいは教育の質が高まるかというと若干疑問があります。

 紙の重さを軽くするという効果はあるかもしれませんが、それ以上のものではないということで、デジタルあるいはICTの良さを生かして、紙ではできないような性能を持ち、かつそれが制度的にきちんと整理をされて、検定なども制度的にクリアされ、措置されたものを「デジタル教科書」と呼ぶことになるのではないかと感じています。


委員コメント
 このようなことを進めようとすると、それに対する不安というのは必ず起こりますが、推進しようとする方と、それを止めようとする方の持っているイメージが全然違うことがあります。
 デジタル情報機器を持っている中でも、ノートを使ったり、鉛筆を使ったり、様々な活動の中でデジタル機器を含めて使っているわけであり、そういったイメージで推進するのだと思います。

 しかし、反対する方、不安に思う方は、教育活動や、あるいは教師や生徒が「デジタル教科書」に制約されるのではないかというイメージを持ちやすく、特に教師の場合はそうだと思います。
 そのような、0か1かという極端な考え方ではなく、推進する方も、いかにしてそれを自然な形で推進していくかということを考えているわけですので、不安に思う方もそのようなことを理解していく必要があると思います。

 私自身、学校の中で推進する方ではあったのですが、学校の中には教師の都合があり、その一方で生徒の未来があります。
 これは対抗するものではないと思うのですけれども、今の学校には全国から見学者がいらっしゃるのですが、話を聞くと、教師の都合の方が非常に肥大化しているのではないかと感じます。生徒たちの未来が余り考えられていないのではないかとも考えます。
 ですから、余りにも教師の不安といったものにこだわり過ぎるのも、結果的には余り良くないのではないかと思います。

2016年2月27日土曜日

デジタル十大ニュース2015

■デジタル十大ニュース2015



 デジタル十大ニュース2015、ネット投票結果が出ました。
 総数20695票。昨年10109票の倍を上回る投票をいただきました。ありがとうございます。
 結果は以下のとおり。

1. ネットが暴いた五輪ロゴパクリ問題
2. 首相官邸にドローン落下ですぐ規制
3. AI・IoT狂想曲
4. Apple、Google、AWA、LINE、サブスクリプション本格化
5. マイナンバー制度開始
6. DSにWii、任天堂岩田社長が逝去
7. 自動運転、グーグル、アップルなどの覇者争い
8. VW、不正ソフト利用で排ガス規制逃れ
9. ペヤングvsゴキブリ、販売停止と復活劇
10. オンライン学習サービス、いよいよ本格化

 どうでしょう。
 ロゴ、強かったですね。2014年はSTAPコピペが2位に入っていましたが、昨年もまた「デジタルコピーの悪用に対する正義の炎上」が話題となりました。
 ドローンが2位。AI・IoTの上位進出も納得です。2013年に3Dプリンターやウェアラブルが登場、2014年にPepperが入ってきて、いよいよこの領域がデジタルニュースの上位を占めるようになってきています。
 オンライン学習が10位に入ったのも面白い。2014年にはプログラミング学習が上位に入っており、デジタル教育が話題として定着した感があります。
 

 一方、10位の選に漏れたものには、
・ISIS、日本の回答は萌えキャラとクソコラ
・Netflix日本上陸
・保護期間延長と非親告罪化、TPPで著作権法大改正へ
・MVNO格安SIM躍進なるも首相値下げ指示 
・モンスト、モバイルゲーム売り上げ世界一に
なんてのがあります。
 TPPあたり入ってよさそうだったがな〜。世間にはインパクト弱かったかな〜。ケータイ値下げも年末すぎたかな?モンスト世界一も残らなかったか。まコレは2014年にランク入りしたからな。

 ではまた来年!



過去4年の十大ニュースは以下のとおりです。




◯デジタル十大ニュース2014


http://ichiyanakamura.blogspot.jp/2015/02/2014.html
1位  LINEで決闘:「決闘罪」が適用される

2位  論文コピペ発覚で大問題~STAP細胞はあります~

3位 プログラミング教育 本格化

4位 ウェアラブル機器続々:GlassやらWatchやら

5位 非実在小4、どうして解散するんですか?を問う

6位 3Dプリンター事件:銃とかわいせつなものとか

7位 ベネッセ個人情報流出

8位 ロボットPepper登場。ロボットペットも復活。

9位 角川ドワンゴ統合

10位 mixi モンストで大復活!   





