■Pop ポップパワー入門 -2
アメリカのジャーナリスト、ダクラス・マクグレイが「日本のグロス・ナショナル・クール」と題する論文を発表したのは2002年のことでした。グロス・ナショナル・クールとは、GNP(グロス・ナショナル・プロダクト、国民総生産)になぞらえた概念で、「流行文化力」とも称すべきクールな(かっこいい)価値を国力の指標にみたてたものです。
その論文は冒頭、こう記しています。「日本はスーパーパワーを再生している。政治経済の逆境というよく知られた状況に反し、日本の国際的な文化影響力は静かに成長してきている。ポップミュージックから家電まで、建築からファッションまで、そしてアニメから料理まで、日本は80年代の経済パワーがなしとげた以上の文化的スーパーパワーを示している・・」
国際政治学者であるジョセフ・ナイ ハーバード大学教授は、軍事・経済という強制力としての「ハードパワー」と並ぶ文化的魅力としての「ソフトパワー」を外交の軸に据えるよう唱えています。そして彼は日本のソフトパワーの主要な源泉をポップカルチャーに見ています。
かつてはハラキリ、カミカゼに代表される「闘う国家」が日本のイメージでした。これはトヨタ、ホンダ、ソニーといったグローバルに「闘う企業」に転換しました。そしていまやこのイメージは、NARUTO、ピカチュウ、スーパーマリオブラザーズに取って代わられました。マンガやアニメやビデオゲームといったポップカルチャーが日本の顔になっています。





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