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2026年2月9日月曜日

経産省エンタメ・クリエイティブ新ラウンド

■経産省エンタメ・クリエイティブ新ラウンド



経済産業省エンタメ・クリエイティブ産業政策研究会、

新ラウンドが始まりました。引き続き座長を務めます。

昨年の取りまとめ↓

https://ichiyanakamura.blogspot.com/2025/06/100.html

 

冒頭、ごあいさつ。

エンタメ・コンテンツ分野が活況を呈して、基幹産業と呼ばれるようになった。

民間の努力が実を結んでいるが、政府が海外展開の旗を振ったアナウンス効果も大きく、政策の成果をポジティブに評価すべき。

そしていま国の重要分野と位置づけられて、政策のプライオリティが上がったことは、ようやくの感があるが、心強い。

ただ、海外市場20兆円の目標はかなり高いものであり、しかもまだ他国に比べ、政策の内実は薄く、経産省はじめ政府がなすべきことは多い。

昨年は、10ジャンルの専門委員80名ばかりの意見を聞き、「100のアクション」をとりまとめた。

画期的な手法で政策を作っていただいた。

その実装段階にあるが、さらに重点を明確にして、迫力のある政策にしたい。

 




今回、経産省事務局が攻めたペーパーを提出しました。

これに対しぼくは6点、コメントしました。

 



1.基本方針の明確化

5原則に同意する。特に1,3,5が重要。長期にわたり、自由を保証して、重点領域を定めて支援する。

特に、「マンガアニメゲームを起点にエコシステムを世界展開する戦略」は、重要なメッセージ。総花的な支援でなく、この領域に重点投資して、それを広げていく方針を明確にするのがよい。

 



2.資金的支援

1000億円規模の財政支援。ここまで打ち出したことはないと思うが、目標数字として妥当。政府として打ち出しにくいかもしれないが、委員のコンセンサスとして唱えるのはよいのではないか。

問題は財源だが、フランスがテレビ局の売上から資金調達しているような手法が参考になる。電波利用料の活用など政府全体で考えるのがよい。

 



3.体制の整備

その点で気になるのがメディア政策との関わり。昨年も放送局との距離について委員からコメントがあった。

資料7も関連するが、総務省の放送・配信コンテンツ産業検討チームが8月にNHKの積立金を活用したファンディング機関を設けるなどのとりまとめを行っている。このあたり、政府全体の整合が求められる。

中核機能、司令塔機能を求める声に答えることも必要。JETROやVIPOを強化・活用する方向性に同意。

合わせて、ここにお集まりのように各種業界団体など民間の関係者を横断する対応が重要。

コンテンツ分野の横断コミュニティとして4月に発足したPPPも活用できるので参考まで。

 



4.人材の育成

人材育成は常に課題だが、クリエイターに加えて特にいま重要なのは国際ビジネスのマネジメント人材の育成・確保。私が所属するiUはハリウッド直結のMBAを誘致して日本校を作る計画を進めているが、そうした具体策を増やしたい。

また、次世代のクリエイティブ人材を育てるには、アワードを作って引っ張り上げるのも1策。さしてカネもかからない。これもPPPで検討中。

 



5. AI対策の強化

AIはまだ警戒して距離を置く企業が多いが、もうその利用法が競争力を左右するので、コンテンツ業界は早く可能性とリアリティを学ぶ必要がある。その場を増やしたい。

一方、生成AIが権利侵害するケースは爆発的に増える。個別企業が対応するのは海賊版以上に不可能。海外のAI企業に政府が要請しても弱い。集団で刑事の対応をとるとか、補償金スキームを作るなど、海賊版対策を講じたような政策パッケージが求められる。

 



6. 外部性の重視

つつましく書かれているが、コンテンツ産業を支援するのは外部性・波及効果が大きいことが経済学的な根拠。特定産業のターゲティング産業政策ではなく、堂々たる公共政策として打ち出すべき。

そして、まずコンテンツ産業の波及をクリエイティブ産業に広げ、さらに食や観光に展開していくのが、冒頭のエコシステムということ。

同時に、その波及効果をどう把握し評価するかの手法がまだ確立されていないので、アカデミズムの協力も得て進めたい。

 




・海外売上はゲーム・アニメが大半だが政府支援措置は映画に集中している。

・海外売上はマーチャンダイズが主体だから「モノ」を支援するのがよい。

・コンテンツはアメリカにやられ、ラグジュアリーはフランスにやられている。

など、委員からエグり気味の意見が相次ぎ、早くも高ぶっております。

さてさて、政策形成、乞うご期待。

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