◯デジタル十大ニュース2013


http://ichiyanakamura.blogspot.jp/2014/02/2013.html
1位 バルス祭り 14万tweet 世界記録塗りかえる


2位 特定秘密保護法とNSA通信傍受


3位 3Dプリンター低価格化で身近に


4位 オープンデータ進展


5位 冷蔵庫に入る若者たち~炎上相次ぐ


6位 ホリエモン出所


7位 あまちゃん・半沢直樹、テレビの底力


8位 4K8K/Hybridcast次世代テレビに期待感


9位 大阪市・荒川区・武雄市が2015年度までに子どもにタブレット配布


10位 ウェアラブル・コンピュータ時代到来か





◯デジタル十大ニュース2012

 
http://ichiyanakamura.blogspot.jp/2013/01/2012_26.html
1位 どないしてん日本家電産業


2位 LINE8000万人、無料通話ソーシャルサービス戦国時代へ


3位 違法ダウンロード刑罰化


4位 コンプガチャ問題


5位 炎上大国ニッポン:市長も社長も教育長も


6位 ソーシャルなデモ多発:原発やら反日やら


7位 遠隔操作ウィルスで警察手玉に取られる


8位 アノニマス大暴れ!ACTAとか霞ヶ浦とか


9位 スマートテレビ始動:放送、通信、メーカーの本格対応


10位 ビッグデータは宝の山?


 




◯デジタル十大ニュース2011

 
http://ichiyanakamura.blogspot.jp/2012/01/2011_14.html
1位 スマートフォン急激に普及 上半期出荷台数は1000万台超


2位 スティーブジョブズ氏死去


3位 復旧作業や安否確認にソーシャルサービスが活躍


4位 通信・放送融合法制が施行


5位 震災後 TVのネット配信が一時実現


6位 facebookの加入者 日本で1000万人突破


7位 タブレット端末 各メーカーから出揃う


8位  地デジ、被災三県除き整備完了


9位 DeNA野球参入に楽天が反対

10位 サイバー攻撃相次ぐ


2016年2月25日木曜日

CEATEC2015

■CEATEC2015
 CEATEC、毎年のメモです。
2014
 http://ichiyanakamura.blogspot.jp/2015/01/ceatec2014.html

2013
 http://ichiyanakamura.blogspot.jp/2013/12/ceatec2013.html

2012
 http://ichiyanakamura.blogspot.jp/2012/10/ceatec-2012.html

2011
 http://ichiyanakamura.blogspot.jp/2011/10/ceatec2011.html
 http://ichiyanakamura.blogspot.jp/2011/10/ceatec2011_09.html

2010
 http://ichiyanakamura.blogspot.jp/2010/10/ceatec2010.html

2009
 http://ichiyanakamura.blogspot.jp/2009/10/ceatec.html

 
 さて、2015年。IoTやロボットの基調は変わりません。だけど、日立、ソニー、東芝がおらず、ドコモもauもおらず、新主役だったトヨタや日産もみあたらず、何やらさみしい。でも、いつものように、写真スケッチです。

Murataはウェアラブルのモジュール。
光や気圧のセンサーなど。
IoTはいろんな製品に埋め込まれる部品が主役になるから、それを読み解くリテラシーが求められ、見る方もキツい。

 

ウェアラブル2。
エプソンのグラス、MOVERIO PRO。
見る分にはいいけど、見られる分にはどうよ、
って、
そのへんおねえさんはどう思う?

