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2023年10月7日土曜日

学長くんガチョーン. ダイノジ 大谷ノブ彦さん

■学長くんガチョーン. ダイノジ 大谷ノブ彦さん




M-1グランプリ決勝に進出した漫才師。立命館大学アジア太平洋校APUで拝見した映像の授業がすばらしくて、iUでも授業をお願いしました。映画、音楽、小説・・博学文化人です。フェスなど各地でイベントをプロデュースしておられるので、iUも教えを請う。京都国際映画祭「学長くん推し寄席」ではぼくとMCをご一緒してくださいました。これからもよろしく!


◆若い頃

コミュ障。他人と喋らなかった。

小説をよく読んでいた。マンガもとても好き。映画もすごく見ていた。

純文学も好き。夏目漱石、太宰治など。太宰治は半分芸人だと思って読んでいた。誇大妄想のすごすぎる人。コント。特に短編集とか。太宰治は今生まれていたらM-1グランプリに出ている。夏目漱石は落語家。そういう妄想をいつもしていた。


◆なぜ漫才師へ

ビートたけしさんが死に場所として、芸人ということを言っていた。ロマンがあると思った。売れてなくてもアイツ漫才師だった、と後で言われる。クズだったので、なにがやりたいかって言われたときに、やりたいことがやりたい、と。芸人だったら、映画監督にもなれる、小説も書ける、汎用性が高い。

漫才はM-1グランプリが始まってから始めた。はじめは芝居みたいなコント。2回めのM-1で決勝へ。カウンターパンチが当たった。その後、M-1に出られなくて終わり、自分たちに型がないとおもい、ベタな漫才を始めた。


◆学校の存在・学生時代

友達もさほどいなかったが、ちゃんと行っていた。大学は明治大学。成績が良かった。勉強に対するコンプレックスはない。楽しんでやっていた。学習はそんなに嫌いではなかった。

自分が10代だったらiUか教えているAPU。APUは半分留学生。学食に行って色んな国の言語が聞こえてきて面白いとおもった。新しい時代は混ぜる。混ぜることが一番好き。


明大の友達と世界各国のレストランでバイトした。

映画が好きな大学生同士で2日間寝ないで映画を見続ける会もやった。誰かが寝ても再生をやめない。クリント・イーストウッドやウォン・カーウァイなど。ちゃんとしたかっこいい映画。ずっと見続けると最後の5時間くらいずっと面白い。面白い許容範囲が広がっているから。


若いときは、審査員になることをやってほしくない。審査員をやっている人は行動力がない。これがありか、なしかというジャッジだけやっていて自分が一歩踏み出さない。面白い許容範囲をまず増やしたほうがいい。楽しみたい。


◆大谷さんのつくるフェス

静岡でマグロック。6000人くらい。自分にとって大切なフェス。テレビ局とやっている。

来年(2023年)大分のスポーツ公園でやる。2万人規模。お笑いとアイドルステージ。大分では指原(莉乃)さんが有名なので出したくて。おもろいものを全部詰めたおもちゃ箱みたいなのをやりたい。


フェスには何種類かある。ロックフェスはバンドの繋がり。色んなジャンルが混ざる方もある。こっちのほうが好き。フジロックよりサマソニの方が好き。それを田舎でやりたい。地域創生。


◆iUでなにかする

ステージコンテンツは出る人増やしたい。学生が出るのがいい。

マルシェもやりたい。マルシェは人が集まる。フリーマーケットをやったり、キッチンカーを呼んだり。

ずっとやりたいことがある。汎用的な社会を作る、という価値観シェアする。

失敗したらインターネット上で叩く社会は本来の日本人に合ってない。共同体の中でみんなが助け合う。NHKのディレクターが辞めたあとに、働いている人がみんな認知症の注文通り来ないレストランというのを作った。注文通り来ないことを楽しむ。いま企業や自治体が予算で出したがるのは、障害者の就労だったりする。

障害者が働いているキッチンカーはどうか?料理が出てくるのが遅いのを楽しむ。空間全体が寛容的で優しい社会。欠点を受け入れるマルシェをやってみたい。


客はお金を払ったから偉い、と日本はやってきたからサービスは特化しているし、お笑いは成長した。お笑いが世界一と言われるのは、ちょっとお前おもしろいことやってみろよ、と言われたから。審査する人がとてもいた。審査の時代は古い。みんなプレイヤーなのに。審査をする人はいらない。


