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2009年11月24日火曜日

ネット配信と権利処理

■YouGo3.0    ネット配信と権利処理


「著作権保護期間70年への延長実現に最大限努力します。」
この発言にはのけぞりました。11月18日に開かれたJASRAC創立70周年記念祝賀会での鳩山首相の発言です。
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20091118_329858.html
ことの善し悪しはともかく、なんとまぁ軽い意志決定だなぁと。数年がかりでぼくらも民間サイドで議論を重ね、文化審議会や知財本部などの場でも激論を交わしてきました。でも結論は出ず、先送りの形になっていたのですが、パーティー会場でやすやすと首相が政策転換を宣言してしまう。政権交代とはこういうことなのか。政治主導というのは民間無視も含むのか。と思ったわけです。
首相をパーティーに連れてきたのは松野頼久さんだそうですが、その過程で、だれがどういうインプットをしてそういうことになったのか。意志決定メカニズムを探ろうと思います。
会場には与党・民主党幹部が居並ぶとともに、森喜朗元首相など自民党の大物もいて、音楽業界、放送業界などの幹部、霞ヶ関の幹部も勢揃い。JASRACの政治力に海外の来賓も目を丸くしていました。

さて、そのJASRAC主催で、その翌日、「ネット配信のビジネスモデルと権利処理システムの構築に向けて」と題するシンポジウムが東京国際フォーラムで開かれました。
ぼくが司会のパネルディスカッション。登壇者はNTT伊能美和子さん、NHK関本好則さん、慶應(の肩書きで)夏野剛さん、JASRAC菅原瑞夫さん。会場は600名の席が埋まり、ニコニコ生中継も4000アクセスを超えていました。この問題はいつも関心が高いですね。
その模様はここ↓に報じられていますので詳しくは述べませんが、ぼくが整理した事項を簡単にメモしておきます。
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20091119/340800/

メディア融合は過去20年にわたり議論してきました。2006年に世界が大きく動いたのに対し、3年遅れで日本も始動。NHKオンデマンドや民放各局のネット配信が本格化。JASRACもニコ動やYouTubeと提携し、風景が変わりました。著作権情報集中処理機構(CDC)も立ち上げに向かうなど民間も動いています。
しかしビジネスモデルを作るのは難儀。パッケージからネット流通へ、アナログからデジタルへという基調はあるものの、コンテンツ市場14兆円は昨年3%の縮小。デジタルサイネージやマルチメディア放送など新しいメディア開発の動きがある一方、テレビ、PC、ケータイの3スクリーン同時利用派が増えるなど、ユーザの視聴行動はより早く変化しています。
そうした変化の中、著作権処理も難渋。ユーザはコンテンツが流通していないと文句を言い、権利者はコンテンツが不正に流通しすぎていると文句を言う。政府の会議でも、フェアユース、ネット権、録音録画補償金などの議論は重ねられるが一向に結論にたどりつきません。民主党政権も何をどうしたいのか、まだ道筋が見えません。

そこで、シンポでは、以下のテーマでクロストークしました。
1.成功してるのは何? 
 IPTV, BeeTV, BBC, hulu, i-mode, ニコ動?
2. ビジネスモデルはどうなる?
 広告か有料か?販促費は?サーバコンテンツへ?
3. 本命メディアは?
 PC? TV? モバイル? クロスメディア?
4. ユーザの変化は?
 タイムシフト?プレースシフト?3スクリーン?
5. 成長メディアは?
 CGM? SNS? デジタルサイネージ?
6. 流通より生産?
 新コンテンツの担い手は? 資金の出し手は?
7. 権利処理の課題は?
 CDCはどうなる? NHKオンデマンドの問題は?
8. 政策の展開は?
 ネット権、フェアユース、補償金、ダビ10、民主党?
9. それぞれの決意は?
 NTT, NHK, 慶應, JASRAC?

結論。テーマはまだまだ拡大します。議論は終わりません。なのでまた今度。ですね。

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