 






ウェアラブル3。
アルプス、身体センサー。
血中酸素濃度や脈拍などを測ります。

 










ウェアラブル4。
富士通、次世代センサーシューズ。
足の動き、圧力、曲がりを感知。
健康、スポーツ、安全管理向け。
MITジョー・パラディソが作っていたダンス・シューズを実用化するものですかね。

 


IoT。
三菱電機、監視カメラの無線ネットワーク。
街中にカメラを簡単に設置していく。

 




オムロン:家族やペットの見守りシステム。
ぐずったり笑顔になったりしたらチェックしたらお知らせ。

 




ドローン。djiのファントム3。

 










テスラ、見参。

 








ロボットはシャープのRoBoHoN。
ロボット型ケータイ電話。
かわいいよ。

 








RoBoHoN。
聞いて、答えて、おどってくれる。

 









RoBoHoN。
写真を取って、プロジェクターで投影もしてくれる。

 








IPAのコーナーにスケルトニクスが!
そうか、未踏の紹介か。

 









eINKが31インチカラーを展示。
ぼくがMITメディアラボで起業を見ていた当時は、カラーは遠い先と思っていましたが、その遠い先が来たってことでしょう。

 


DXアンテナがぼくらのIPDCを展示。
テレビ信州のナローキャスト、ハートネットのCATV、そしてV-Lowマルチキャストで実用。
 


広島テレビが初見参。
写真投稿システムを展示。
心意気がいいですね。

 




8チャンネル分のテレビ番組(ワンセグ)を24時間×2週間(最大120日間)、全番組録画=全録できる「ガラポン」がお目見え。
保田社長とちょいとお話。
 


NHKのハイブリッドキャスト「かおテレビ」。
KMDの留学生が解説しておりました。
うん、学会に行くより、ここで仕事したほうが勉強になると思う。

 

NHK、8K衛星放送実験と、そのカメラ。
8Kを見ても、驚かなくなりました。

 





シャープ、8Kのデジタルサイネージ。
もう商用化ですね。
でも1600万円するんですってね。

 








パナソニック。
ノーコメント。
CEATEC、また来年。

2016年2月22日月曜日

IoT/AI時代の放送って?

■IoT/AI時代の放送って?
  さきごろ、民放連の研究会でプレゼンしてまいりました。その概要をレポートします。

 ------------------------------------

 この20年間、放送は、デジタル化と通信融合との2大潮流の中にありました。いずれもアメリカからの黒船とみなされました。ただ、地デジの整備とネット配信の本格化で、その大勢は決しました。

 5年ほど前からは、「スマートテレビ」の波がGoogleやAppleから押し寄せ、新たな黒船と目されました。テレビとスマホの連携、ネットとの連動、ソーシャルメディアとの協働が世界的に広がりました。Netflix上陸で、ビジネス的にはまだ流動があり得ますが、方向は既に見えていた事態です。

 一方、昨年あたりから、ITの分野は「脱」スマートといっていい動きに彩られています。スマートの次の世界に向けて動いています。ポイントは3つ。1) ウェアラブル、2) IoTーユビキタス、3) インテリジェントー人工知能。
 言い換えると、1) いつも、 2) なんでも、 3) かしこい。

 いずれも技術的には15年前にできていましたが、高度化・低廉化して普及期に入り、急速に実用化が進もうとしているものです。

 これが放送にも押し寄せます。無論まだ実像は定まらない空想の領域です。でも、デジタル放送や通信・放送融合がそうであったように、これも5〜10年たてば大波になっているかも。どういう影響があるのか、それを考える段階です。

 それぞれどういう意味を持つでしょう。1) ウェアラブルはインタフェースの拡張、2)IoTは受信機の多様化、3) AIは放送の自律化、
ととらえられます。
 
 そして、いずれも、ダウンロードとアップロード、つまり、放送の受信と、視聴者から局への送信との両面に関わるものです。

1) ウェアラブル

 CEATEC等の展示会では、めがね型ディスプレイが満載です。グーグル・グラスは芳しくないと聞きますが、多くのメーカから各種提案が見られます。

 例えばエプソンの “MOVERIO”は、宅内のWi-Fi環境と接続して、録画してある番組やBlu-rayソフトを寝ながら大画面で視聴するスタイルを提示。外出先からテレビをリアルタイム視聴することも提案しています。

 あるいはウェアラブルの「常時性」を活かして、「いつでも」好きな時にではなく、「いつも」ずっと見ているサービスが提示されるかもしれません。

 いえ、ウェアラブルの主力はメガネより時計かも。メガネはダウンロード=受信用ですが、時計は視聴覚データの受信だけではなく、時計から発信する動作情報、触覚情報、脈拍、発汗など視聴覚以外の身体データが注目されます。つまりアップロード=送信としてのウェアラブルです。