子どもだけのフリーマーケットもやってみたい。上限500円にして。ちゃんとお金のやりとり。それをみんながサポートする。


iU生が地域の人と混ざるマルシェ。


運動会は弱者を作らない。運動会のコンテンツ作って自治体に売りに行こう。

ラジオ体操から始まってほしい。あんなに変なものない。有能。世界最大の発明の一つ。

ニューヨークは朝食の単価が一番高い。コロナで夕食の週間がなくなり、朝にビジネスの情報を共有し合う。東京でも6時に開くジムが増えている。これから高齢化社会になり、朝が強くなる。地方創生においても、朝のコンテンツが強ければ夜泊まるのでお金が落ちる。

朝のコンテンツが大事になるときに、朝体を動かすのはいい。ラジオ体操が太極拳に勝てるのでは。ラジオ体操を外に売る。そういうものをフォーマットで作ることが出来たら、自治体や大きな会社に売る。


盆踊りもアップデートされている。J-popで盆踊りが増えている。みんなが普段聴いている曲でつくるのもあり。


◆キミたちへのメッセージ

たくさん失敗してほしい。修正・工夫が大事。


映画は総合芸術なのでたくさん見た方がいい。ビジネスをやる上で役立つ。


小説を1日15分でいいから読んでほしい。作りもの、ファンタジー。SNSなどで発信するときも物語性やストーリーを求められる。小説を読んでいるのと、読んでないのでは全然違う。架空の作られたものをもっと大事に。そこに集中している。

コロナ禍でいろんな行事が潰され、よりその深度が強くなっている。キラキラしているものをみんな求めている。それだけ閉塞感があった。

ファンタジーや作りものの世界を愛してほしい。常に活字でも体感してほしい。小説読みません?と若い人に言いたい。

沼正三の家畜人ヤプー。大学生くらいのときに読んで、脳みそがどうかなってしまうのではとおもった。衝撃を受けた。藤子・F・不二雄短編集も。自分が描いたファンタジーの尻を拭く、というようなものが全編。そういうのは若いときにショックを受けた。


引用はDJ的な発想。既存のゴジラというコンテンツを使って、今まで見てきた何を足すか。それで新しいものを仕上げる。それがクリエイティブで好き。日本人的。0→1もいいが1→10にする日本人。

そういう意味でもたくさんのエンタテイメント、特にファンタジーに触れてみてほしい。





◆関心のある小説

純文学は高校生のときに読んでいた。太宰治好き。太宰治が入水自殺する前のアパートに東京に出てきて、住んでいた。三鷹。太宰治はコメディアンっぽい。誇大妄想の人。短編集大好き。屁理屈の塊。あの時代は選択肢が小説しかなかっただけで、今生きていたらM-1グランプリに出ていたのでは。夏目漱石は相当、寄せ小屋に通っていただろう。落語だから。

中島らもも大好き。いわゆるサブカルチャー的なもの大好き。みうらじゅんも好き。池波正太郎もみて、東京の美味しいものを見て回った。

山田風太郎も機会があったら読んでほしい。医者なのだが、シニカルでペシミズムの塊みたいな人。この人の読んだときに冗談みたいなことで、全部いいなとおもった。


1日10分でいいから小説を読んでほしい。ファンタジー・作りものの話に触れる機会を。読む小説は、最初はなんでもいい。今の人が投資されるのは応援される人、物語を持っている人。コロナ禍で痛感している。


沼正三の家畜人ヤプー。カルトSF小説。とてつもない。あの人の小説もぜひ大学生時代に。


◆わからないものに触れる

ゴダール、わけわからない。ブニュエルも。わけのわからないものを見ることはとても大事。よくわからないけど、すごいのを見ているなとおもうことが。わからない、って大事。


◆好きな映画

川島雄三は大学生のときに見た。大好き。しとやかな獣。団地に住んでいる家族が全員詐欺師。戦後の日本の閉塞感の中でたくましく生きている当時の日本人の生命力。洒落ている。川島雄三は映画の中でどこかで人間を斜めに見ている。二十代のときに救われた。今海外でも評価が高い。


