■Pop アニメの殿堂を考える -1
シンポ「国立メディア芸術総合センターを考える」@静岡文化芸術大学に参加しました。
国営マンガ喫茶、アニメの殿堂などと揶揄され、自民党政権の組んだ補正予算は潰されましたが、改めてその意味を考えてみようとするもの。
コーディネイターは三菱UFJリサーチ&コンサルティング太下義之さん、パネリストは東京大学 小林真理さん、NTT ICC畠中実さん、京都精華大学/京都国際マンガミュージアム吉村和真さん、そしてぼく。
以下、ぼくが話したことがらです。
ぼくは日本のコンテンツやポップカルチャーを世界にどう浸透させるかに関心があります。
7月にパリで開かれたジャパン・エキスポには4日間で16万人が来訪、日本の女子高生やガングロを真似たコスプレもたくさんいました。名古屋で毎年開催される世界コスプレサミットにも世界中からジャパンクール・ファンが集います。いつの間にか日本はポップの本場になっていたわけです。
しかし日本コンテンツの総収入に占める海外売上比は2.5%。アメリカの17%には遠く及びません。テレビコンテンツの2次流通は13%に過ぎず、コンテンツ流通市場も未整備です。海外から注目を集めている今が絶好のチャンス。自民党政権下の政府はコンテンツ産業を5兆円増やすと宣言しましたが、国内市場が縮小しているなかで海外市場を開拓しない限り夢物語です。
さて、コンテンツ政策についてぼくが取り組んでいることは大きく分けて2つあります。
1つは政策・プロジェクトの企画・実行。コンテンツの生産・流通環境を整備するため、1)情報通信法:法整備、2)コンテンツ取引市場:市場整備、3)ユビキタス特区:規制緩和、4)デジタルサイネージ:メディア開発、といったことがらを政府や国会に提言したり、手足を動かしてプロジェクト化したりしています。
もう1つは教育。コンテンツ生産力を高めるべく創造力・表現力を底上げしたい。すべての子どもがアニメ作りや作曲ができるようにしたい。そこで、アニメ作りワークショップや音楽ワークショップを開発したり実施したりしています。
これらはポリシー活動として進めているのですが、産・官・学のうち、学の役割が日本では小さかったきらいがあります。学もがんばろう、ということで、昨年、コンテンツ学会を立ち上げた次第です。







はじめまして。沖縄のフィルムコミッション、沖縄フィルムオフィスに勤める又吉演と申します。海外市場開拓については、まさにおっしゃる通りだと常々考えており、私どもでは近年沖縄の地方コンテンツを海外市場へ展開する支援を始めたところです。海外マーケットに積極的に出展しており、やっと数件の実績が産まれてきました。フィルムコミッションで同様の取り組みを行っているのは私の知る限り、沖縄と札幌フィルムコミッションのみなのが残念ですが…。
返信削除海外市場へ向かったのは、地方コンテンツを地上波キー局が扱わなかったり興行でも宣伝費や保証金を求められるのに対し、海外では普通に買ってくれるという点があります。コンテンツと言うと、首都圏を考えがちですし、実際各種政策の中心は東京になっています。(海外コンテンツマーケット進出支援と言いつつも、国の絡むユニジャパンやJETROのブースには地方の会社は1社もありません。沖縄や札幌はそのブースの隣で独自で頑張ってます)
コンテンツ政策においては、コンテンツ拠点の分散化にも着目して頂きたいです。国内市場では東京が優位ですが、海外市場であれば北海道や沖縄のように地方が雪の降らない国や海のない国に受け入れられる可能性があると考えます。
また、アニメや漫画は私も大好きなのですが、対海外の実績が実写より高く評価されるのには違和感があります。アニメは映像コンテンツの1ジャンルです。ジブリも頑張っていますが、黒澤明が世界の映像関係者に与えた影響も何ら遜色ないはず。また、コスト面や制作期間から考えても、実写のコストパフォーマンスは無視出来ないのではないでしょうか。先日も135万円の制作費で撮られた映画がアメリカで1億ドルの興収を得たというニュースがありました。135万円でアニメはかなり厳しい筈です。
アニメのみが捉えられるのは、音楽産業振興を考えて「売れるダンスミュージックに注力しよう」という理屈と同じような違和感を感じます。