北海道テレビが以前CEATECで展示したハイブリッドキャストのトライアル。手首の時計で脈拍を計測して画面に表示します。番組の女子アナの脈拍も表示されて、二人の脈拍がシンクロされます。番組を見ているドキドキ感を共有するというのです。実に日本的。海外ではみられない、ゆる~いウェアラブル・テレビ。


2) IoT-ユビキタス

 全ての家電がつながってコミュニケーションする。冷蔵庫、エアコン、掃除機、全てがつながることで、テレビの位置づけも変わるかもしれません。その前に、クルマがスマホになります。クルマ各社がITに本腰を入れています。まずカーナビへの情報提供から、そして操縦のコントロールに広がるでしょう。

 TFMグループが進めるV-lowマルチメディア放送は、放送の電波で、テレビ以外のメディアに通信的なサービスを提供します。車載端末向けの専用情報サービスも企画しています。いずれ自動走行が実現します。クルマの走行を管理するためのベーシックな情報やデータは、放送として、クルマというモノに発信することになるのでは。

ロボットが放送の電波を受けて、踊ったり芝居をしたりする番組だってできます。15年前、MITでは、電波でレゴのロボットを動かす実験をしていました。技術的には簡単です。3Dプリンターで、データでモノをアウトプットできるということは、放送番組としてモノを伝送できる、ということにもなります。

 一方、アップロードも考えてみましょう。御嶽山の噴火も、阿蘇山の噴火も、登山客が撮った映像やtwitterにのっていた写真が放送で活躍しました。ぼくがケータイとビデオカメラで「1億人の歩くテレビ局」ができるというシャープのCMを企画したのは2000年のこと。それはとうに実現しました。

いや、もはや人が撮るものだけではありません。街中に埋め込まれたカメラがコンテンツを作ります。事件が起きた時、防犯カメラの映像が役に立ちます。先ごろの警察官による殺人事件は、インタフォンに映っていた映像が決め手になりました。いつもデジタルで監視されていることは、かつては不安材料であったのですが、今は安心・安全のもとにもなっています。

 あちこちに埋め込まれたカメラやセンサーがアップする情報、ビッグデータが映像のコンテンツ、映像サービスのデータ、素材として流入してきます。


ドローンは小型・軽量化、低廉化は進み、誰もが気軽に使うようになります。東京おもちゃショーの大賞を受賞した超小型カメラ付きドローン「ナノファルコンデジカム」。欲しいです。

 昨年のInteropでは、TBSが4Kドローンを展示していました。空中からドローンで撮影しアップロードする時代です。

 しかし、ドローンは事件もいろいろ起こし、肩身が狭い。東京MXテレビがイギリス大使館にドローンを墜落させるという件もありました。

 今年のInterop、TBSはドローンをやめて、スマホ中継セットを展示していました。「ドローンは時節柄、手控えた」とのこと。いやいやいや。もったいない。どんどん使いましょう。


3) インテリジェントー人工知能

 賢くなります。ソフトバンクPepperの対話プログラムは、KMDの卒業生が吉本興業で作っております。勝手にロボットがコンテンツを作り出す仕組み。技術的には15年ほど前に期待が高まったエージェントやアグリゲーターがいよいよ活躍するでしょう。

 バーチャル・エージェントがAIで賢くなり、全て自分の行動を代行してくれるようになります。ぼくより賢いぼくの代理人がネットで活躍します。ぼくが見るべき、知るべき情報をエージェントが全部選抜してくれます。
 

金融市場ではヘッジファンド等が金融工学を駆使したAIロボットが導入され、取引全体の7割をボットが行っているといいます。デロイト社は、英国の仕事の35%が今後20年でロボットに置き換えられる可能性を指摘し、オックスフォード大は今後20年位内に米国の職業の半分が失われる可能性を指摘しています。

 政府・知財計画2015は、「人工知能技術の発展により、人間に替わって機械が著作物を生み出す場合も生じつつあるなど、帰属が曖昧な著作物がインターネット上を漂う時代、また、3Dプリンティングの発展により、情報とモノの区別が曖昧になる時代も近づいている。・・今後検討を進めていくことが必要である。」と記述しています。今回の計画で最も重要な部分だと考えます。


