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2023年7月1日土曜日

学長くんガチョーン. ウスビ・サコさん

 ■学長くんガチョーン. ウスビ・サコさん




京都精華大学・前学長、マリ出身。中国で建築を学んでから京大へ来られる。フランス語と英語と中国語と、京都弁をしゃべらはる。ぼくが学長に就く前、先輩学長に教えを請うべく凸撃。そしたらM1に一緒に出よという話になり、宿題にしております。


◆新しい施設・京都精華大学 明窓館

2022年2月にオープン。7月に完成予定。グローバル・リベラルアーツ・表現、3つのキーワードを軸に作った。この中でその要素を学生たちに感じさせる。例えばグローバルとはなにか。グローバルラウンジ。交流拠点IC3、色んな国の人と交流できる。ライティングセンター、特に留学生が日本語に困ったときにサポート、英語のサポートをする。展示空間と学生たちがディスカッションできるようなオープンスペースをたくさん作っている。

部屋の名前がディスカッションスペースとなっている。学生たちは通常教室で一方的に情報を受けるが、ここではそうでなく、その情報をどう消費していくか・知識化していくかのプロセスがこの場所でできるとよいとおもっている。表現ができ、グローバルと出会え、情報を消費し知識化する場所、そういうコンセプトでこの建物を計画した。学長のときに施設整備会員会を起ち上げ委員長として、やってきた。


◆学長の経験

アフリカ出身者で初の学長。学長を終えるまで後継が出てこないのは残念だった。外国の出身で、日本で学長のポストに付いているのは2%未満。

京都精華大学で教員をして教えながら、学部長を2期して、学長に選ばれた。みなさんと一緒に仕事をしていきあまり苦労はなかった。一方で日本のコミュニケーションが独特のスタイルだったので、意思疎通をしていく中で文化の違いをたまに感じた。


◆京都

京都に来て31年(2022年現在)。京都はかなりおもしろい街。

ヒューマンスケール。把握可能なスケール。色んなものがつながっている。歴史が濃い。一方で京都独特の文化がある。コミュニケーションの仕方や人との関わり。非常にイノベーティブな街でもあり、新たらしいもの好き。

これくらい歴史が古いと、色んな人の受け入れ方が上手かと思うが、そうではない。京都に来たら京都流に合わせないといけない。難しいハードルがある。いろんな失敗をした。言葉の面。言われていることとやっていることにずれがあった。一方で奥深いところがある。言葉や街や家。常に発見がある場所。好奇心旺盛の人には飽きない街。


◆学校・教育

教育を取り巻く環境が変わってきている。学校に求められることが年々厳しい。学校に対する評価が変わっている。文科省だけでなく、親からの要求も変わっている。学校が投資の対象になってしまっている。

一方で学校は学習者中心でなければならないとおもっている。京都精華大学の理念に人間尊重というのがある。やってくる学生は一方的に教育を受けるのではなく、一緒に学校づくりをする。学生は学校という場をベースに自分たちの人間形成をしていく。

いまの教育の現場に求められているのは規格製品をつくるようなもの。しかし学校は畑でなければならない。種を撒いて、どんな芽が出てくるのか楽しみにしながら、愛情を注いだり、水を注いだり。我々教員はそれを行う。教員をしながら学生たちに教えられることが多い。学生たちとの距離も近く、常に目線を合わせる。自分の経験を踏まえながら、学生たちの意見も受け入れる。

教育というのは教育を受けるもののためにあるもの。しかしいま、学校は教育者のためにあるかのように必死になっている。そのズレをなくす教育現場をつくりたい。


◆キミたちへのメッセージ

この世の中先行きが不安なところが多い。学校では物事に答えがあるかのように教えてきたが、そうでもない。我々が力を入れて教えないといけないことは、みなさんが問いただすことができる力。物事に対して行き詰まったときに、きちんと問う。原点に立ち戻ってもう一度再設定する。変化を恐れないみなさんになってほしい。自分の将来は自分で作る。


★後記

マリさんの前の学長がレジェンドマンガ家・竹宮恵子先生。創作・表現とリベラルアーツの大学です。iUのミッシングピースを持つ存在として、そしてスゴい学長を繰り出す組織として仰ぎ見ています。ご一緒できるプロジェクトを作りたいなあ。

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