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2011年9月3日土曜日

デジタルサイネージ白書 序


Net デジタルサイネージ白書 序
  このたびデジタルサイネージコンソーシアムが業界初の白書「デジタルサイネージ白書」を刊行しました。
 そこに序文を寄せましたので掲載しておきます。
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 デジタルサイネージコンソーシアムが発足して4年になります。
 発足当初は、電子看板、OOH、さまざまな呼び方がありましたが、日本ではほぼ「デジタルサイネージ」という呼称に統一された感があります。
 ディスプレイ、ネットワーク、コンテンツの3要素からなるこの新しいメディアが一大産業になる。テレビ、パソコン、ケータイに次ぐ第4のメディアに発展する。街の中を、ビルの中を、都市空間を埋め尽くすユビキタス環境を実現する。そう夢を描いて活動を進めてきたものが、そろそろ現実味を帯びてきたと感じています。
 少し前まで、あそこにサイネージができた、ここにもディスプレイが置かれた、といった一つ一つがニュースとなっていましたが、今や都会ではサイネージのない場所を探す方が難しくなってきています。
 しかもブロードバンド大国たる日本のサイネージは、高速回線で連結し、街を行くひとびとに一方的に情報を与えるだけでなく双方向・インタラクティブに使われるメディアへと進化しています。ディスプレイを製造する「技術力」も、サイネージ向けのポップなコンテンツを産み出す「文化力」も兼ね備え、日本は総合力で世界をリードする条件も満たしています。

 ここに来てサイネージはさらに大きな変化を示しつつあります。
 3つの「P」にまとめられるでしょう。

1. パーソナル
 モールや高級ブティック、金融機関などのハイエンドから、鉄道、商業施設などのミドルエンド、そして個人商店や一般オフィスなどのローエンドへと徐々に普及が進んできたサイネージ。屋外の大ディスプレイから屋内の小画面までをカバーする広がりをみせています。
 それが今度は一足飛びに家庭の中にも進出し始めました。デジタルフォトフレームやタブレットPCをブロードバンドにつなぎ、茶の間に情報を届けるサイネージが商用化されています。テレビ、パソコン、ケータイとは違う、24時間スイッチオンのサイネージが家の中にも居場所をみつけたのです。光ファイバーが浸透している日本が世界に先行する形でサービスを開発しつつあります。

2. パブリック
 サイネージは広告メディアとして発展することが期待されていました。しかし企業は広告媒体として使うだけではない。電車での運行情報、銀行での金利情報、ホテル入口での催し案内などはCMではなく来場者への情報サービスです。一般のオフィスでも、職員の情報共有のためにサイネージが活用されつつあります。
 学校、病院、役所でも広がっています。授業情報や就職案内をディスプレイ表示する大学。診察室への誘導、支払いや投薬の情報を画面で表示する病院。街路の画面で防災情報を流す自治体。みんなで見るサイネージはパブリックな利用から先行的に広がっていく可能性も十分にあります。
 頭打ちの広告市場6兆円よりも、企業の経営管理、教育・医療・行政の公共的な支出から市場形成を考えるほうが現実性は高いのではないか。そのような見方が急速に高まっています。

3. ポップ
 ポップカルチャーの国、日本ならではのモデルもあるでしょう。自動販売機があふれ、ガラパゴスと称されるほど特異な発展をとげたケータイ文化を持つ日本。その自販機をサイネージに変身させていき、サイネージとケータイとを結合したアプリケーションを開発させていく。日本型のモデルを構築して、海外市場を開拓することも可能ではないでしょうか。
 ゲーム機やカラオケやパチンコと連動したサイネージ。アニメキャラを登場させた目を引くコンテンツ。海外ではあまり見られないギャグ風の仕組みをもつ遊びサイネージ。楽しく発展していくことを期待させます。


 こうした中、デジタルサイネージ業界は、2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震と、それに続く原発事故に接し、対応策を協議・検討して参りました。
 政府・関係機関とも協議しながら、業界として節電に協力しつつ、被災地及び全国で必要な情報をお届けできるよう努めて参りました。
 平時はもちろん、災害時・緊急時でも社会の役に立つメディアへとさらなる発展を目指して参ります。このような国難においてこそ力を発揮できるメディアへと成長して参りたいと考えます。

 日本は復旧から復興へ、そして新生へと立ち向かっていかなければなりません。
 デジタルサイネージがその一助となるよう祈りつつ、ここに初のデジタルサイネージ白書をお届けする次第です。

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