 1) ウェアラブルはインタフェースの拡張、2)IoTは受信機の多様化、3) AIは放送の自律化。ウェアラブルは、メガネに情報を送り、脈をテレビ局に送ります。IoTは、クルマが受信し、ドローンが発信します。AIは、番組を選び、機械がコンテンツを作ります。

 そんな世界。どう受け止めましょう。受動ではなく、能動で攻めないと、過去20年の繰り返しになります。
 
 ぼくらはCiPという特区で、次の時代を拓くプロジェクトを組み立てます。電波、著作権、ロボット、サイネージなど、特区を活かした開発プロジェクトを進めます。IoT/AI時代の放送のテストベッドも用意したい。
 放送業界のみなさま、ぜひご利用ください。

2016年2月18日木曜日

東京はどこがダメ? (6)

■東京はどこがダメ? (6)

 東京のダメポイント、6点。ラスト。


6 売り

 「「何が売り」なのか、が弱いと思います。歴史や文化に興味のある人は京都に行きます。じゃあ東京は何なのか?観光客が大好きなナイトビジネスも規制が強いですし海外の夜遊び場所に比べても六本木は分かりにくく、中途半端でダサい。カジノも無い。

 「アニメ、漫画のコンテンツ力もアジアに負けつつある気がします。「世界に誇る日本のアニメ」のブームが去りそうな今となっては秋葉原も賞味期限が近いかと。」
 
 「個人的にはもっとサイバーに、もっとエキゾチックでクレイジーな東京を感じれるスポットが欲しいですね。今の東京には「AKIRA」で世界中が熱狂した近未来都市「ネオ東京」はどこにも感じられません。」

 ヤバいですね。
 総合力で首位の東京、というたてつけで議論を始めたんですが、総合力がユルい、という評価なのです。

 マンガ・アニメ・ゲーム。ファッション。伝統文化。食事。産業集積。技術。安全。それら東京の持つ強みを、もっと際立たせることでしょうか。

 それとも、カジノやナイトスポットなど、他の都市に劣るエンタテイメントを充実させることでしょうか。

 2020年に向け、東京は何をすべきでしょう。


 さて、総じて明らかになったのは、東京は「民」が優れているのに「公」がダメ、ということです。 

 東京が評価されているのは、ポップカルチャーにしろ、食にしろ、技術や産業にしろ、企業やクリエイターやユーザなどの「民」が支えてきたものです。

 他方、今回、学生たちがダメ出ししたのは、1)交通、2)通信、3)金融、4)公共空間、5)景観など、インフラや制度に関わるものが多く、「公共」部門が何とかしなければいけないもの。

 どれも東京都や国交省や総務省や財務省といった役所が関わるべき案件ですよね。
 言い換えれば、「官」の失敗を「民」が補って、世界水準を保っているということです。

 ではどうする。弱みを建て直すため、官にがんばってもらう。これは必要なこと。お願いします。
 でも、それに頼るのはやめましょう。見込みが薄いから。

 民がもっと突き抜けて、その強みと魅力をもっと高める。そのほうが見通しがききますよ。願わくは、官には民が突き抜ける邪魔をしないよう、規制緩和したり、目をつむってもらったりすること。それを期待します。

 港区竹芝の「CiP」は、民の力を集めて国家戦略特区を作る構想です。そのために産学が連携して、産業と文化と技術を集結します。東京の面白さを世界に示したい。官にはそれを可能とするように、後押ししていただきたいと存じます。

2016年2月15日月曜日

東京はどこがダメ? (5)

■東京はどこがダメ? (5)

 東京のダメポイント、6点。その5。


5 景観

◯統一感がない

 「古い建物を活かしていない。故に建物に統一感がない。ポルトガル・スペインともに古い建物をリノベーションして活用している店舗が多かったです。そのため、街に統一感があり美しい印象を受けました。Crash to Createな東京は、環境にも良くないですしイケてないですね。」

 逆に、統一感のなさが東京らしさであり、伝統とポップ、高貴と下品、タテとヨコ、それらバラバラ感を突き詰めたほうがよいのかもしれません。

 「景観に歴史が欠如しているのは、ヨーロッパの都市と比べると確かにそうですが、戦争や地震があった経緯もあるししょうがないかなと。京都があれば十分かなと思います。」との意見アリ。


