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2026年4月27日月曜日

69 année érotiqueの紅白

■69 année érotiqueの紅白



第20回NHK紅白歌合戦の蘇った映像を観ました。

1969年、小学3年生の大晦日。

ぼくはしんしんと観ていた。京都の、修学院の、北に面した六畳一間のアパートで。

だいぶ覚えている。だけど、だいぶ忘れている。今回、だいぶ気がついた。

そして、だいぶ泣いた。 順不同

 

カルメン・マキ「時には母のない子のように」。

覚えている。うんと年上の悲しいお姉さんだと思っていた。

でもこのとき17歳。はだしジーンズ。寺山修司。ロックへの転向前。

森山良子さん佐良直美さんがギターを弾いていたことに気がついた。

 

ザ・キング・トーンズ「グッド・ナイト・ベイビー」。

五木ひろしさんがデビューしたころ、ヴォーカルの内田正人さんが「歌唱力が低い」と評していたことを思い出す。米軍キャンプでプラターズやトニー・ウィリアムズらと一緒にいた経歴がなせるスタンス。

そしてぼくは全員の顔を覚えていることに気がついた。

 

鶴岡雅義と東京ロマンチカ「君は心の妻だから」。

沁みる。この曲こんなによかったか。こんなにいい歌を日本人は聴いていたのか。

内山田洋とクール・ファイブ「長崎は今日も雨だった」。

ギター、ベース、キーボード、サックス、ドラムスを演奏している!

バンドだった、ということに気がついた。

 

ところで東京ロマンチカの三條正人さんも、クール・ファイブの前川清さんも、一員でしかなく、出演者リストにも名前がない。

ハナ肇とクレージーキャッツ。ジャッキー吉川とブルー・コメッツ。和田弘とマヒナスターズ。

年上マスターの責任感が示されている。昭和のしきたりである。

藤澤涼架とMrs. GREEN APPLE。城島茂とTOKIO。高橋みなみとAKB48。的な。

 

弘田三枝子「人形の家」。

渥美清さんのテレビドラマ「泣いてたまるか」に出演していたころはポッチャリしたダイナマイト娘だったが、整形しスリムになってカムバックしたこの曲、ぼくは好きで小声で「わたしわぁ はぁなたに ひぃのちを はぁずけた~」って歌っていた。

 

西田佐知子「アカシアの雨がやむとき」。

60年安保の主題歌が70年安保の紅白で歌われた。西田さんはこの2年後に引退する。日本の至宝を連れ去った関口宏さんを許さない。この人を継ぐミューズ、ちあきなおみさんが登場するのは翌年のことだ。

 

佐良直美「いいじゃないの幸せならば」。

日本レコード大賞を受賞した直後の紅白。堂々とされている。当時24歳。おかしな騒動で見かけなくなり、気になっていた。ツテはないが、お目にかかりたいと思っていた。するとこのところYouTubeチャンネルでお話なさっている。拝聴しております。

 

いしだあゆみ20歳デビュー「ブルー・ライト・ヨコハマ」、黛ジュン21歳レコード大賞の翌年「雲にのりたい」、由紀さおり23歳ルルルルばかりの「夜明けのスキャット」、水前寺清子24歳タンバリン鈴タンバリン「真実一路のマーチ」。

みなさん驚くべき貫禄。大人だったんだなぁ、と気がついた。

 

月の家円鏡さんや三遊亭小圓遊さんのご登場に、粋な江戸芸人の風情をみた。

当時ぼくがハマっていたのは吉本新喜劇ぐらいのもので、東京ってのは遠い遠い異国であって、NHKがカラーで見せるきらめく舞台は縁を持つことを想像することさえ禁じられる天国だと思っていた、いや思ってさえいなかった。

世間の隅っこ、うすら寒い部屋で、開かれた未来はなくて、ずっとそこにいると感じていた。

56年前の映像に、そんなしょんぼりしたガキに戻りました。それから悲喜こもごもあったような、何もなかったついこの間のような、豊かなタイムスリップでありました。


ありがとうNHK。


ついでに

69 année érotique.

https://www.youtube.com/watch?v=sVLGtPXDGoA


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