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2010年5月2日日曜日

電子書籍ビジネスの未来-2

■Net 電子書籍ビジネスの未来-2

 昨日の続き。2010年4月13日、慶應義塾大学三田キャンパスで開かれたシンポジウムでの質疑応答時にぼくがコメントしたことです。

・ 海賊版対策について
 外交アプローチとビジネスアプローチの2つある。
 外交面では、行政というより政治の問題。政治家が相手国に対応を迫る、その迫力が問われる。
 ビジネス面では、例えばアニメをクランチロールが正規配信したところ、海賊版が減ったと聞く。こうした正規ビジネスでのアプローチに対し税制優遇措置でインセンティブを与える手はあろう。

・ 政策対応について
 こうした複雑な問題に対し法律や規制で立ち向かうのは効率的でも効果的でもない。ビジネスやサービスを作っていくことを刺激するのがよい。
 プラットフォームは、それが日本人でも日本企業でも構わないが、できれば「日本に」作って欲しい。日本の魅力を高め、世界から呼び寄せることが必要。そのための法人・立地税制などが考えられる。
 しかし、新聞ひとつ取ってみても、新聞業界としてプラットフォームを構築し、デジタルを体内に消化していくことが必要であるけれども、各社の対応はバラバラ。海外のプラットフォームに攻め込まれることは自明。これは政策や戦略の問題ではなく、意志の問題。
 また、ビジネスを作るために政府ができることは、電波開放やデジタル教科書など「インフラ」を整備すること。
 さらに、それらより重要と考えるのは、コンテンツを作ること。書籍をデジタル化するのは、流通が変わるだけで、魅力に乏しい。さほどの意味はない。デジタルでしかできない、文字・映像・音声によるコンテンツを開発することが重要課題。
 そのための政策と言われると悩ましいが、強烈な特区を用意して開発環境を整えることをアイディアとして提案する。

・ 総括
 電子書籍はIT+知財。私はこのデジタル領域のプロジェクトを作ったり回したりトライしたりしているが、壁にもぶつかり、それでもそれを突破する、ということを繰り返している。
 そうしたことをしている多くの人、企業、組織のためにも、デジタル政策を強化する必要がある。デジタル政策は何よりも大事だ。
 では、オマエは、福祉や、環境や、外交や、防衛よりも大事だと言うつもりか? そうだ。それらよりも大事だ。と私は言う。
 ところが、日本はこの分野の政策的な優先度が低い。これが最も気がかりだ。
 民主党の昨年のマニフェストには、ITの記述と言えばネット選挙解禁しか記されていなかった。これでいいのか。
 政策プライオリティーをうんと高めてもらいたい。
 「デジタル政策は大事ダーっ!」
 と大声で叫んでも届かないので、twitterでブツブツ言い続ける、という自分にできることを私はやります。

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