◯電線が多い

 「ヨーロッパは、電線の埋め込みが進んでいるのでスッキリしていて綺麗です。」

 これも30年にわたり政府は電線類地中化を推進しているんだけど、難問です。


◯ゴミ箱が少ない

 「日本は道にゴミ箱がないので、食べ歩きができません。せっかく日本に来たのに食べながら観光したいですよね!!」

 これ、95年のサリン事件を引きずってるんですよね。悩ましい。


◯街が汚い

 「これも路上がメイン、ポイ捨てし放題の喫煙事情のせいかも知れませんが、ロンドンでは、清掃ロボットが路上のゴミを一気に清掃していて比較的綺麗でした。それに比べると東京は汚い気がします。」

 ←これに対しては、「東京汚いですかね? むしろ、海外はゴミの分別すらあまいし、街の中にゴミ箱が結構あって、臭かった印象が強いうえ、テロとか考えたらない方がいいのではと思います。」との反論アリ。


◯山がない

 「山が見れないのは私も不満です。」

 これは京都人のぼくが東京に欠けると感じるもの。
 東京は海を持つ首都、という優れたポジションを活かせていないので、それは何とかしましょう。
 一方、京都人は、街のどこにいても、北山や東山などの山を感じていて、それが自分のいるポジションを認識させ、落ち着かせてくれます。東京も(パリもボストンも)、それがない。山がある他の都市から来た子も同じく感じるようです。

2016年2月11日木曜日

東京はどこがダメ? (4)

■東京はどこがダメ? (4)

 東京のダメポイント、6点。その4。


4 公共空間

◯空間利用の規制が強い

 「「公園/コモン」の使い勝手の悪さが挙げられます。街区公園は土地区画整理の言い訳、オマケ程度の扱いでポートランドやニューヨークの街区公園と比べて位置付けからして酷い扱いで、実際にいい空間ではない、という感じです。管理コストを抑える工夫が「禁止事項を増やす」という方向にしか向かないためこれも酷いです。」

 「公園に近い空間として河川敷や河原の利用についても同様にやっちゃダメなことが多すぎて市民の役に立ってない(一級河川で国交省はOKでも基礎自治体がNGを出すケースが多い)。」

「路上パフォーマーへの規制が多い。駅前でのバンド演奏が禁止されているなど、東京は路上パフォーマーへの規制が強いと感じました。文化の発展にも繋がるので、規制を緩和した方が良いかと思います。」

 ドローンが法規制されたばかりですが、安全を求めて規制は強まるけれど、緩くして楽しむ、という方向には動きません。
 竹芝CiPは国家戦略特区ですので、ぜひ公共空間の自由度を高めたい。


◯その他

・水辺が使われていない
 「川、水辺は東京には至る所にあるわけで、その辺をないがしろにしてきたのは見直さないといけないかなと。」

 ですね。東京は海を持つ首都。これを活かしていません。竹芝CiPはそれを活性化させたい。

・うるさい
「電車の中やエレベーター、商店街などで、いらないアナウンスが多すぎる。自販機もしゃべる。」

 日本の街は音が多い。駅がそれぞれのテーマ曲を持っているなど、楽しい面もあります。それが耳障り、という面はありますね。

・客引きが多い
 「居酒屋、キャバクラ、ホストクラブの客引きが多くて、観光客一人で通るとちょっと怖いかもしれません。」

 ランチタイムにレストランの人たちが総動員で客引きするようになったのはここ数年のこと。日本人でもウザく感じます。

・エアコンが弱い
 「コンビニとパチンコ以外の店舗やオフィスのエアコンが弱すぎる。アメリカや東南アジアが懐かしくなる。」

 あ、そう?