◆日本人の最高傑作・スナック

母子家庭。母がスナックをやっていた。田舎だからそれでいじめられたりしていた。若いときは母と向き合えなかった。しかし、だんだん自分の周りでスナックにハマる人が増えてきた。

スナックは日本だけ。ママがいる。だいたい経済的困窮者。お金がない。その人をママという設定にして、その人の前では弱音を吐いてもいい。ママも正しく生きてきた人でもなく、失敗もいっぱいしているから、説教なんてしない。わかるよー、と。ママはポンコツで酔っ払って寝てしまうこともある。客がテーブルを拭いて、お金を払って、帰る。そんなサービス世界にない。あの空間は寛容的で、助け合いながらその空間を維持しようとしている独特な飲み屋。

教会みたい。エコーの聴いたカラオケは賛美歌かな。


◆日本人の最高傑作・落語

与太郎というだめな人がいっぱい出てくる。酒飲みで仕事をやらない。そういう人がいっぱい出てくる。ただだめな人な話を聞いて、笑って、明日も頑張ろう、俺もまだまだ大丈夫だと言って帰っていく芸。しかも作り話。

20代の頃、なぜ川島雄三の映画が好きだったかというと、出てくる人がだめな人ばかり。幕末太陽傳は落語をミックスした話。

小説、坂口安吾の堕落論も若いときにとても救われた。


◆日本のアイドル

韓国のアイドルは徹底的にジャニーズを研究したが、同じことをやってはだめだ、と技術の高いことを追求した。日本人は、まだレッスンしてない人をステージに上げたりする。欠けている人、未熟な人を応援する。あんな文化は他にない。


◆好きな音楽

だいたい色んなものが好き。トーキング・ヘッズ大好き。アメリカンユートピア最高。ノンバーバルのエンタテイメントをつくるときが来たらの参考にするといい。

韓国映画が世界の市場で人気があるのは、社会問題をエンタテイメント化したから。日本は長らくそれが出来なかった。是枝さんが意を決して「万引き家族」を作ったら、カンヌでパルムドール。そこから出てきている、ここ5年の日本の映像作家はすばらしい人が出てきた。トーキング・ヘッズがやっているのは社会問題的な音楽と斬新な音楽が混ざっているのは好き。


◆フェスに呼びたいアーティスト

ももクロ。ファンが有能。ももクロのファンの方はももクロ以外のときに一番盛り上がる。それがももクロにとってプラスだと知っているから。そういうファンの教育をしている。全てのアイドルが手本にすべき。自分たちのときに愛を注げば注ぐほど次に呼ばれない。アイドルファンは自分の推しだけを一生懸命推しがちだが、それだとフェス全体が成立しない。それ以外のときに盛り上がると、ももクロのファンっていいやつばかりだな、あいつらがいると成立するな、となる。


◆ファンは大事

ファンもアーティストの作品。芸人も。最後のテレビタレントが千鳥。YouTubeもオンラインサロンもやっていない。

さらば青春の光は東ブクロがスキャンダルを起こしても相方の森田は謝らない。いつでもテレビに呼ばれて、使われたいから。アンジャッシュは未だにCMをやりたい。取れるわけない。はやくYouTubeをやって、単独ライブをやれよとおもう。TKOはチャンス。2人とも落ちたから、単独ライブをやって、株式会社TKOで投資してもらうほうがいい。一人が不祥事でコンビ復活しないよりいい。

さらば青春の光は不祥事・スキャンダルを起こしても、相方はテレビには呼ばれる。いじられるなら。いじらせに行く。テレビは広告。テレビを見た人はこんな芸人さんがいるんだ、とちょっと気になってYouTubeを見に行く。ネタも面白いと、単独ライブに行く。更にもっとコアな人はオンラインサロン。この3つでマネタイズする。

ニューヨークもかまいたちもそう。オンラインサロンのシステムを芸人で最初にやったのはキングコング西野。

マネタイズの仕方を分割しているのがおもしろい。その中で一番大事なのはファン。

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