・工事が多い
 「いつもどっか工事中だ。」

 うん、そう。



(つづく)

2016年2月8日月曜日

東京はどこがダメ? (3)

■東京はどこがダメ? (3)

 東京のダメポイント、6点。その3。


3 金融

◯クレジットカード普及率が低い

 「他の先進国に比べてクレジットカードの普及率が低い(正確には、所有枚数は多いのに使用率が低いようです)。スーパーやドラッグストアをはじめ、大手チェーンではクレジットカードの使用に問題がないですが、レストランでは夜は使えてもランチでは使えなかったり、その他業種でも導入されていない店舗もまだまだ多いように思います。また、使えたとしてもJCBとVISAのみだったりと、ブランド制約があったりします。タクシーも、使える場合と使えない場合があり、分かりづらいです。」

 「カード文化が全く根付いていない、これダメだと思います。このせいで全部一手間かかる気がします。LINE MUSIC、AWAがミスってるのもこれのせいだと思います。」

 「今は外貨を稼ぐ時期だというのに中国のunion pay(銀联カード)がホテルのレストランに導入されていないのは、とても勿体無いと思います。」

 欧米では、駐車場、地下鉄、スーパーなど小口の支払いも、カードを自販機やスロットに差し込んでさっさと済ませ、現金を出すことが実に少ない。現金はタクシーぐらいでしょうか。

 日本がなかなかそうならないのはなぜでしょう。店舗やシステムの問題というより、現金好きのシニア世代が切り替えようとしないから、ということでしょうか。

 20年前、当時三ツ星だったパリのトゥール・ダルジャンで接待をしていたら、隣の日本人旅行客ご一行が、支払い時、「現金で」と、50万円を超えるであろうフランの札束を懐から出し、店員も他の西洋人の客たちも驚いてみんな見に来て、逆に日本人ご一行がなんでやねんと驚いていたことを思い出しました。


◯電子マネーが煩雑

 「いろいろな種類の電子マネーが出ていて、海外から来たら分かりにくいのではないでしょうか?Suica/PASMOが交通機関や自動販売機でも使えて最も普及しているように思いますが、セブンイレブンに入ればnanacoを推していますし、消費者視点ではなくサプライヤー都合という感じがします。」

 でもおサイフケータイであれこれ使えるのは東京のいい点ですよね。外国人観光客には使い勝手が悪いと思いますが。ぼくは日本の他都市でもおサイフケータイでタクシーに乗れる日を待ちます。

 (つづく)

2016年2月4日木曜日

東京はどこがダメ? (2)

■東京はどこがダメ? (2)

 東京のダメポイント、6点。その2。


2 通信

◯無料WiFiが少ない

「以前と比べると大分増えてきましたが、まだまだ無料WiFiが少ないです。」

「台北のバス停、駅などには登録のいらないWiFiがいつも使えます。カフェやデパート入ると、無料WiFiもつながります。観光客にとってすごく便利だと思います。」
 
 留学生を中心に、この声がとても多いです。
 しかし日本・東京はLTEはじめ通信キャリアによる高度な携帯無線が稠密に整備されていて、子どもを含むほぼ全ての国民がそれを利用しています。その点では世界のフロントランナーなので、痛みを感じていないんです。

 これは観光やビジネスで訪れる外国人向けにどう整備するかという課題です。政府も2020年に向けて、wifiスポットの整備を急ピッチで進める計画を掲げています。

 でも、5年後のリッチなネット利用を考えると、追いつくかどうか。その頃には次世代ケータイ、5Gの実用化も見込まれます。案外、安い定額SIMカード+MVNOで解決しているかもしれません。


◯言葉が通じない

「日本語のできない友達が東京に行った共通の感想です。空港、レストラン、ディズニーなどの観光地で、英語で質問聞いても日本語で答えてくるらしいです。」
 
 東京が国際化する上で最大のコミュニケーション課題。と言われ続けながら、改善しません。かつて英語を話そうとしなかったパリでは、もうかなり通じます。イタリアやドイツの片田舎でも通じます。中国の留学生はみな英語を話します。東京はどうする。

 英語教育を拡充させても時間がかかる。ここはしばし、ITで対応しましょう。政府は30年の歳月をかけて、自動翻訳の技術を開発してきました。スマホ+クラウドで実用サービスレベルに来ています。これを使いやすくする。

 多言語のデジタルサイネージを整備する計画も進んでいます。ロボットでも対応できるでしょう。サイネージやロボットが多言語でおもてなしする。東京らしいと思いません?

(つづく)

2016年2月1日月曜日

東京はどこがダメ? (1)

■東京はどこがダメ? (1)

 東京って、スゴいんです。

 Adobeの国際調査では、クリエイティブな都市として、東京が他の先進都市を抑えて一位。
「Creative Japan」
 http://ichiyanakamura.blogspot.jp/2012/08/creative-japan.html

 リチャード・フロリダ著「クリエイティブ都市論」によれば、経済生産のメガ地域の首位は広域東京圏。イノベーションを特許数に基いて測ると、最も突出するのが東京。
「クリエイティブ都市論」
 http://ichiyanakamura.blogspot.jp/2015/01/blog-post_12.html
 ほかにも、メシや安全やポップさで、ココがイイよね!という点も書き連ねました。1年前に。
「東京は、負けないぞ」
 http://ichiyanakamura.blogspot.jp/2014/11/blog-post.html

 ぼくが2年以上住んだのは、東京のほか、京都、パリ、ボストンです。どの街も愛していますが、東京にはかないません。世界の主要都市はおよそ訪れましたが、総合力で突出していると思います。
 他に住んでみてもいいと思えるのは、コスタ・デル・ソルやコート・ダジュールやリヴィエラの地中海沿い、あるいはボルネオ、バリ、沖縄といったアジアの島ぐらいで、比較対象にはなりません。

 では逆に、東京のダメなところってどこでしょう。世界の都市から見て。日本の地方から見て。ウチの学生たちに聞いてみました。整理すると6点。1)交通、2)通信、3)金融、4)公共空間、5)景観、6)売り。6回に分けてレポートします。


1 交通

◯地下鉄が複雑

「東京の地下鉄は複雑で乗れないと言われたことがありました。たしかにロンドンは、乗りたいLineまで一方通行で、人の流れと矢印についていくだけでOKですけど日本は、親切心からか「どっちからでも行けるよ」と言わんばかりに右の矢印にも左の矢印にも同じ線の案内があって、ある意味超不親切!!w」

「NYや上海はline 1,2,3 N,Q,R 赤色黄色 などわかりやすいが、日本は山手線・東横線など、初めて海外に来た人にはとても覚えにくいです。あと、JRや東京メトロなど、統一されていないのも面倒くさいです。」

「電車の乗り換え路線が複雑で、鉄道会社が多すぎる。一つのマップですべての路線が把握できない。(JR駅では地下鉄や私鉄との連携が見えない)しかも、違う会社の電車に乗り換える時に別料金。(衝撃)」

 世界一乗降者数が多いのは新宿駅。2位渋谷駅。3位池袋駅。上位100位のうち日本の駅が83個を占める、という鉄道国家・地下鉄都市に生きるには、高度な電車リテラシーが必要ってことかもしれません。

 これに対しては、ロンドンなど他都市の地下鉄はもっとダメとか、海外の地下鉄は夜が危ないとか、自動改札ぱねぇとか、東京の肩を持つ発言も多数。ちなみにぼくはパリのメトロのように、駅を音楽のある文化拠点にしてほしい。

 なお、「朝の満員電車の通勤ラッシュのストレスは世界の中でも最たるもんじゃないか」という声にはみな同意。

「山手線の内回り、外回りの表記が嫌いです。名古屋では環状線は右回り(clockwise)左回り(anticlockwise)でした。」にぼく同意。


◯その他

・ 通りに名前がない
 「日本で不便だなと思うことは、通りに名前がついていないこと!欧米ではどんなに小さい街の細い通りにも名前がついていますよね~。なのである程度、GoogleマップがなくてもDirection分かりますけど日本語も読めず通りの名前もなく、外国人が日本で旅行するときとかどうしてるんだ?と思います。」

・タクシー代が高い
 「北ヨーロッパレベルの世界で一番高いタクシー代。しかも、遅い。(急ぐ時は電車?)優しくて安心感あるけど、初体験の外国人にあの優しさと自動ドアは違和感が。」

・コミュニティサイクルが少ない
←これに対しては、クルマ好きの学生から、「世田谷区とか千代田区とか江東区とか港区とか結構あって本当に邪魔です。」との異論アリ。

 ところで、関西出身の学生が「東京のひとは惜しげもなく電車のドアに挟まりにいくし、はさまっても平気な顔をしているなと思いました。」と申しております。これは事実でしょうか。だとすれば、それはなぜなのでしょうか。

(つづく)